ミラノの大聖堂ドゥオーモ①歴史
引用: https://www.instagram.com/p/fIqKU-PzVx/
正式名称は「サンタ・マリア・ナシェンテ教会」、イタリア語で「生まれつつある聖母の教会」を意味するイタリアカトリック教会の歴史誇る建造物です。その建設は遡ること1386年、その当時建築のトレンドとして最先端を行っていたフランススタイルであるゴシック様式を採用しました。しかしその後18世紀になっても建設作業が滞り難航していたところ、1805年にナポレオンの侵攻により、ドゥオーモの完成を命令しそれから8年後に完成を迎えました。その時点で着工から500年の歳月を経ており、繊細な装飾部分のアーチや尖塔の建設はその後も続けられてきました。
引用: https://www.instagram.com/p/BqJ3rC7negS/
内部のステンドグラスが新たにはめ直され、細部にわたるまで完成したのは1965年と、つい最近のことです!その高さは108m、奥行き158mに、幅93m、そして145本の尖塔という壮大なスケールの構成から成り、世界最大規模となるゴシック建築が完成されました。145本の尖塔のうち、135本は屋上に建てられ、その先端には135体の聖人の像が、そして1番高い場所には黄金のマリア像が、ミラノの街を静かに見守っていらっしゃいます。そのマリア像よりも高いものは建てないようにされていたことからも、市民の信仰心が伺えますね。こうした歴史や建築様式も含め、世界遺産に登録されてもおかしくありませんが、実はされていません。重要な建物であることに変わりはなく、とても貴重で繊細な仕事が随所に見られる世界遺産にも匹敵する価値があると言われています。
引用: https://www.instagram.com/p/BqHKzu4lmQk/
ミラノの大聖堂ドゥオーモ②チケットの購入方法/売り場
引用: https://www.instagram.com/p/Bp7qXElHr3n/
ドゥオーモの内部を見学するにはチケットが必要です。入場料:€2と、とても良心的な価格ですね。事前に予約やオンラインで購入するのではなく、直接現地へ行きそこで購入する方法となります。チケット売り場が、ドゥオーモを正面に見て、左右の両側にありますので、空いている方へ向かいましょう。どちらかというと、右側の売り場はドゥオーモへの入口に近いことから、比較的混み合うことが多いかもしれません。
ミラノの大聖堂ドゥオーモ③チケットの購入方法/オンラインチケット
ドゥオーモの内部へ入場するチケットはオンラインでも購入することができます。このチケットは、日にちなどを指定するような予約ではなく、日時の制限はありません。有効期限はありますが、何ヶ月かの日数が設けられています。ただし、別途手数料が€2かかることにご注意ください。また、チケットは数種類用意されており、その中の「ファスト・トラックス・パス」というのは、屋上へ行く際にエレベーターの専用レーンで、一般のチケットよりも待ち時間を少なく上がることができるチケット。あくまでも予約チケットではなく、並ぶ時間を短縮する内容です。
オンラインには、現地で受け取る(手数料無料)、日本へ郵送(送料€39.99)、印刷(€2.5)の方法で受け取ることになります。現地で受け取る場合は、チケットオフィスの窓口にて、番号札をもらい順番を待ちますが、一般のチケット購入とは異なりますので、同じように待たなくても順番が来るそうです。ドゥオーモの入場チケットを購入する方法は、チケット売り場で購入、もしくはこちらのオンラインで購入の方法になり、特に予約する必要はありません。
ミラノの大聖堂ドゥオーモ④手荷物検査
チケットを購入し、建物の内部へ入る前には荷物検査を受けます。入口に兵士が立っていて、一人一人バッグの中を見せます。すぐに見せられるように、用意しておくとスムーズに進めると思います。訪れるシーズンや時間帯により、チケットを購入するにも入場するのにもかなりの行列ができます。お昼~夕方にかけてのピーク時には長い列に並び、何時間も待つことに。観光は朝一番がおすすめです。長い行列が嘘のように9時頃は、スイスイ進みます。
ミラノの大聖堂ドゥオーモ⑤見どころ「青銅の扉」
引用: https://www.instagram.com/p/BqKF1fBBb9A/
ドゥオーモの内部へ入る前に見ていただきたい場所です。入口の青銅の扉。よく見ると、細かく聖書の物語が鮮明に彫られています。大天使ガブリエルが聖母マリアに受胎告知をするシーンから、キリストの誕生など見事な彫刻が見られます。ところどころ第二時世界大戦による被害で失われた部分や、傷があるのも生々しい戦争の被害を感じます。
引用: https://www.instagram.com/p/BqJifDAgRkl/
そして、彫刻がツヤを持ち、磨き上げられた部分も見られます。それは毎日、信者の方々が訪れ、イエスに思いと愛を込めて撫でているため、青銅が輝くようなツヤを放っているのです。それでは、これから内部へ入っていきましょう。
引用: https://www.instagram.com/p/BqDN7swArX9/
ミラノの大聖堂ドゥオーモ⑥見どころ「ステンドグラス」
引用: https://www.instagram.com/p/BqIZvt1nT2_/
