筋繊維の種類とは
筋トレといってもさまざまなものがあります。鍛える部位や効果のある部分によっても異なりますが、そもそも鍛える筋繊維によっても変わってくることはご存知でしょうか。実は運動には有酸素運動と無酸素運動というものがあります。ダイエットとしてランニングをしたりエアロバイクに乗ったるすることは有酸素運動に当たり、デッドリフトなどのウェイトトレーニングなどは無酸素運動に当たります。それぞれ効果のある筋繊維や、筋肉の収縮の仕方もかなり異なってきます。ダイエット目的であれば有酸素運動が効果的ですが、本格的に何かスポーツなどに取り組むという場合であれば、前もって筋繊維について知っておくことが重要です。
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破壊や断裂で筋線維は進化する?筋繊維の種類や数、構造は?:遅筋繊維
ではここからは実際に、筋繊維としてどのようなものがあるのかについて解説していきます。遅筋繊維というのは、脂肪などの脂質をエネルギー源とし、酸素を積極的に使用することで、長期的にかつ継続的に筋収縮をするためのエネルギーを作り出すことに優れている筋繊維です。肉眼で見ると赤く見えることから、赤筋とも呼ばれています。発揮できる力は小さいものの、その小さい力を長期的に出すことが可能となるため、マラソンや長距離のバイク運動など、スタミナを要するものに最適な筋肉です。スタミナが欲しいときや、すぐ体力がなくなるという方は、この遅筋繊維を鍛えることがおすすめです。
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破壊や断裂で筋線維は進化する?筋繊維の種類や数、構造は?:速筋繊維
遅筋繊維と双璧をなすものが、速筋繊維です。速筋繊維は遅筋繊維とは違い、糖質をエネルギー源としています。また、無酸素性代謝というものを利用してエネルギーを作り出しています。遅筋繊維はミオグロビンとチトロームという赤いタンパク質が多いため赤く見えますが、速筋繊維の場合はミオグロビンとチトロームの割合が少ないため、肉眼では白く見えます。そのことから白筋とも呼ばれています。遅筋繊維とは違い瞬間的に大きなパワーを出すことが出来ますが、その代わりにスタミナはかなり少ないです。陸上の短距離走やウェイトリフティングなどを本格的にする場合は、この速筋繊維を鍛えておきましょう。
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破壊や断裂で筋線維は進化する?筋繊維の種類や数、構造は?:タイプ2a
先に紹介した速筋繊維ですが、実は速筋繊維の中にも2つ種類があります。遅筋繊維は赤筋のほかにも、タイプ1と呼ばれており、速筋繊維は白筋のほかにもタイプ2とも呼ばれています。そのタイプ2の中でもさらに2種類分かれています。そのうちのひとつであるタイプ2aという筋繊維は、速筋繊維でありながらも、遅筋繊維のような性質も持ち合わせている中間的なものであり、エネルギーを作る際も有酸素性の代謝と無酸素性の代謝の両方を使用しています。色についても肉眼ではピンク色であり、パワーはやや低いものの、持続力はあるという、ある意味万能な筋繊維となっています。
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破壊や断裂で筋線維は進化する?筋繊維の種類や数、構造は?:タイプ2b
速筋繊維の中でも特に速筋繊維らしい性質を持つものが、このタイプ2bです。こちらはエネルギーを作り出すために無酸素性代謝を用いています。タイプ2aとは違い、収縮スピードは非常に速く、パワーもかなり大きく出すことが出来ます。スピードも爆発的に速く、速筋繊維の中では最も典型的な速筋繊維といっても過言でもありません。速筋繊維はミオグロビンとチトロームが少ないといわれていますが、タイプ2bはその中でも特に少なく、肉眼で見ると非常に白く見えます。筋繊維の中でも最大パワーに到達するまでの時間が最も短く、パワーも強大ですが、その代わり最もスタミナの短い筋繊維であります。
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破壊や断裂で筋線維は進化する?筋繊維の種類や数、構造は?:割合
