マツダ歴アイモデルの中で「サバンナ」が付けられたモデルとは!?
最近では縁遠くなってしまった感がある、マツダの「サバンナ」という名称ですが、サバンナが付く最後のモデルは、rx-7でした。しかし、rx-7に付けられていたのも2代目rx-7(FC3S型)までで、3代目rx-7(FD3S型)は、「アンフィーニ」の名称が付けられました。
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「サバンナ」というのは、元々は車自体に付けられたモデル名で、1971年に発売されたサバンナが最初でした。サバンナの由来は「熱帯の草原地帯」を表しており、コスモやファミリアなどのロータリーエンジン搭載車第5弾として名付けられました。
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マツダのサバンナrx-3とrx-7をご紹介!①サバンナrx-3
サバンナrx-3といった方がピンと来るような気がしますが、実はそうではありません。1971年9月から日本国内で販売されたS102型(後期型はS124型)の正式名称は、日本名がサバンナで、海外名がrx-3とされています。
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サバンナ(rx-3)は、現代の車からは考えられないボディタイプが与えられていますが、当時では当たり前だったようです。そのボディタイプとは、「クーペ」「セダン」「ステーションワゴン(スポーツワゴン)」と、同一の車に、3種類のボディが設定されていました。
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サバンナ(rx3)は、サバンナrx-7の前身に当たるモデルですが、ボディ形状はセダンとファミリアロータリークーペの後継車となるクーペが用意されました。その後、ステーションワゴンのスポーツワゴンが追加され、3種類のボディタイプとなったのです。
サバンナgt
1970年代、レースにおいて日産スカイラインgt-r(KPGC10型)が連戦連勝を重ねていく中、マツダのサバンナがそれを打ち破ります。すると、日本国内から販売を熱望する声が!それに応えるように1972年9月に登場したのが、カペラ用の12Aロータリーエンジンを搭載したサバンナgtでした。
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12Aロータリーエンジンというワンランク上になるカペラロータリークーペのエンジン(573cc×2)で、それをサバンナgtに搭載しました。最高出力は120ps/6500、最大トルク16.0kgf・m/3500rpm、車重885kgで、最高速は190km/h!サバンナgtは、それだけ高スペックのクーペ型gtカーだったのです。
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サバンナgtはクーペタイプで、海外モデルのrx-3がベースだとされていました。スカイラインgt-rの50連勝をストップさせたことで、多くのモーターファンは度肝を抜かれたといいます。サバンナgtは、当時国内トップクラスのスポーツカーだったのです。
マツダのサバンナrx-3とrx-7をご紹介!②サバンナrx-3のスペック
では、マツダのサバンナはどのようなスペックを持っていたのでしょう?セダン、ステーションワゴン(スポーツワゴン)、クーペと、3種類のボディを持っていただけに、スペックは気になるところです。では、サバンナがどんなスペックを持っていたか、ご紹介します。
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○サバンナのスペック
全長×全幅×全高:4065×1595×1335mm
ホイールベース:2310mm
車両重量:-
エンジン型式:10A
エンジン:水冷直列ロータリーエンジン
排気量:491cc×2(982cc)
最高出力:105ps
最大トルク:-
駆動方式:FR
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サバンナのスペックを見ていくと、サバンナgtのスペックは出てくるのですが、国内モデルのサバンナのスペックについては、ほとんど出てきません。それでも最高速は180km/hといわれていたので、当時のロータリーエンジンの凄まじさが伝わってきます。
マツダのサバンナrx-3とrx-7をご紹介!③サバンナ初代rx-7
流麗的なボディラインにハッチバック、リトラクタブルヘッドライトを装備し、サバンナクーペの後継モデルとして誕生したのが、SA22C型初代サバンナrx-7でした。初代rx-7が誕生したのは、1978年3月のことでした。誕生当初はNA(自然吸気)エンジンのみで、130ps/7000rpmを発揮しました。
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1982年になると、マイナーチェンジにより12Aロータリーエンジンにターボ(過給器)を搭載するモデルが誕生します。もちろん海外モデルも存在しており、海外では日産S30型フェアレディzともに安価なスポーツカーとして人気を集め、プアマンズポルシェと呼ばれていました。
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初代rx-7は、現在もrx-7ファンからは根強い人気を誇っています。もちろん当時の日本国内での評判も高かったスポーツカーであったことは、いうまでもありません。そして、このSA22C型初代サバンナrx-7こそが、rx-7の伝説の始まりだったのです。
補足
サバンナシリーズ初代となるサバンナでは、セダン、クーペ、ステーションワゴン(スポーツワゴン)の3種類のボディタイプが設定されていましたが、SAプラットフォームの採用により、セダン、ステーションワゴン(スポーツワゴン)は、サバンナシリーズからなくなりました。
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マツダのサバンナrx-3とrx-7をご紹介!④サバンナ初代rx-7のスペック
日本国内でも海外でも人気を集めた初代サバンナrx-7ですが、どのようなスペックが与えられたのでしょう?前期型はNAエンジンで130psを発揮していましたが、ここでは後期型の上級モデルとなる、ターボSE型リミテッドのスペックについてご紹介します。
全長×全幅×全高:4285×1675×1260mm
ホイールベース:2420mm
車両重量:1005kg
エンジン型式:12A