内部に一度入ると、たちまち静寂した厳粛な空気に包まれます。整然と並ぶ列柱と、その聖堂内の広さに圧倒されながらも、魅力を感じられる空間があります。その中でもひときわ目を引くのが計55枚ものステンドグラス。1400年代の細長いステンドグラスには、新約聖書の物語が描かれ、約600年もの歳月をかけて完成されたドゥオーモならでは、様々な時代のスタイルによって描かれたステンドグラスを見ると、まるでその時代の様子が伝わるようです。
引用: https://www.instagram.com/p/BqFSZwghYVA/
ミラノの大聖堂ドゥオーモ⑦見どころ「列柱」
引用: https://www.instagram.com/p/BqKehURl23A/
世界最大規模のゴシック建築であるドゥオーモの内部には、52本もの巨大な列柱が並んでいます。きれいに配列された堂内は、美しさと同時に荘厳な空気が張り詰めている気がします。聖堂として、ローマの「サン・ピエトロ大聖堂」に次ぐ大きさを誇り、その広さがさらに威厳ある風格を生み出しています。
引用: https://www.instagram.com/p/BqF3KABBDc8/
ミラノの大聖堂ドゥオーモ⑧見どころ「聖人たち」
回廊の壁に沿うように、これまで教会の発展に尽力した歴史の聖人が葬られています。入口を入りすぐの右側に、「大司教のアリベルト・ダ・インティミアーノ」の棺を納められており、その昔西暦1000年頃、ローマ帝国へのミラノ反乱を指揮し、牛が引く戦車を作らせた方です。
引用: https://www.instagram.com/p/BqA8XUQlndv/
その先に赤い2本の柱で支えられている棺には、1300年代の勇敢な戦士でもあり、ミラノの領主、さらに大司教にまでなった人物「オットーネ・ヴィスコンティ」、そして「ジョヴァンニ・ヴィスコンティ」の遺体が納められています。次に進んでいくと、ひときわ目を引く彫刻「聖バルトロマイ」です。イエスの十二使徒の一人として、イエスの死後も伝道活動を続けていた中、捕らえられ皮剥ぎの刑に処され、生きたまま生皮を剥がれてから首を落とされ殉教したとされています。この彫刻はまさに皮を剥がれた姿なのです。当時の残虐行為に胸を痛めますが、歴史や芸術に触れるためには必見の彫刻ではないでしょうか。
引用: https://www.instagram.com/p/BoZk5iGluuY/
ミラノの大聖堂ドゥオーモ⑨見どころ「屋上」
引用: https://www.instagram.com/p/Bp61R-XgOK2/
エレベーターもしくは階段を使ってドゥオーモの屋上へ上ることができます。優先レーンやエレベーターを使うにあたって、先述したしましたチケットの値段が変わります。屋上へ到着すると、今まで下で見上げていた景色とは当然、別世界が待っています。まず、高すぎて見えなかった尖塔の聖人たちを間近で見学でき、憧れの街ミラノを一望できる絶景はぜひご覧いただきたいです。
引用: https://www.instagram.com/p/BqHmqodB-Cy/
さらに階段を使ってテラスへと上がり、撮影スポットにピッタリの場所へ。両側をきれいに並んだ尖塔に囲まれ、若干斜めになっている屋根の部分を歩くことができますので、せっかくの機会です、歩いてみましょう。尖塔の間から覗くミラノの街を見下ろすのは実に気持ち良く、まさに絶景です!
引用: https://www.instagram.com/p/Bp5LbUWgUDl/
ミラノの大聖堂ドゥオーモ⑩注意事項
引用: https://www.instagram.com/p/BqDU7-CHTLI/
お昼ごろから観光客が増え始め、午後の時間帯は混雑がピークになります。チケット売り場から、入場から、エレベーター待ちもすべてに長い列ができ、予約制ではないため時間も相当かかります。早朝見学がおすすめです。もし、夕焼けがお目当てなら、早めに上がっておきましょう。また、日曜日はミサが行われる都合で、内部見学が制限される場合や、その他イベントなどの影響で混雑や制限がかかる可能性もあります。
引用: https://www.instagram.com/p/BqHHHzDhPwZ/
そして、現在もなおたくさんの信者が訪れる教会のため、入場するには服装のチェックもあります。ショートパンツやノースリーブなど肌の露出が多い服装は、入場できないことも実際にありますので、ご注意ください。(特に女性)内部の写真撮影に関しても、禁止されていますが中の受付で料金を払うと許可がもらえるそうですので、一度確認してみてましょう。
引用: https://www.instagram.com/p/Bp4vWReAw95/
まとめ
引用: https://www.instagram.com/p/BqCoIx_H_n6/
ミラノのシンボル「ドゥオーモ」についてまとめてきました。しかしこの歴史的にも、ゴシック建築の最高峰にも関わらず世界遺産に登録されていないのが、本当に不思議ですね。すでに世界遺産に指定されているものだと思われている方も多く、ビックリされます。イタリアには計47ヶ所もの世界遺産が存在し、この先ドゥオーモも立派な世界遺産に登録されることを願わずにいられません。特に予約をする必要はありませんので、現地でチケットを購入しましょう。心配な方は予約ではなくオンラインで購入可能です。ミラノ観光でまず訪れるべきスポットの一つであり、世界遺産にも匹敵する大聖堂ですので、ぜひしっかりと屋上まで見学なさってください。