【海月姫】漫画『海月姫（くらげひめ）』について
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『海月姫（くらげひめ）』は、原作を東村アキコが描く漫画作品であり、講談社より出版されている漫画雑誌『Kiss』に2008年21号から2017年10月号まで連載されていました。現在コミックスでは、全17巻が刊行されています。
本作の原作者は本作をはじめ『ママはテンパリスト』や『かくかくしかじか』など多くの人気漫画を描いている漫画家であり、本作では10巻時点で220万部の売上を達成するほどです。この人気により「第34回講談社漫画賞少女部門受賞」などの名誉ある賞も受賞しています。
また、2010年10月にはTVアニメ化がされ、2014年には実写映画化がされました。さらに2018年1月にはテレビドラマが放送され、更に人気を上げました。このテレビドラマは、原作漫画が完結されたあとに制作されたものであり、TVアニメ版や実写映画版とは違い、原作どおり最後まで描いていることが特徴的です。
ちなみに本作の主人公やその周囲のキャラクターたちを「腐女子」と表現していますが、これは「ボーイズラブ系の作品への嗜好が強い女性」ではなく、本作では「特定の趣味に没頭する女性」を指します。アニメ版ではこの「腐女子」という表現が相応しくないため、「オタク」と表現が変更されています。
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【海月姫】蔵之介との出会い【あらすじ】
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主人公の倉下月海（くらしたつきみ）は、イラストレーターを夢見て上京したクラゲオタクの女です。彼女はオタク女子だけが住むことを許された「天水館」に住んでいました。天水館に住む彼女らは自分たちのことを「泥～ず」と読んで、男性と関係を持つことを禁じていました。
そんな生活を送る月海ですが、あるひペットショップにて死にそうなクラゲを発見します。クラゲオタクである彼女は、これを見過ごす事ができず、店員に話しかけますが、普段他人と話す機会のない月海は、うまく事情を伝えることができませんでした。
そこに、一人の美女が現れ月海の代弁をしてくれました。その後、仲の良くなった美女と天水館に帰ると、そのまま美女は月海の部屋に泊まることになりました。翌朝、月海は美女を見て驚きます。その美女は実は男性でした。
彼は名前を鯉淵蔵之介（こいぶちくらのすけ）といい、名のしれた政治家の次男でした。蔵之介は、月海や天水館を気に入ってしまい、それから自身の正体を女装で偽りながら、頻繁に天水館を訪れるようになります。
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【海月姫】月海の初めての恋【あらすじ】
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蔵之介は母が元舞台女優だったこともありおしゃれには自身がありました。蔵之介は地味な月海におしゃれを教え美しく変えることに熱心になっていました。そんな中、蔵之介の兄である鯉淵修（こいぶちしゅう）は、おしゃれをした月海を偶然見かけ、一目惚れしてしまいます。
修は幼い頃に父親の不貞現場を見てしまったことで、女性が苦手でした。月海がクラゲを見るために蔵之介と共に水族館に行くことを知ると、修は自身も付いていくことにしました。
月海はクラゲを見ると昔、母と一緒に見たクラゲを思い出し、感傷的になって泣き出してしまいました。修はそんな月海を優しく介抱してあげました、月海もそんな修のことを好きになっていきます。蔵之介は、そんな2人を見て複雑な心境になっていました。
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【海月姫】「ジェリーフィッシュ」の発足【あらすじ】
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月海たちの恋を尻目に天水館は土地開発のため、取り壊される計画が立てられていました。天水館に思い入れのある月海や蔵之介、泥～ずたちはこれに反発しますが、泥～ずたちは、行動力も資金力もなく全く当てになりませんでした。
解決策も見つからぬまま月海は幼い頃に母からクラゲのような美しいウェディングドレスを作ってあげると言われたことをふと思い出し、シーツを即興でドレスに見立て、来てみました。そこに蔵之介が現れ、月海の美しさに目を奪われてしまいます。
蔵之介は、月海がデザインしたドレスを作って、それを売ることで資金をためることを提案します。資金が貯まれば天水館の権利を買うことができるので、この危機を救えるという考えです。
月海は、ドレスをデザインするときは人が変わったときのようになり、蔵之介はこれを「覚醒モード」と呼んでいました。蔵之介のつてもあり、月海のドレスは劇団の公演に使われ、話題を呼びました。
月海は衣装デザイナーとしてデビューし「ジェリーフィッシュ」というブランドを発足しました。「ジェリーフィッシュ」は泥～ずたちの協力や、有名な政治家の息子である蔵之介の紹介もあり、またたく間に大繁盛になりました。
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【海月姫】ヘッドハンティングされる月海【あらすじ】
