ホーリー祭りとは
ホーリー祭りとは、ヒンドゥー教で行われる春の祭り。元々春の訪れを祝ったり、豊作を祈ったりするお祭りでした。これに愛する人の顔に色を塗ったり、悪鬼を追い払うため泥や汚物を投げつけたというクリシュナの要素が混ざり、現在のさまざまな色の粉や水をかけ合うホーリー祭りが完成しました。ちなみに、黄色は尿、赤色は血、緑色は田畑を象徴しているそうですよ。インドのほかにもヒンドゥー教が広まっているネパールなどでも、このお祭りは開催されています。
そんなホーリー祭りの開催1週間前から街は賑わいます。街中のお店に色粉が並び、みな買い求めていきます。寺院などで儀式に使われる色粉は天然の素材から作られてるそうですよ。ちなみに当日の祭りは朝8時から始まりますので、前日までには準備しておきたいものですね。粉をかける際は「Happy holli！」と言いあうのだとか。
ちなみにホーリー祭り前日、場所によっては前夜祭が行われるところもあるのだとか。その年に取れた穀物を燃やしたり、鍋のフタを盾にして逃げる男性を、こん棒を振り上げた女性たちが追いかけたり…と、土地によって前夜祭の内容はさまざま。余裕がある人は、前夜祭を見学してみるというのも良いですね。
ホーリー祭りの開催場所
ホーリー祭りは、ヒンドゥー教が広まっている場所ならば大体の場所で開催されています。今回紹介しているインドはもちろん、先ほど触れたネパールやスリランカ、タイやインドネシアなどでもこのお祭りが開かれているんですよ。ただ、やはり規模が大きく人気なのはインド。そのなかでもバラナシのホーリー祭りはインド一過激と言われています。そのほかバラナシやヴリンダーヴァンにも世界中から多くの人が集まり、毎年かなりの賑わいを見せています。
開催日は毎年2月下旬から3月中のなかの1日。インド歴11月の満月にあたる日に行われます。ただしクリシュナ生誕の地であるヴリンダーヴァンは例外。ここでは10日間にもわたってホーリー祭りが行われているんですよ。毎日がお祭り騒ぎです。
ホーリー祭りの食べ物
ホーリー祭りの食べ物についてですが、この祭りには行事食というものがあります。例えば西のほうではプランポーリーという、饅頭に似た甘い食べ物を。東のほうではキターイというお菓子が食べられるそう。地域によって食べ物に特色が出ているというのは興味深いですね。
またホーリー祭りの日は、肉食が禁止になります。普段肉を食べるよ！という人でもこの日だけはベジタリアンな食べ物生活に。一方でお酒は解禁。朝から多くの人がアルコールの心地よい気分に包まれています。
ホーリー祭りに参加するうえでの注意点
ホーリー祭りはよく危険だと言われますが、その理由について解説していきましょう。まず、この日だけはヒンドゥー社会によく見られる「カースト制度」が無くなります。日常や就職、宗教にまで色濃く反映しているこのカースト。不満を覚えていてもその影響力は確か。なかなか反撃には出られません。でもそれは許される日があるとなれば、どうでしょう。今日だけは無礼講。それゆえの狂乱さも、この祭りにはあるのです。
みな節度を守って祭りを楽しめれば良いのですが、そうもいきません。やりすぎて事件になることも、死者がでることもあるのです。また暴行・レイプ報告も出ているのも事実。この日、地元の女性や子どもは外出せずに家にいるそうです。そんな危険性を考慮して、ホーリー祭り当日、ホテルやホステルは観光客に外出を控えるよう注意喚起を行っています。
それでも参加するなら、常に注意は怠らないようにしましょう。祭りへ行く場合、服についた色粉は洗っても落ちないので捨ててもよい服を着ていきましょう。また目に粉が入るのを防ぐため、サングラスやゴーグルもあった方が良いです。十分に防犯対策・汚れ対策を行ったうえで祭りを楽しんでくださいね。
まとめ
カラフルでエキサイティングなインドのホーリー祭り。参加する場合は安全に気を付けて楽しみましょう。もし現地へ行ったけれど参加するのが不安になった場合は、宿泊するホテルやホステルなどで開催するホーリー祭りもあるので、そちらで楽しむというのもおすすめですよ。
