2008年に東北芸術工科大学の有志8名が作り出したアニメーションムービーが最初でした。サークル名は「チーム欲求腐満」であり、学園ハンサムのオープニング映像をニコニコ映画祭に出展しましたが何の評価も得られませんでした。そのため2009年にニコニコ動画にその映像を投稿しました。

当初はオープニングムービーだけで終わらせるつもりだったようですが、妙に人気が出てきてしまったために発売を期待する声が上がりました。そのためゲームを制作するに至りました。その特徴はやはりアゴであり、ニコニコ動画内においてかなり話題になり様々な所で目にするようになりました。

パソコン向けで作られていて公式サイトにて販売されました。その後は様々なメディアに目を付けられモバゲーやグリー、スマホ用アプリなど多くの所でも開発が続けられました。さらにクラウドファンディングによりアニメ化の募集をかけた所開始5日で予定金額を集めるという偉業を達成しました。

ゲーム内においてほとんどのキャラクターが特徴的なアゴをしています。具体的にはとても尖っていてこれがただのゲームではなくネタゲーの類である事が一目でわかります。そしてその顎は本当にゲームの中でもネタであり凶器がアゴなんてこともあるシナリオがあります。

原作者である木足利根曽はアゴを鋭利にした理由については自分の好きな作品である80年代から90年代のBL作品を復権させたいと考えたと語っています。その時期の作品はアゴがとがっていたわけではないですが、細めの男子が多かったのでそれを強調してあのようなアゴになったのだと思います。自分なりのアレンジの方向が凄まじいと思いました。

校門を抜けるとハンサムだったという言葉で始まりますが、この世界のハンサムの定義はよくわかっていません。アゴが鋭ければ鋭いほどハンサムなのかもしれないとプレイヤーの笑いを誘ってきます。私立薔薇門高校というBLっぽい名前の学園に転入した主人公には様々な出会いが待っています。

ただのネタゲーバカゲーの類ではないシチュエーションに身を置きながらもBL要素も外さない設定は前代未聞でありながらどこか懐かしい雰囲気を見せてくれます。学園での日々は友情や狂気、愛情やアゴなど様々な思いが交錯し主人公に様々な選択を迫ります。そんな中主人公が選ぶ相手はどのようなキャラクターなのかというのが物語です。

主人公は昔ながらのゲームを踏襲しているせいか名前の変更が可能になっています。小説版やOVAでは名前が決まっていて「前田良樹」という名前が付けられています。一般的な男子高校生であり、親の転勤によって転校してきます。BL漫画などでもよくある展開の一つです。

遠くに行っていたため7年ぶりに帰って来る故郷は懐かしく、高校は私立薔薇門高校に編入します。誰とでも仲良くすることが可能で分け隔てなく人と接することができますが、たまに毒舌を吐いたりします。それだけまわりのキャラクターが濃いという事であり主人公は基本的に良い人です。