ぼくらのってどんな作品?
ぼくらのは「月刊IKKI」で2004年の1月号から2009年の8月号まで連載がされていた日本の漫画作品です。作者は愛知県出身の漫画家「鬼頭莫宏」先生で、主にシリアスなSF漫画を多く手がけています。
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ぼくらのは2010年に文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞(第14回)を受賞しており、すごく評価されている漫画作品なんです。
2007年の4月にはアニメ化され、そして2007年5月からは小説版の「ぼくらの〜alternative〜」が刊行されるなど、ぼくらのはコンテンツ展開がされています。とくにアニメは放送当時非常に話題になり、原作を知らないアニメファンにもインパクトを残しました。
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ぼくらののあらすじ(ネタバレ)
ぼくらのの主人公たちは15人の子供たちです。各話で主役となる子供が交代する方式で、物語が描かれていきます。15人の子供たちは夏休みに自然学校に参加した子達で、海岸沿いにある洞窟でココペリというミステリアスな男性と出会います。
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そこで子供たちはあるゲームに参加しないか?っと誘われます。ゲームの内容は「子供たちが無敵の巨大なロボットを操縦して、襲ってくる敵から地球を守る」といったものです。
兄であるウシロに止められたカナ以外の14人はPCゲームのことだと思い、そのゲームに乗ってしまいココペリとゲームの契約をしてしまいます。しかしその夜巨大なロボットと敵が出現し、子供たちはロボットのコックピットに転送されてしまいます。そこで待っていたのは契約したココペリと、口が悪いマスコットのコエムシでした。
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ぼくらのは主題歌が人気!
ぼくらのはアニメの内容ももちろんなのですが、他にもすごく有名になったものがあります。それは主題歌としてオープニングテーマに起用された「アンインストール」という曲です。ぼくらのは見たことないけど、曲だけは知っているという方も多いほど、このアンインストールという曲はアニソンとして有名になりました。
アンインストールは「石川智晶」さんの通算4枚目のシングルで、作詞と作曲も石川智晶さんがされています。アンインストールはぼくらののために書き下ろされた楽曲で、歌唱力とぼくらのの世界観とマッチしている雰囲気で有名になりました。
石川智晶
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石川智晶さんは東京都出身のシンガーソングライターです。音楽ユニット「See-Saw」のボーカルとしても活動しており、声優さんに曲も多く提供されています。
ぼくらのはトラウマ製造機(ネタバレ)
ぼくらのが大きな話題になったのは、その物語の内容になります。じつはぼくらのは「子供たちの命が消えていく」作品で、詳しくは下記で説明していきますが、ゲームをするたびに子供達が死んでいくんです。
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また巨大ロボものではスルーされがちな「街への被害」も、ぼくらのでは描写がされています。タイトルがひらがなで子供の巨大ロボの物語として事前情報なしに視聴してしまったアニメファンにとっては大きなトラウマを残しました。
しかしただ子供や人が死ぬことを描いているだけでなく、マスコミや政界の混乱など社会を描いた作品となっています。子供達が「生きる」ということと向き合う物語で、ぼくらのはトラウマ製造機ではありますが決して鬱だけの作品ではないのです。
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ぼくらののルール(ネタバレ)
ネタバレになりますがぼくらののゲームのルールについて簡単にまとめてみました。
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・敵は1回の戦闘で1体出現します。全ての敵の内部には核があるので、それを破壊することで勝ちとなります。
・戦う敵の正体はパラレルワールドの地球人で、近い可能性のある地球が敵として選ばれます。
・つまりこちらと同じように戦っている敵も人で、操縦者は1人。他の人は見守るだけです。
・戦闘終了後に次に操作する子供にのみ啓示が聞こえます。
・戦闘に負ける…もしくは48時間以内に決着がつかないと、地球を含む宇宙が消滅してしまいます。
・自分の命と引き換えにロボを動かすので、勝っても負けても操縦者は死んでしまいます。
ちなみ巨大ロボの名前は「ジアース(Zearth)」で、これは阿野万記(マキ)が父親から借りた漫画からヒントを得て命名したものです。つまりパラレルワールドによって巨大ロボの名前は変わってきます。
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ぼくらのの原作とアニメの違い(ネタバレ)
