『テニスの王子様』とは、「テニプリ」の略称で親しまれている、許斐剛先生原作の漫画作品のことです。一度は連載を終えた本作ですが、すぐに『新テニスの王子様』という新シリーズが連載開始。現在も連載は続いており、シリーズを通して2019年で20周年という節目を迎えました。

現在、人気作の主流となっている2.5次元舞台化も、まだ2.5次元という言葉がなかった2003年に行い、「ミュージカル テニスの王子様」、通称「テニミュ」は、キャストを変えながら現在3rdシーズンを迎えており、まだまだその人気の高さがうかがえますね。

2001年にアニメ化されてから声優さんの変更もなく、現在もOVAやキャラソンが発売され続けています。キャラの誕生日には特別なグッズが販売されるなど、ファンの間でその熱量は止まることを知らず、まだまだ盛り上がりを見せるテニスの王子様。

ここでは、そんなテニプリに登場する忍足侑士について、歴代テニミュキャストや、誕生日などのプロフィール、担当声優さんなどを紹介していきます。

忍足侑士は、試合で他の選手のように物理法則を無視した超次元技のようなものを使うことはほとんどなく、いたってベーシックな戦いをしますが、その実力は確かなもの。テニスのプレイのように正統派のキャラクターに見えますが、意外な魅力を多く持つキャラクターでもありますね。

期間限定ショップ「テニプリスト」では、なぜか他のキャラを差し置いて支配人になったり、最近になってまたどんどん露出が増えてきた忍足侑士は、人気キャラとしての風格を強めてきましたね。20周年記念で行われた今まで登場した全キャラを含む人気投票では、堂々の12位に。200以上の選択肢があるなか12位に入るのは、凄いことですよね。

名前：忍足侑士（おしたり ゆうし）

身長 / 体重：179cm / 62kg

誕生日：10月15日

血液型：A型

プレイスタイル：オールラウンダー

委員会：海外交流委員

得意科目：数学・化学・技術

苦手科目：器械体操

よく訪れる学校スポット：サロン（主に読書目的）

趣味：映画鑑賞（ラブロマンス系）、人間観察（幸せそうな家族・カップルを見る）

好きな色：鶯色

好きな食べ物：かす汁、サゴシキズシ、えいひれ

好きな本：与謝野晶子の詩集

好きな音楽：昭和歌謡曲

忍足侑士は氷帝学園中等部テニス部の3年生で、跡部景吾に「うちの天才」と言われるほどの実力者です。入学式当日、他のテニス部員を負かしコートに君臨していた跡部と、唯一長時間の試合を行っており、氷帝のなかでも優秀な人物であることがわかります。

誕生日は、同じ中学で『テニスの王子様』を代表する人気キャラクター・跡部と同じ10月。跡部のほうが早いですが、この跡部に続く誕生日というのが、跡部の右腕感がありますよね。氷帝は絶対的なトップを置く、という方針のもと副部長という役職がなく、すべて部長である跡部の仕切りで物事が行われています。

忍足はそんな跡部と並んで描かれることも多く、もし副部長というポジションがあったら忍足が治っていたのではないかと思われますね。誕生日の設定にそういったものはないかもしれませんが、やはりこれだけ跡部の隣に描かれることが多いと、誕生日にも何か意味があるような気がしてきます。

忍足侑士は、どこか飄々としており、大きく表情を崩すことのない、どこかクールなキャラのように思えますが、実際その胸には熱いものを秘めており、従兄弟である大阪・四天宝寺中の3年、忍足謙也相手には電話越し言い合いがヒートアップするなど、負けず嫌いなところも見受けられます。同じ10月が誕生日の跡部や手塚も内に情熱を秘めていますし、10月誕生日のキャラはクールそうに見えて熱い子が多いのかもしれませんね。

裸眼を見られるのが恥ずかしい、という理由で伊達眼鏡をかけており、意外とシャイな一面も。ラブロマンス映画やカップルなどの人間観察が好きというあたりに、彼のロマンチックそうな恋愛感が見て取れます。テニスをする上で眼鏡は視野を狭める原因にもなりそうですが、それほど裸眼を見られるのに抵抗があるということですね。