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「ジェリーフィッシュ」はその後、初の展示会を開くほどまでに成長しました。その展示会の影響で、「ジェリーフィッシュ」は海外のアパレル業界で名を馳せる人物カイ・フィッシュに知られることになります。
カイは、「ジェリーフィッシュ」のドレスを気に入り、月海をヘッドハンティングしようと持ちかけます。月海はカイの経済力で天水館を買い取ってもらい、取り壊しから救うことを条件にカイの申し出を了承します。
しかし、月海の行動に納得できない蔵之介や泥～ずたちは、テレビに映り込むことで自分たちの考えを伝えたり、蔵之介はシンガポールのカイの会社に滞在していた月海を力ずくで連れ戻しに行きました。
何のためにドレスを作っていたかを思い出した月海は天水館に帰宅、その後、修から正式にプロポーズを受けます。月海は修からのプロポーズは嬉しいはずでしたが、今は天水館のためにドレスを作りたいと、このプロポーズを断ります。
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【海月姫】月海と「天水館」の運命【あらすじ】
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月海が天水館に戻ってしばらくして、「ジェリーフィッシュ」は江ノ島水族館でショーをすることが決定していました。月海や泥～ずたちは自分たちが着たいと思うドレスをそれぞれ作成しました。
ショーは泥～ずたちの活躍もあり、大盛り上がりになります。そしてショーのフィナーレでは、蔵之介が女装し出演する予定でしたが、蔵之介はドレスを脱ぎ、タキシードに着替えました。そして、月海と共にステージに出ました。そして蔵之介はステージに出る直前、月海に想いを寄せていることを告白しました。
蔵之介がタキシードに着替えたことで泥～ずたちは初めて蔵之介が男であると気づき驚きました。蔵之介は男であることを隠していたことを彼女らに謝り、これからも親しくしてほしいことを伝えました。
その後は、天水館の男子禁制のしきたりは解除され、月海と蔵之介、そして泥～ずたちは、これまでどおり天水館で賑やかに過ごすのでした。
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【海月姫】TVアニメ版『海月姫』について【あらすじ】
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TVアニメ版『海月姫』は、2010年10月からフジテレビ系で放送され、全11話で構成されています。TVアニメのストーリーは大まかには同じですが、TVアニメが放送された時点で原作が完結していなかった関係で、途中までしか描かれておらず、ラストも少し展開が異なります。
TVアニメ版では、「ジェリーフィッシュ」を月海が発足後のストーリーが異なっています。月海は、「ジェリーフィッシュ」を発足すると、ファッション誌のコンテストに応募し有名になります。その月海の活躍とみた天水館のオーナーは、月海や泥～ずたちのために天水館の売却を辞めます。
ちなみに原作では、蔵之介が男であることをカミングアウトするラストシーンがありますが、TVアニメ版では、こういったシーンは全くありません。
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【海月姫】映画版『海月姫』について【あらすじ】
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映画版『海月姫』は、2014年12月27日に全国で公開された実写映画作品です。映画版が制作された段階では、原作が完結していなかった関係で、ストーリーは途中までしか描かれていません。
映画版のストーリーは、月海が「ジェリーフィッシュ」を発足し、これから頑張っていこうというところで終了になります。原作では、このタイミングでは天水館の取り壊しは、まだ進められていますが、映画版ではここで反対派の意見が大きくなったことで、天水館の取り壊しは中止になります。
映画版は、同じ実写作品のドラマ版に比べるとキャラクターたちが原作に忠実であり、漫画のような役作りをされています。キャラクターの再現度ではドラマより高くなっているので、気になった方はぜひチェックしてみてください。
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【海月姫】ドラマ版『海月姫』について【あらすじ】
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ドラマ版『海月姫』は、2018年1月15日からフジテレビ系で放送され、全10話で構成されています。ドラマ版は、TVアニメ版や映画版とは異なり、原作のラストまで描かれています。
細かい設定が異なっていたり、割愛された部分はありますが、ほとんど原作と同じストーリーで展開されているため、原作のファンには嬉しい作りになっています。
全話平均視聴率が非常に低く、月9枠のドラマ作品としてはあまり良い評価を得ていませんが、その一方で熱狂的なファンも多く存在する作品でもあります。キャラクターたちの個性が強すぎるため、いろんな意味で視聴者を選ぶ作品だったと言えます。
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【海月姫】倉下月海の恋の行方【あらすじ】
