アニメーション監督に新房照之さん、キャラクター原案に『ひだまりスケッチ』の作者でもある蒼樹うめさん、ニトロプラスのシナリオライターでバットエンドに定評のある虚淵玄さんの3人がタッグを組んだ、いわゆる魔法少女モノアニメです。アニメーション制作会社はシャフトで、まどマギ本編の至る所でシャフトならではの表現が描かれています。
可愛らしくまさに魔法少女といった絵で描かれた蒼樹うめさんと、重く濃厚なストーリーを描く虚淵玄さんの組み合わせは当時のファンにとっては異色でした。故にアニメが始まる前から「とんでもない鬱展開が待っているのではないか」「誰かが死ぬのではないか」と囁かれていたことがあるそうです。
放送前に虚淵さんが上記の見出しのようなコメントをしていたそうです。
話が大きくなっていたので、流石に今回の作品ではそんなことはないよ、ということを伝えたかったのでしょう。こうしたメッセージを送ることで、視聴者に安心して魔法少女まどか☆マギカを楽しんで欲しい。そんな配慮が感じられます。
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後日、本人からこのコメントはカモフラージュの体裁を守るためのものであったと報告がありました。というのも、まどマギは各種メディアへの情報を異常に厳しくしており、当時は何かと話題になっていたからです。私が視聴する頃にはどんな展開になるかは知っていたのですが、初めて視聴した時は本当に度肝を抜かれ、しばらく呆けていたほどです。
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正統派魔法少女モノとはなんだ?癒し系ライター虚淵とはいったい誰だ?そう思わずにいられないような、凄惨で心を抉るような出来事が魔法少女(と視聴者)を襲います。まだ見ていない方にはぜひとも本編を見ていただきたいです。
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まどマギの主人公、鹿目まどかの親友であり、元気で活発な性格の女の子です。まどかによると「思い込みが激しくてよく喧嘩もしちゃうけど優しくて勇気があって困っている子がいれば一生懸命」になれる女の子だとか。
さやかはどこにでもいる普通の中学生だったのでした。しかし、まどかと共に魔女と襲われてしまい、平穏な日常が一変します。間一髪で魔法少女である巴マミに助けられ、二人は無事に生還。そして魔法少女と魔女の存在を知ることになるのです。
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さやかには幼馴染がいます。上条恭介というバイオリニストで、彼は事故で入院しています。さやかとの仲は良好で、一つのイヤホンを片方ずつ使うなどかなり親密な関係でした。しかし、恭介は自分の左手が治る見込みがないと医者から告げられ、バイオリニストとしての道が断たれたことで自暴自棄になってしまいます。
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左手の回復が絶望的と知らされ自暴自棄になった恭介は、お見舞いに来たさやかに辛く当たってしまいます。恭介の豹変ぶりにさやかは戸惑いました。さやかはこれまで、恭介のお見舞いに行くたびにCDを買って聞かせてきました。すべては彼を元気づけるために。
しかし、それが裏目に出てしまい、恭介はCDプレイヤーもろともさやかが買ったCDを破壊します。「痛みも感じない。今の医学ではどうしようもない」「奇跡か魔法でもない限り治らない」と悲痛な声で伝える恭介に、さやかはある決心をしました。
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さやかは魔法少女の存在を知っています。キュウべえと契約することで願いを叶えられることを知っています。魔女と戦う運命を背負う代わりに、奇跡を起こすことができることを知っています。恭介の言葉を聞いた彼女に、もう迷いはありませんでした。それを見計らっていたかのように、病室の窓にキュウべえが現れます。
病室を出た彼女は、キュウべえと魔法少女の契約を交わします。さやかの願いは上条の手を治すこと。治療は絶望的と言われていた彼の手は無事に回復し、再びバイオリンを弾けるようになりました。当然、恭介はこのことを全く知りませんが、さやかにとってそれは些細なことでした。
既にこの段階で命の恩人であったマミは魔女の手で葬られ、さやかの住む見滝原市を守る魔法少女は、新たに契約を結んださやかだけでした。目の前でマミが死んだ姿を見たさやかにとって、魔法少女として戦うことは実に恐ろしいことだったことが分かります。しかし、それでもさやかは魔女と戦うことを選びました。まどかの言う通り、本当に優しくて勇気のある女の子ですね。
引用: https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=16244477
魔法少女の時とは、青と白をベースとした衣装で身を包みます。マントを身に着けて、武器にはナックルガード付きの片刃のサーベルを使っているので、どこか西洋の騎士を思わせる姿です。この姿については、さやかが他人のために願いを使ったからだと考えています。他人のために願う→誰かを守る=騎士という風に、さやかの中で誰かのために戦うことに対して騎士のイメージがあったのでしょう。