忍足侑士は、度の入っていない丸眼鏡と、ちょっと重めのミディアムくらいの髪の長さが特徴的です。テニプリにはロングヘアの男の子も存在しますが、忍足くらいの長さはあまりおらず印象的ですよね。グッズなどでは、髪を縛ることもあり、テニプリキャラのなかでは珍しく、ちょいちょいヘアスタイルが変わるキャラでもあります。

また、彼の大事なパーツである眼鏡は、同じようなものがいくつかストックしてあり、万が一壊れたときにも安心です。漫画やアニメ、グッズでも眼鏡を外した姿はほとんど描かれることはなく、外したのは数えるほど。跡部や、ダブルスパートナーである向日が伊達眼鏡であることを知っていることから、描かれていない部分では外しているのかもしれませんね。

テニスの王子様の忍足侑士の声優をしているのは木内秀信さんです。兵庫県神戸市出身で誕生日は2月5日。2019年で50歳を迎えられた今も変わらず活躍されている声優さんですね。現在は 大沢事務所に所属しており、1996年ころから声優として活動するようになりました。声優デビュー作は『こちら葛飾区亀有公園前派出所』で、ムスタング刑事、クロコダイル刑事など多数の役の声優を担当しています。

『MONSTER』のDr.テンマや『テラフォーマーズ』の小町小吉、『GOSICK -ゴシック-』のグレヴィール・ド・ブロワの声優などをしています。

忍足侑士の声優を担当したテニスの王子様は、木内さんの代表作のひとつでもありますね。忍足侑士の名義で発表されたシングルは数多く、その中のひとつ「眼鏡をはずす夜」はオリコンの週間ランキングで11位に入ったこともあります。声優として忍足を演じるだけでなく、キャラソンの作詞や作曲、トーク部分の脚本などを担当したり、担当声優だからこそわかるキャラの魅力を存分に演出してくれているのも特徴的。

忍足侑士の声優として、キャラのイメージを壊さないよう注意しつつ、原作では描ききれないお茶目さを見せてくれる木内さんは、忍足人気の一役を買ったと言っても過言ではないでしょう。

映画テニスの王子様で忍足侑士を演じているのは、中江大樹さんです。神奈川県出身、誕生日は1987年12月14日生まれです。2009年からヴィジュアル系ロックバンドの「LOST ASH」を結成し「Daiki」名義でヴォーカルとして活動していました。 俳優としてのデビュー作は、2006年の「実写版 テニスの王子様」でした。

『花より男子2』の織部慎吾や「怪談新耳袋スペシャル ぶぅん」の小笠原佑二、『JIN-仁--』の横松貞吉などを演じています。

テニミュ1stシーズンで、初代・忍足侑士を演じたのは斎藤工さんです。誕生日は1981年8月22日で、新生児を紹介するコーナーがあったそうで、斎藤さんはこのコーナーで紹介されたことがあります。料理をするのが好きで、自宅には作れるメニューが書き出されて選べるようになっているそうです。

そのため、外食をすることはほとんどないようです。俳優としてのデビュー作は2001年の映画『時の香り〜リメンバー・ミー』で、優二役で出演しました。テニミュでは、初代忍足侑士役に選ばれました。ジャンプフェスタ2004では『BLEACH』に黒崎一護役で出演しています。

テニミュの2代目忍足侑士役は秋山真太郎さんです。誕生日は1982年7月8日で長崎県出身、所属事務所はLDH JAPANです。 2009年から劇団EXILEのメンバーですが、2007年の「劇団EXILE 第一回本公演「太陽に灼かれて」」に出演しています。 テニミュの忍足侑士役は2008年の「ミュージカル テニスの王子様 The Imperial Presence 氷帝 feat. 比嘉」からです。