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本作の主人公である月海は、ペットショップにて偶然であった美女（女装した男性だった）蔵之介に女性としてのおしゃれをレクチャーされます。月海はそれ以降、天水館に出入りする蔵之介にみるみるうちに変えられていきます。
そんな中、彼女は幼い頃にみたクラゲを見るため、蔵之介と水族館に行くことに決めます。しかし水族館には蔵之介の兄である修も同伴する事になっていました。
月海は水族館でクラゲを見ると昔のことを思い出し泣いてしまいました。この時彼女に優しく接してくれたのが修です。月海はそんな優しい修に人生はじめての恋をします。
修とは何度かデートを重ね、物語の終盤でプロポーズをされます。月海は嬉しく思いましたが、今は「ジェリーフィッシュ」のドレスデザイナーとして頑張りたいという理由で、これを断りました。
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【海月姫】鯉淵蔵之介の恋の行方【あらすじ】
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鯉淵蔵之介は、偶然にもペットショップで月海と出会い仲良くなった男性です。蔵之介は母が元舞台女優であったことから幼い頃よりおしゃれに関して敏感で、自身も女装し美女に扮することを趣味としていました。
蔵之介は月海が美人になる素質を持っていることを見抜くと、月海におしゃれをさせるために天水館を女装して出入りしていました。そんな楽しい日々のなかで、蔵之介はしだいに月海に惹かれていきます。
終盤では、これまで女装して接してきた月見に対して、女装からタキシードに着替え、自分の思いをストレートに伝えました。月海からの返事は、本編では語られていませんが、これ以降も月海とはとくに恋人になった描写はなく、これまでと同じ暮らしをしているようです。
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【海月姫】鯉淵州の恋の行方【あらすじ】
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鯉淵州は、蔵之介の兄であり、おしゃれにより変貌した月海に一目惚れした男性です。彼は、幼い頃に父の不貞現場を目撃して以降、女性に対する恐怖心があり、恋愛に奥手になっていました。
そんな彼ですが、月海へのアプローチを重ね、最後には結婚を前提に付き合ってほしいとプロポーズをします。しかし、月海は修のことが好きだったものの、「ジェリーフィッシュ」のデザイナーとして頑張りたいという思いから、このプロポーズは断られました
一度は断られたプロポーズですが、嫌われていたわけではないので、修の恋はまだまだ続きそうです。
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【海月姫】「天水館」の裏事情【あらすじ】
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「天水館」は、主人公や泥～ずたちの住む男子禁制のアパートですが、このアパートに古くから住む目白樹音は、売れっ子のBL作家です。他の天水館の住人たちとは一切会わず、全てメモでの筆談をしていたので、謎の多い人物でした。
そんな目白先生は、最後に自身が男性であったことや、天水館が男子禁制になった理由を打ち明けています。天水館は、もともと普通のアパートでしたが、目白先生は、泥～ずの一人である千絵子にひと目惚れし、他の男性と関わりを持ってほしくないと思ったため、男子禁制という掟を掲げたようです。
天水館は最後にはこの掟は撤回され、蔵之介も女装せずに出入りできるようになりました。
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【海月姫】漫画『海月姫』の感想【あらすじ】
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『海月姫』はクラゲオタクの女性である月海と、女装男子である蔵之介を主に描いたラブコメディ作品です。この作品の魅力は癖の強いキャラクターたちです。
この作品に登場するキャラクターたちは、月海をはじめあらゆるジャンルのオタクが登場します。そのため、普段このような人と接する機会がない人にとってこの作品は少し刺激が強いようにも感じます。
しかし、慣れてくるとキャラクターたちの感情が鮮明に伝わってくるので、非常に感動するストーリーに感銘を受けます。感動と笑いをくれる『海月姫』は、おすすめできる一作です。
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【海月姫】『海月姫』あらすじまとめ
この記事では、漫画『海月姫（くらげひめ）』について、『海月姫』のあらすじを最初から最後まで全部ネタバレし、TVアニメ版、映画版、ドラマ版の違いも比較していきました。
『海月姫』は、これまでTVアニメ化、映画化、ドラマ化がされた人気作品で完結した今でも根強いファンが存在する作品です。個性豊かなキャラクターたちが登場する『海月姫』が気になった方はぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
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