さやかはスピードに優れていて、敵に接近して斬撃でダメージを与えることを得意としています。サーベルは2つ以上出せるため二刀流で戦うこともあります。主に近接戦闘を得意としていますが、遠距離では手も足も出ないということではありません。サーベルを複数召喚して投擲することもできます。この戦法はマミの戦い方から編み出したのでしょう。出会ったばかりでしたが、自分を助けて、魔法少女として戦ったマミの姿は、さやかの心にしっかり焼き付いているのだと思います。
引用: https://youtu.be/EvoJzV_dGm4
さやかの魔法少女としての能力の一つに、治癒能力があります。魔法少女には契約時の願いによって、得られる魔法に特徴が出ます。さやかの場合は「左手を治す」ことだったので、それが治癒能力として発現したというわけです。
その回復力は尋常ではなく、杏子が「全治3ヶ月くらい」のダメージをさやかに負わせた時でも、さやかは立ち上がりました。どうやら全治数ヶ月の傷を負っても、一瞬で回復するようです。まどマギ本編でもその治癒能力を生かした戦い方をすることがあり、あらゆる場面で生きる能力です。
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さやかが魔法少女になってから、見滝原を守るために日夜パトロールを行うことにしました。ある日、魔女の使い魔を見つけ退治しようとしたところ、同じ魔法少女の佐倉杏子と出会います。徹頭徹尾、自分のために魔法を使い、さやかの魔法少女としての在り方を笑った杏子に、さやかは強く反発しました。やがて二人は決着をつけようと戦うことになります。
しかし、その時に魔法少女の「ある秘密」が明らかになりました。※ネタバレ注意
引用: https://www30.atwiki.jp/niconicomugen/pages/6029.html
魔法少女は契約の際にソウルジェムが出現します。これは魔法少女となる人間の体の中から出てくるのですが、実はこれは「契約した人間の魂」をソウルジェムに変えているのです。それは魔法少女の体が魂のない抜け殻であるということで……死んでいるんです。人間として。
ソウルジェムがさやかの手元から離れすぎたことによって、さやかは倒れてしまいます。目から光が消えて抜け殻と化したさやかを見た時はショックを受けました。魔法少女モノでこのような重たい設定はあまり見かけませんよね?こういった一面が、まどマギが同系列の作品と一線を画している要素の一つにもなっています。
引用: http://magireconews.net/consideration/6984/
自分が人として死んでいることを知ったさやかの魂は、ここからゆっくりと壊れ始めます。そこに追い打ちをかけるように、友人の仁美から「恭介のことが好き」「明日になったら告白する」と宣戦布告を受けます。普通なら身近な友人が恋のライバルとなったことでハラハラドキドキの展開、さやかの恋はどうなる!?というところですが、この時のさやかにとって絶望的な展開でした。
引用: https://youtu.be/GggAAz7rzlc
自暴自棄になったさやかは、治癒能力に任せて、痛みを消して、自らを傷つけるような戦い方で魔女を惨殺します。それはもう見ていて痛々しいです。そんな状態でもさやかは「誰かを見捨てるのも、利用するのも、そんな事をする奴らとつるむのも嫌だ。見返りなんていらない。私だけは絶対に自分の為に魔法を使ったりしない」と自分の理想に縋って、魂をすり減らしていきました。
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人間としての日常と魔法少女としての理想を失い、恭介と結ばれるという見返りを求めていたことへの自覚によって縋っていた「自分の為に魔法を使ったりしない」理想も砕けたさやかのソウルジェムは、真っ黒に染まっていました。
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苦しみと絶望から「あたしって、ほんとバカ」と漏らしたさやかのソウルジェムは砕け、魔女となりました。さやかから生まれた魔女の名は「Oktavia von Seckendorff(人魚の魔女)」。その性質は「恋慕」。さやかの恭介への想いは魔女になっても現れていました。下半身が人魚であるのは、童話「人魚姫」が悲恋により身を滅ぼす、というところから来ているそうです。
引用: http://www.madoka-magica.com/tv/special/dic/card19.html
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魔女と化したさやかと戦ったのは、杏子でした。初めはあれほど険悪だったのに、杏子はさやかを救おうとします。それは過去の杏子が「自分の父のために願いを使った」からです。ある日、魔法の力を使ったことがバレて、父親は杏子を「魔女」と呼びます。そして苦悩の果てに、杏子以外の家族と無理心中をしました。
過去の自分を思い出させるさやかを、杏子は放っておけなかったのです。事実、さやかには「自分のために魔法を使え」と警告していました。最初こそ辛辣に伝えていましたが、自分の過去を話しながらさやかに伝えた時は、少なくともさやかを助けようとしていたと分かります。
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まどかを連れて呼びかけても、さやかに声は届かず……杏子は全身全霊を持ってさやかを倒します。ソウルジェムが砕け、杏子もろとも爆風に巻き込まれる中「独りぼっちは、寂しいもんな」と呟き、消えていきました。自分以外のために願いを使って、報われぬままに最期を迎えた二人のシーンは、まどマギの中でも特に感動的です。
佐倉杏子のかわいいフィギュアやコスプレ、声優情報などまとめ!