テニミュの3代目忍足侑士役を演じたのは菊池卓也さんです。熊本県出身で、誕生日は1991年5月1日。 俳優としては舞台を中心に活動していますが、「行列のできる法律相談所」などのバラエティー番組に出演したこともあります。テニミュ2ndシーズンで2011年から忍足侑士役を演じました。

テニミュ4代目の忍足侑士役を演じたのは井阪郁巳さんです。奈良県出身で1996年2月3日生まれ、キューブに所属していますテニミュ3rdシーズンで2016年から忍足侑士役を演じています。

舞台を中心に活躍されている方ですが、ドラマでは珍しい2クール構成とその展開が話題を読んだ『あなたの番です』に出演するなど、今後ドラマでの活躍が期待されますね。

忍足侑士は登場した当初、ダブルスでスマッシュの威力を無効化する不二周助の羆落としと同じ技を披露し跡部から氷帝の天才と言われました。結局この技の説明はなく違う名前の技なのか、不二の技を真似したものなのかわかりませんでしたが、その後、忍足侑士には「千の技を持つ天才」という異名があることがわかりました。

テニスの王子様では高い人気を誇るキャラで、実力は確かにあるのですが、関東大会では、ダブルス2で桃城・菊丸ペアに敗北、その後全国大会のシングルスで桃城に勝利しますが、是非ダブルスでの活躍も観たいところ。

アニメでは菊丸と組んでアメリカとの親善試合にダブルスで出場しますが、敗北しています。新テニスの王子様ではダブルスパートナーである向日岳人を7-0とワンゲームも取らせず圧勝しています。試合数は少ないですが、シングルスでは無敗を誇っていますね。

忍足侑士は千の技を持つと言われていますが、本当なのでしょうか。彼がこれまで得意技だと思われる同じような技を多く試合で使用しており、実際「千の技」が披露されたことはありません。手数が多いことは間違いないでしょうが、絶対に千の技があるかどうかはわかりませんね。しかし、氷帝学園の部員は忍足の技の名前を全て把握しているようで、技の名前を叫んでいるのは応援している部員です。

忍足の技はテニスの王子様にしては、現実的ものが多く、おそらく現実でもやろうと思えばできないことはないと思われます。例えば、フェイクアンドドロップショットは普通のショットに見せかけてドロップを撃つ技で、サイドスピンアプローチショットはサイドスピンをかけたアプローチショットですね。

テニスの王子様のキャラクターにしては珍しく現実的な技ばかり使う忍足侑士ですが、ひとつだけテニスの王子様らしい技を持っています。それは「心を閉ざす」という技です。これはそのネーミングの通りの技で、心理戦が重要になる試合で、相手に心を読ませないという技になります。

「心を閉ざす」という技が、対戦においてどれだけ有効なのかわかりませんが、忍足のシングルスの結果から考えると、やはりその技の有用性は高いのでしょう。テニスはただボールを打ち合うだけではなく、相手の状態や疲労具合、心理状況によって様々な戦略を練りながら戦う必要があります。相手にそれらを悟らせないというのは、今後の戦いでも重要になってきそうですね。

たまにおかしな技を披露することもありますが、忍足侑士はテニスの王子様では珍しくかなりまともにテニスをしているキャラの1人です。そんな忍足ですが、バトル漫画のキャラクターのように見えるシーンがあります。それは、新テニにて登場したアラメノマという架空の国と対峙したとき。

新しくできた宗教国家という触れ込みですが、情報提供者の不二周助が誰から聞いたのか思い出せない時点でヤバい匂いがプンプンしますね。案の定偵察に行った桃城が精神攻撃を受けて、苦しみだしてしまいます。そんな桃城を助けたのは、心を閉ざす技を持つ忍足でした。 苦しむ桃城をかばって立つ忍足が「止めや言うとるやろ…」のセリフを含めて実にかっこいいシーンですね。

心を閉ざした忍足侑士は、精神攻撃を防ぎ桃城を連れて無事に帰ってきました。ちなみにこの後、越前リョーマと遠山金太郎の2人がテニスボールを使ってアラメノマを倒すのですが、余裕がないとはいえ、K.O.が当たり前のテニプリで何もせず帰ってくるあたり、忍足は紳士ですよね。