まずは戦いの目的が異なります。原作ではただの自然現象的な扱いで、無意味なものが多くあっても無駄だから可能性のあるもの達を戦わせて意味の有るものだけを残すことが目的となっています。
アニメの目的は子供達を犠牲にジアースの技術を軍事などに使うために、ジアースのコピープログラムを大人たちが作るのですが、それもゲームの支配者の計画の一部で、最終的に勝ち抜いた地球のエネルギーの摂取が目的となっています。
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またぼくらのはアニメの企画時に原作が阿野万記編まで進んでいたので、阿野万記編まではほぼ同じ物語になっています。なのでアニメのラストは原作が終了する前なので、アニメオリジナル展開となっています。
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小説版ぼくらのは平行世界(ネタバレ)
アニメの後半もそうなのですが、小説版のぼくらの「ぼくらの〜alternative〜」は平行世界…つまりはパラレルワールドとして描かれています。登場人物やゲームに参加する状況など似ている部分ももちろんあるのですが、トミコローツなどといったジアースを含む怪獣の総称がついていたりします。
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また原作と小説版では操縦者の順番が異なっており、原作で初期で操縦者となった子達は自分のこの先を覚悟しながら戦っていきます。また操縦者にならなかった人の描写や、原作ではあまり深く掘り下げなかった操縦者の内面が描かれています。原作に登場するキャラクター達のもう1つの可能性が描写されているので、アニメや原作と併せて読むとより考察が面白くできます。
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ぼくらのの最終回ネタバレ(アニメ)
アニメ版でのぼくらのは、ウシロとカナ以外の契約した子供達は死んでしまいます。契約者だったマチにより別の地球からゲームのルールを教えたり操縦者のサポートをするために送られてきた「コエムシ」を殺害し、自らが契約者となるとジアースのプログラムを破壊します。
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ジアースの最後の操縦者はウシロで、ウシロは死んでいった仲間達の戦闘を思い浮かべながら30時間もの間戦い、そして勝利を得ます。戦闘後にウシロはジアースを解体して、ゲームの連鎖を食い止めます。ウシロはその後ゲームのルールに乗っ取り亡くなり、唯一生き残ったカナはゲームの経緯を伝え、生きて戦っていくことになります。
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つまりアニメ版のぼくらのでは他の地球にゲームを引き継ぐことなく、ゲームが終了します。
ぼくらのの最終回のネタバレ(原作)
まずカナは原作では契約をしています。なのでカナは操縦者となり、敵を倒し勝利します。ウシロは未契約だったのですが、カナの迷惑にならぬよう敵に使った実母が自殺したことやカナの戦いをみて契約をします。このときマチも負い目から契約を一緒にします。
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カナの葬儀の後で、マチとウシロは操縦者の遺族の自宅を訪問していきます。そしてカタリ君の家を訪問していたとき、子供の姿をした暗殺者にマチは頭を打たれ植物人間に。戦闘が不可能となってしまったため、実の兄であるコエムシの手によって命を落とします。
ウシロの戦闘は敵地で行われたアウェー戦で、敵の機体は倒しますが操縦士が逃げてしまいます。そのためウシロは別の地球の人々を殺しながら操縦士を見つけなければいけません。操縦士を最終的には殺すことができたのですが、ゲームのルールによりウシロは死亡します。
全部の戦闘が終わったのでコエムシは元の人間の姿に戻り、妹の命を奪った償いから自ら契約します。次のコエムシは軍隊を辞めた佐々見一佐がなり、新しい地球で引き継ぎ戦をしていきます。引き継ぎ戦でマチの兄は操縦者は必ず死ぬことを先に伝えます。
つまり原作のぼくらのは、子供達は全滅しゲームの連鎖は終わらずその後も別の地球で戦闘が続いていきます。
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ぼくらののネタバレのまとめ
ぼくらのは表面上だけみるとトラウマになりそうなシーンも多いし、落ち込んだ気分になってしまう作品です。しかし生と死を描いている作品なので、人間の成長や命との向き合い方など深い物語となっています。容赦なく子供達や人が亡くなっていくので、次話で誰が亡くなってしまうのかハラハラしてしまいますし、もし自分が契約者だったらどんな行動をとるだろうか?っと考えさせられます。
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以上ぼくらののアニメと原作の最終回の違いをまとめさせていただきました。
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読んでいただきありがとうございました。