イルミ=ゾルディックは、ギタラクルという名前で登場しました。顔中に針を刺している不気味な人物でしたが、針を抜いた素顔は別人になっていました。キルアの兄だったことに驚いた読者は多いでしょう。

キルアへの歪んだ愛が不気味ですが、人気の高いキャラクターです。イルミ=ゾルディックの人物像について紹介します。

イルミ=ゾルディックは、世界的に有名な暗殺一家ゾルディック家の長男です。24歳で血液型はA型身長185cm、体重68kgで誕生日は明らかになっていません。ハンターハンターのメインキャラ「キルア」の兄です。表情がほとんど変化しない能面のような顔で、感情の起伏に乏しいキャラクターです。ただし、キルアのことになると激しい感情を見せることもあります。

長い黒髪のせいか日本人形の様な雰囲気を持っています。 初登場時は、変装した上で偽名を使っていたため、キルアにも兄だと気づかれませんでした。

イルミは、ゾルディック家の長男として殺し屋をこなしています。しかし、祖父のゼノや父のシルバと比べると仕事の考え方が全く違います。祖父のゼノは「一日一殺」や「生涯現役」などを掲げているのです。

殺し屋であることに前向きな人物のようですが、仕事以外で人を殺すことを嫌っている節があります。 関係ないコムギを殺しかけた時は、少しショックを受けていました。殺しの仕事が関わらなければ、まともな人物のように描かれています。

シルバもキルアへの接し方を見るに、あまり異常性を感じる人物ではありません。2人とも仕事で殺しをしているだけで、殺しが好きなわけではないようです。この点、イルミは違った考えを持っています。

イルミは仕事以外でも平気で人を殺しますし、関係ない人間がいくら死んでも構わないように考えています。殺し屋という時点でまともではありませんが、イルミはゾルディック家で最も危険な人物かもしれません。

ヒソカとは結構フランクにつきあっています イルミにとってはビジネスライクな関係なのでしょうが、友達っぽく見えることもあります。ヒソカもイルミを玩具だと思って接しているようです。 お互いにとって便利な協力者なだけで友情はないのでしょう。

イルミは弟のキルアに対して非常に歪んだ愛情を抱いています。ハンター試験の時に、キルアがハンターになりたいのか確認したことがあります。最低限キルアの意思を尊重したい気持ちもあるようですが、本当に最低限なのでしょう。

基本的にキルアの意思は関係なしに殺し屋に育てようとしています。物のように扱っています。しかし、決してキルアや家族への愛情がないわけではありません。ナニカへのお願いの見返りで、自分が死んでも家族が残るならそれでも構わないのだそうです。

恐らくキルア以外の家族の意思も尊重しないのでしょう。 それでも、イルミが家族のことを大事に思っているのは間違いありません。ただし、アルカのことだけは家族と思っていないような描写が見られます。作中にはありませんが家族の誕生日を積極的に祝っていても不思議ではありません。

一方、イルミのキルアへの愛を疑いたくようなセリフもあります。キルアならナニカの力をリスクなく使えることがわかった途端に、邪悪な顔で笑い出します。「これ（ナニカ）は俺のものだ」と言った上に「これは…キルアを完全なデクにしてもお釣りが来る！！」発言です。

今までの無表情が嘘のように、欲望丸出しで邪悪な表情になります。更に、執事のツボネのセリフから「殺し道からずれた野心」を持っているらしいことも語られていました。そのためなら、キルアを完全な操り人形にしても構わないと思っています。

ただ、家族が無事なら自分は死んでも構わないと考えているのもイルミの本心です。 矛盾しているようで、現時点ではイルミが何を考えているのかわかりません。 これはイルミがゾルディック家の跡取りとみなされていないことと関係ある可能性が高いです。

ハンターハンターの作中で、イルミのまともな戦闘描写は存在しません。ほとんどが格下相手に針を打ち込んでいるだけで、相手は死ぬかイルミの操り人形になっています。そのためイルミがどれくらい強いのか、はっきりとはわかりません。

しかし、ハンターハンターの中でもイルミの実力はかなり上位です。既にかなり強くなっているはずのキルアでも、イルミと向き合った時は冷や汗を流しています。 まともに戦ったら勝てないと感じているからでしょう。

以前の恐怖が体に染み付いているせいで、イルミを過大評価している可能性もあります。かなり決定的なのが、ヒソカが会長選に来たハンターの強さに点数をつけているシーンです。 この時のイルミは、ハンター協会最高幹部の十二支んより高い点数をつけられました。

十二支ん全員に点数がついたわけではありません。武闘派と思われるカンザイが85点で、ギンタが90点です。それより上のイルミは最強クラスでもおかしくない点数です。

ハンターハンターの旧アニメで、イルミの声優をしたのは高乃麗さんです。1961年生まれで誕生日は8月16日です。現在、声優のマネジメントを行う芸能事務所リマックスの代表取締役を務めています。声質が低いため、少年役やクールな女戦士などを演じることが多いですが、イルミのような成人男性役を演じるのは多くはありません。

大谷育江さんとはライバルや兄弟という形で、共演することが多いです。また、洋画の吹き替えやナレーションなどの仕事も多くこなしています。

アニメでは、「魔神英雄伝ワタル2 」の海火子や、サクラ大戦のマリア・タチバナを演じました。洋画の吹き替えでは「ハリーポッターシリーズ」のベラトリックス・レストレンジの声優などをしています。

ハンターハンターの新アニメでイルミの声優をしているのは、松風雅也さんです。1976年生まれで誕生日は9月9日です。松風さんは、現在声優としての活動が中心ですが、俳優業やバラエティ番組の司会など幅広く活躍しています。役柄は別ですが「地獄少女」ではアニメと実写の両方に出演していました。

「電磁戦隊メガレンジャー」のメガブルー役で俳優デビューし、その後もスーパー戦隊シリーズにゲスト出演しています。おはスタ番長をしていたため、現在でも愛称は番長です。

クールな二枚目が多いですが、幅広い役柄を演じることに定評があります。「コードギアス 亡国のアキト」のシン・ヒュウガ・シャイングや「カードファイト!! ヴァンガードG Z」鬼丸カズミをなど演じています。

ハンターハンターのイルミは、会長選挙・アルカ編で急に表情が豊かになりました。本心らしきものが見えて、逆に何を考えているのかわからないキャラクターになっています。実力もかなり高いこと間違いありません。

野心次第では、ゴンやキルアの強大な敵になる可能性もあります。 イルミの今後の動向に注目です。