忍足侑士は眼鏡と関西弁が印象的ですが、実際視力は良く、東京に住んでいます。他の様々な作品でもそうですが、関西弁を話すキャラばかりの場合は特になんとも思わなくても、一般的に標準語と言われる言葉を話すキャラばかりのなかに、関西弁＋眼鏡のキャラがいると、一気に胡散臭さが増しますよね。

そのせいか、忍もはファンの間でたまに不遇な扱いを受けたり、コアなファンではない人から胡散臭いと言われることも。もちろん、原作の忍足自身はテニスに真摯な真面目な人物ではあるのですが、どこか飄々としたその姿がどうしても胡散臭さを消しきれないのかもしれませんね。

忍足は、テニプリファンにいじられることもありますが、原作の彼におかしな部分はなく、人気投票がずっと10位前後ということからわかるように、コアなファン、根強い固定ファンというのも多く存在します。

某動画サイトなどで、「ロリコン」「逮捕」などと言われることもありますが、実際の忍足はロリコンでも、逮捕されるような怪しい言動をするわけでもありません。これらはテニミュでのネタや、乙女ゲームで主人公を「お嬢ちゃん」と呼ぶあたりから来ているのですが、そういったネタやゲームを一蹴できるほど、許斐先生の描く忍足はかっこいいです。

今までド派手な活躍はないですが、その「ちゃんとかっこいい部分」というのを随所で出してくれるからこそ、忍足の人気は安定していると言えるのではないでしょうか。

忍足侑士には向日岳人というダブルスパートナーがいますが、それ以外にも桃城武というかなり縁の深いキャラがいます。最初の青学と氷帝の試合でダブルスで戦っており、次の試合でもシングルスで桃城と戦っています。 特にシングルスで桃城と対戦した場面は心を閉ざしたり、その後非常に熱い面を見せるなど名シーンが多いですね。

『THE BEST OF RIVAL PLAYERS Ⅹ Yushi Oshitari』

『眼鏡をはずす夜』

『て～つなご。』

『バレンタイン・キッス』（2006年版と2曲有り）

『A気持』

『Moon Ambition』

忍足はたくさんのキャラソンを歌っているような気もしてしまいますが、意外とソロはあまりソロシングルでのキャラソン発売は多くないようですね。

『Wonderful days』

『Go!Go!眼鏡's』

『キラ★キラ眼鏡's』

『真夏の眼鏡's』

『踊りませんか？眼鏡's』

『さよなら…眼鏡's』

『Gather』

『メガネ☆セブン』

『メガネ☆パーティー』

『Party Time』（ユニット別2曲有り）

『メガネ☆オトコ』

『メガネ☆アフロ』

『メガネ☆アクト』

『メガネ☆アルキ』

『メガネ☆ダラケ』

やはり、眼鏡シリーズのキャラソン量が圧倒的に多いですね。「眼鏡's」は解散後にシングルのキャラソンをまとめたアルバムが発売されましたが、「メガネ☆セブン」のシングルキャラソンをまとめたアルバムの発売はいつになるのか気になるところです。

『結晶』

『YOU SEE?』

ソロのアルバムと言いつつ、中にはデュエットしたキャラソン、ユニットで歌ったキャラソンも収録されています。ソロアルバムと言いつつソロじゃないのは、テニプリのキャラソンによくあることですね。

『蝶番』

『THE PRINCE OF TENNIS Ⅱ HYOTEI SUPER STARS』

意外にもユニットアルバムは眼鏡'sのもののみで、あとは学校別アルバムという少なさでした。他にゲスト出演していたりもしますが、これほど少ないのは予想外でしたね。

忍足の楽曲は担当声優の木内さんが手掛けていることが多いので、是非、作詞や作曲者のところにも注目したいですね。ちなみに眼鏡'sとメガネ☆セブンの曲はすべて木内さん作詞・作曲ですよ。