エンジン:水冷直列ロータリーエンジン ターボ
排気量:573cc×2
最高出力:165ps/6500rpm
最大トルク:23.0kgf・/m
駆動方式:FR
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rx-7歴代モデルの中で最初のモデルとなったSA22C型初代rx-7。今でもrx-7と聞いて、このモデルを想像する方も、少なくないでしょう。1985年に2代目となるFC3S型rx-7にバトンを渡してからおよそ33年・・・。現在も名車として語り継がれる一台です。
マツダのサバンナrx-3とrx-7をご紹介!⑤サバンナ二代目rx-7
1985年10月、rx-7史上、歴代最高モデルといわれたFC3S型二代目rx-7が、世の中にお披露目されました。初代から引き継いだリトラクタブルヘッドライトに、3ドアハッチバックタイプのクーペのボディを持ち、初代よりも洗練されたボディは、ファンをアッと驚かせます。
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エンジンは初代から引き継いだ13Bロータリーエンジンにインタークーラーターボが設定されました。200psを超えるパワーを発揮することで人気を集め、1990年代のスポーツカーブーム時代には、一世を風靡するほどの大人気モデルとなります。
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しかし、歴代最高モデルといわれた理由は、それだけではありません。その理由とは、初代rx-7と比較すると、格段にアップしたコントロール性能でした。また、ポルシェ944との類似性も話題となりましたが、最高速度238.5km/hを記録するなど、その性能も認められていました。
マツダのサバンナrx-3とrx-7をご紹介!⑥サバンナ二代目rx-7のスペック
スポーツカーブームの時代には、空前のブームを巻き起こしたFC3S型二代目rx-7。そのスペックとは、どのようなものだったのでしょう?スポーツカーブーム当時、走り屋と呼ばれる若者たちから人気があった二代目サバンナrx-7のスペックを見ていきましょう。
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全長×全幅×全高:4335×1690×1270mm
ホイールベース:2430mm
車両重量:1250kg
エンジン型式:13B
エンジン:水冷直列ロータリーエンジン インタークーラーターボ
最高出力:205ps/6500rpm
最大トルク/27.5kgf・m/3500rpm
駆動方式:FR
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二代目サバンナrx-7は、セダンやステーションワゴン(スポーツワゴン)の設定はありませんでしたが、オープンモデルとなるカブリオーレが設定されていました。また、特別限定のアンフィーニや、ウィニングリミテッドなども追加グレードとして登場し、歴代スポーツカーでも上位にランクします。
マツダのサバンナrx-3とrx-7をご紹介!⑦三代目rx-7はサバンナじゃない!?
サバンナシリーズは、1971年にサバンナ、1978年に初代rx-7、1985年に二代目rx-7が誕生しました。しかし、1997年10月に、三代目rx-7が誕生します。型式はFD3S型で、伝統のリトラクタブルヘッドライトをを搭載し、発売前から評判となっていました。
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ところが、この三代目となるFD3S型rx-7には、サバンナの名称は付けられませんでした。これは歴代モデルの中でも初めてのことで、変わって付けられたのがアンフィーニでした。車名も歴代のサバンナrx-7ではなく、マツダrx-7とされ、実質サバンナシリーズからは外れるモデルとなったのです。
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マツダのサバンナrx-3とrx-7をご紹介!⑧サバンナシリーズの中古車
ここまでマツダのサバンナシリーズをご紹介してきましたが、現在は歴代のサバンナモデルが中古車で帰るのでしょうか?また、セダンやステーションワゴン(スポーツワゴン)も気になります。ということで、サバンナシリーズ歴代モデルの中古市場をご紹介しておきますので、参考にしてください。
○サバンナ セダン
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年式:1971年式 走行距離:不明 車検:車検整備付 修復歴:あり 中古車両価格:560円(レストア代込)
○サバンア クーペ
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年式:1975年式 走行距離:不明 車検:なし 修復歴:あり 中古車両価格:600円(レストア代込)
○サバンナrx-7 SA22C型
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年式:1980年式 走行距離:13000km 車検:なし 修復歴:なし 中古車両価格:応談
○サバンナrx-7 SA22C型
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年式:1981年式 走行距離:127000km 車検:2018年10月 修復歴:なし 中古車両価格:149万円
○サバンナrx-7 FC3S型 gt-X
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年式:1991年式 走行距離:26000km 車検:車検整備付 修復歴:なし 中古車両価格:398万円
すでにサバンナシリーズは、中古車市場でも希少価値が高くなっており、程度が良いものだと値段を付けられないというものも出てきています。残念ながら、サバンナステーションワゴン(スポーツワゴン)は、あまり出回っていないようで、探すのも困難になりそうです。
マツダのサバンナシリーズまとめ
マツダサバンナシリーズの最大の注目点は、ロータリーエンジン。このロータリーエンジンが初めて搭載されたのは、1967年に発表されたコスモスポーツでした。そして、カペラやサバンナ、rx-7やrx-8に引き継がれていきます。現在もロータリーエンジンのファンは多く、その復活を心待ちにしている方もいることでしょう。今後のロータリーエンジン復活に向けて、マツダに期待しましょう!
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