可愛らしい絵柄とは裏腹に、ハードなストーリー展開が話題となった「魔法少女まどか☆マギカ」。その登場人物である佐倉杏子は魔法少女の一人で、赤い髪が特徴的な強気な女の子です。今回は杏子のことを知り、フィギュアやコスプレ、演じる声優さんについて触れていきます。
魔女を倒すはずの魔法少女から魔女が生まれるという衝撃的な展開に驚かれた方も多いと思います。さやかの魔女化については、誰が悪かったのかが話題になることがあります。恭介が鈍すぎるしクズだ、さやかの独りよがりが招いた自業自得、など辛口な意見が多いです。
これについてはどちらか一方が悪いというわけではないでしょう。恭介はさやかに対して親友だと思っていましたし、恋愛よりも音楽を優先する性格でした。さやかはさやかで、ハッキリと自分の気持ちを伝えていません。さやかは命がけで恭介を助けたつもりでも、恭介はさやかのおかげで助かったことすら知りません(伝えたところで信じてもらえないでしょうが)。お互いが相手に対してどう思っていたのか、それさえ分かっていればまだ希望があったように思います。
あえてあげるとすれば、契約を持ちかけておきながら、そんな重要な説明を一切しなかったキュウべえが悪いです。
暗い話ばかりでしたので、ここからは明るい話をしましょう。さやかの可愛いところを紹介していきます。
さやかはいつも元気で明るい、活発な女の子です。おどけてみたり、大げさにリアクションしたりと、ムードメーカータイプだと思います。そして恭介への想いは強く、頻繁に彼のお見舞いに行っています。健気でとても可愛らしいですね。
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やはりこの明るい性格と活発なところは、さやかの大きな魅力でしょう。髪の色も相まって、笑顔はとても魅力的です。さやかと一緒に遊ぶと何でも楽しくなりそうですね。
まどマギに登場する5人の魔法少女の中で、さやかは一番背が高いです。当然、胸も……どうやらマミと同じサイズのようです。活発でナイスバディな女子中学生がお見舞いに来てくれる恭介くんが本当に羨ましいです。
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こちらは水着のフィギュアです。元気に海まで走っていく姿が想像できます。健康的な姿には目を奪われてしまいます。
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こちらは舞妓バージョンのフィギュアです。白ベースの振袖と水色の模様がとても似合っています。活発で明るいイメージを強調しつつも、少しだけ大人びて見えるようで優雅です。普段のさやかを知っている人が見たら、ギャップでやられそうですね。
スマートフォンアプリ「マギアレコード」でも、さやかの活躍を見ることができます。実装されたのはつい最近、2018年1月22日です。さやかファンにとっては嬉しいお知らせです。
こちらはさやか版のCMです。元気良く登場し、自らを正義の魔法少女を名乗っています。TVアニメがあれだけ重かった分、こういう本来のさやからしい元気な一面が際立ちます。長髪のさやかも映っていましたが、普段の姿とは違って大人びていてドキリとさせられました。
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リボンをつけてきたまどかに向けた言葉です。二人の仲の良さがよく伝わってきます。むしろ恭介と結ばれるよりこっちの方が幸せになりそうな気もします。そして手の位置……。
見滝原に転校してきたほむらから警告された、という話をされた時の一言です。要約すると「魔法少女になるな」というニュアンスを含んでいるのですが、魔法少女のことはサッパリなので完全にほむらを変人扱いしています。大げさに驚いている姿が、見ていて可愛らしいです。
これは願い事を恭介のために使おうということですね。さやかのような可愛い女の子にここまで想われているとは、恭介も幸せでしょう。本当にこの願いが何故あんなことになってしまったのか……。
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魔法少女になったばかりの時、まどかと仁美の二人を助けました。友達思いな一面が素敵です。この時のさやかは、まさに正義の魔法少女でした。
引用: http://www.appbank.net/2018/01/26/iphone-application/1491287.php
今回はさやかの魔女化の原因と可愛いセリフについてまとめました。魔女化の話のせいでショッキングな内容の方が多くなってしまいましたが、外伝のマギアレコードや他の作品で、さやかの活躍を見ることができます。この記事をきっかけに、元気で活発な魔法少女さやかをもっと知りたい!そんな風に思っていただけると嬉しいです。