関西弁とどう違う?奈良の方言(奈良弁)の特徴とは
大仏や鹿、歴史的建造物などのイメージが強い奈良県。そんな奈良県の方言は、大阪弁や京都弁などと同じ「関西弁」という括りに入ります。イントネーションもアクセントも他の関西地域とに通っていますが、ゆっくりと話すのが奈良の方言の特徴です。また、奈良の方言にはウ音便が多いため、穏やかな発音に聞こえます。
さらに、語尾も大阪弁とほぼ同じで「~やん」「~やで」などが使われますが、奈良の方言は大阪より柔らかな印象。関西弁といえばキツく聞こえがちですが、奈良の方言は優しくて親しみやすさがあります。関西の方言だけどふんわりとして聞こえる場合は、奈良の方言の可能性が高いです。
関西弁と奈良弁の違いを動画で見てみよう
関西弁と奈良の方言にさほど大きな違いはありませんが、発音が少し異なります。どのように違うのか、上記動画で確認してみましょう。
奈良の方言|定番の奈良弁①いがむ
奈良では「歪む」のことを「いがむ」といいます。元の歪むが訛って、「いがむ」という言葉になったようです。奈良だけでなくて四国や関西全域で使われているため、聞き馴染みのある人も多いことでしょう。会話では「窓いがんでるから開けへん」「線いがんでるで」などのように使います。
奈良の方言|定番の奈良弁②おとろしい
奈良の方言「おとろしい」は、標準語でいうところの「面倒」という意味です。「恐ろしい」という言葉と違いしがちですが、奈良県民は面倒なことに対して使います。例えば、「今から大阪まで行かなあかんなんて、おとろしいわ」「ご飯作るのおとろしい」といったように使用します。「面倒だな」というより柔らかく聞こえますよね!
奈良の方言|定番の奈良弁③つかえる
奈良の方言「つかえる」とは、「混んでいる」という意味です。通勤ラッシュや渋滞、人ごみなどでよく使われます。会話では「今日めっちゃ車つかえてんな」「ここのお店つかえてるわ」といった風に使用します。物がつっかえるという意味ではありませんので、間違えないようにしましょう!
奈良の方言|定番の奈良弁④もっぺん
奈良の方言「もっぺん」とは、「もう1回」「もう一度」という意味です。質問を聞き返すときや同じことを繰り返してほしいときに使います。例えば、「もっぺんゆって(もう1回言って)」「もっぺん同じことやって」などのように使用します。この言葉は、女の子が使うと可愛らしく聞こえますよね!
奈良の方言|かわいい奈良弁①ぬくい
奈良の方言「ぬくい」は、「あたたかい」という意味を持ちます。気温や物の温度など、幅広いところで使われる方言です。この言葉は奈良だけでなく、関西全域で使われています。会話では「今日めっちゃぬくいなー」「布団ぬくいわ」などのように使用します。あたたかいよりも響きがかわいいですよね!
奈良の方言|かわいい奈良弁②いらん
奈良の方言「いらん」は、「いらない」という意味のほか「嫌い」という意味も含みます。例えば「トマト食べへんの?」と聞いたときに「いらん」と言われたら、その人はトマトが嫌いだということです。もちろん、単純にお腹がいっぱいで「いらん」と言ってる場合もあります。嫌いという意味を含んでいるかどうかは、その人の表情や言い方から読み取りましょう。
奈良の方言|かわいい奈良弁③こそばい
奈良の方言「こそばい」とは、「くすぐったい」という意味です。この方言は奈良に限らず、関西方面で広く使われています。主に体がくすぐったいときに使われますが、照れで気持ちがムズムズしたときにも「こそばい」と言います。
奈良の方言|かわいい奈良弁④見えやん
奈良の方言「見えやん」は、「見えない」という意味を持ちます。会話では「人が多くて見えやん」「大人っぽくて20歳には見えやんなー」といった風に使います。「見えない」と言うよりも響きが柔らかくて、かわいらしく聞こえますよね!
奈良の方言|おもしろい奈良弁①いぬ
奈良の方言「いぬ」とは、「帰る」という意味です。犬ではありませんので、ご注意を。会話では「もういぬよ(もう帰るよ)」「明日も早いし、いぬで(明日も早いから帰るよ)」といった風に使います。ちなみに「いぬ」は昔から使われている言葉で、古典の授業でも「いぬ=立ち去る」と出てきます。大仏や歴史的建造物が多く残る奈良だからこその方言と言えます。
奈良の方言|おもしろい奈良弁②いらう
奈良の方言「いらう」とは、「触る」という意味を持ちます。基本的に触って欲しくないものに対して使います。例えば、「それ汚いからいらわんとって」「高い食器やからいらったらあかんで」などのように使用しますよ。
奈良の方言|おもしろい奈良弁③せんど
奈良の方言「せんど」は、「何度も」「十分に」という意味の方言です。「せんど言ったら分かるん?」「せんど言うてもあかんな」などのように使います。この方言は、怒っているときによく使用します。もし奈良県民から「せんど」という言葉が出たら、怒っていると覚えておきましょう。
奈良の方言|おもしろい奈良弁④ほんだら
奈良の方言「ほんだら」とは、「それじゃあ」「じゃあ」「そしたら」などの意味を持ちます。言葉の最初につけて「ほんだら黒色にします」「ほんだら沖縄に旅行いこ」のように使ったり、「ほんだらね」と別れ際の挨拶に使ったりします。かなり汎用性が高く、奈良県民の会話でもよく聞くワードです。
奈良の方言|告白の時に使える奈良弁①付き合ってくれへん?
ストレートに告白したいときは「付き合ってくれへん?」と言うのがおすすめ。男女問わず使えるフレーズですし、方言の癖が強くないため他県民にも伝わりやすいでしょう。また、語尾の「~へん?」を柔らかく発音すると、奈良の方言っぽくなりますよ。
奈良の方言|告白の時に使える奈良弁②好きって、もっぺん言って
「好きって、もっぺん言って(好きってもう1回言って)」は女の子におすすめのフレーズ。告白するときに使うというよりも、相手が好きと言ってきた後に使います。「もっぺん」という響きが可愛らしく、男性もキュンとくるはず!上目遣いで「好きって、もっぺん言って」と言えば男性のハートを鷲掴みできるかも?
奈良の方言|告白の時に使える奈良弁③ほんだら付き合う?
「ほんだら付き合う?」は、長年の友達や知り合いに対して使える告白フレーズ。「もうそろそろ付き合おっか」というときに使用するのがおすすめです。出会って間もない相手に「ほんだら付き合う?」と言ってしまうと、軽いノリのように聞こえるので要注意!ある程度の関係性が出来上がってから使用しましょう。
奈良の方言|告白の時に使える奈良弁④ほんまに好きやで
シンプルかつ分かりやすく気持ちを伝えるなら「ほんまに好きやで」がおすすめ。語尾の「~やで」を優しく発音すると奈良の方言っぽさが出ますよ。また、好きな気持ちを強調したいときは「ほんまに」ではなく、「ほんっっっまに」と溜めて言ってみてください!
まとめ
奈良の方言は関西弁の中でも柔らかく聞こえ、親しみやすさがあります。奈良県民のほんわかとした雰囲気が方言にも現れているのかもしれませんね。また、関西弁ではあるものの癖がさほど強くないため、比較的聞き取りやすいでしょう。イントネーションやアクセントは大阪・京都と似ていますが、言い方や雰囲気などで方言を見分けてみましょう!