筋繊維の種類について解説したところで、人間の筋肉には遅筋繊維と速筋繊維の割合はどのようなものか気になるという方も多いはずです。基本的には遅筋繊維と速筋繊維の割合はそれぞれ約50%、つまりそれぞれ半分ずつあるということです。日本人の場合はほとんどの場合は速筋が55%、遅筋が45%となっています。しかしこれは遺伝や生まれつきの先天的なものにより、速筋が多かったり、逆に遅筋ガ多かったりすることもあります。ではそれらは筋トレなどでその割合を変化させることは出来るのではと考える人も中にはいますが、残念ながら根本的な変化というのは不可能となっています。
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破壊や断裂で筋線維は進化する?筋繊維の種類や数、構造は?:速筋繊維の変化
遅筋繊維と速筋繊維の根本的な割合の変化というのは不可能ですが、速筋繊維の中のタイプ2aとタイプ2bの変化というのは最近の研究でわかっています。とはいっても変化するにはかなり長期間かかるのではと考える人もいますが、実は数週間で変化するという結果が出ています。また面白いことに、有酸素運動に限らずどのような筋トレや運動をすると、タイプ2bの筋肉がタイプ2aに変化します。つまり、どんな運動でも最終的にはタイプ2bの筋繊維の割合は限りなく0に近くなるということとなっています。筋トレにしても、一回限りではなく何回か繰り返すことにより、それだけでもタイプ2aの筋繊維の割合が多くなるためといわれています。
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破壊や断裂で筋線維は進化する?筋繊維の種類や数、構造は?:遅筋繊維の鍛え方
最後に、遅筋繊維と速筋繊維の鍛え方についてそれぞれ紹介していきます。遅筋繊維というのは脂肪などの脂質をエネルギー源とし、酸素と組み合わせてエネルギーを作り出す筋繊維です。そのため、その筋繊維を鍛えるためには、有酸素運動が効果的です。筋トレなどでも鍛えることは可能ですが、ランニングやエアロバイクをはじめとする有酸素運動のほうが、ダイレクトに遅筋繊維に効果があるため、少しでも早く遅筋繊維を鍛えたいという場合は有酸素運動がおすすめです。また、脂質をエネルギー源とするため、遅筋繊維を鍛えつつも、余分な脂肪を減らすことも可能であるため、ダイエットにも効果的です。
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破壊や断裂で筋線維は進化する?筋繊維の種類や数、構造は?:速筋繊維の鍛え方
では速筋繊維はどのようにして鍛えるのかということとなりますが、筋トレが一番です。筋トレの場合でも呼吸を整えれば有酸素運動になるのではと考える人も多いのですが、速筋繊維は無酸素性代謝を利用してエネルギーを造る出します。そのためいくら呼吸を整えたとしてもあまり意味がありません。思いダンベルを何度も持ち上げることでタイプ2aの筋繊維が多くなりますが、それでも遅筋繊維と比べてもまだスタミナは少ないほうです。少しでも足が早くなりたいという人や、重いものを持つことが出来るようになりたい、さらには、男らしい肉体にしたいと考える場合は、速筋繊維を鍛えましょう。
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筋繊維の種類は基本的に変わらない
いかがでしたか。筋繊維の種類というのはあまり多くなく、鍛えることで新たに増えたり根本的に割合が変わるということはないということがわかったと思います。よく呼吸を整えるとどんな運動も有酸素運動になるということを言う人がいますが、筋繊維においてはそのことはあまり関係がありません。それぞれの筋繊維の構造やエネルギーを作るための仕組みなどを理解することで、理想の体型や理想の状態に近づくための効果的なトレーニングを計画することが可能となります。皆さんももし今後トレーニングを計画する場合は、この筋繊維についてきちんと理解しておきましょう。
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