あなたのそのマナー、間違ってない?たとえば《左手で握手》
みなさんは、握手をするときに右手とか左手とか、考えたことはありますか。右利きの人でも、右手に荷物を持っていれば、自然と左手で握手した、なんて経験があるのではないでしょうか。
でも、握手には、左右の手の違いによって、その意味も変わってくるのです。それは、国の違いや宗教・文化の違いでも変わってきます。もしかしたら、あなたの思っていたマナーは、間違っているのかもしれませんよ。
マナー解説!日本における《左手で握手》の意味とは?
日本では、「左手の握手」には相手への「敵意」や「別れ」といった意味を持っています。せっかく相手と仲良くしようとして行った握手も、左右の手の違いだけで、正反対の意味に取られてしまう、ってことなんですね。
握手の意味の歴史をたどると、「自分は武器を持っていません」ということを態度で示すため、何も持っていない右手を相手に差し出したことに由来するのだとか。
人によっては、別れたいといった気持ち以上に、侮辱の意味で取る人もいるそう。何気ない握手にも、そういった気持ちがこもっているかもしれないなんて思うと、身が引き締まりますね。
マナー解説!アメリカにおける《左手で握手》の意味とは?
アメリかをはじめとしたキリスト教国の場合、「左手には悪魔が宿っていて、病気も左手からやってくる」と信じられています。そのため、日本以上に左手で握手することはマナー違反とされています。
しかも、「左利き=異端」という意味で考えられているのが、アメリカを筆頭としたキリスト教国の考え方なのだとか。日本では左利きにあこがれを持つ人すらいることを想うと、文化の違いには驚きですね。
マナー解説!インドにおける《左手で握手》の意味とは?
インドなど、ヒンズー教の各国では、左手は「不浄の手」とされています。ヒンズー教では右手では神々の祝福を受けた「聖なる手」と考えられているので、相手との友好を深めるための握手は右手が必然。
左手では、握手はもちろんのこと、モノを渡すことも失礼なことと考えられています。宗教によっても、このような違いがあるんですね。
マナー解説!世界で違う《握手》の仕方とは?
さいごは、世界各国の握手のマナーを見ていきましょう。たとえばブラジルでは、握手をされたら強く握り返すのがマナー。相手の目を見つめることも、重要なんですって。
中国では、目下のものが先に手を出すのがマナー。目は合わせないのが礼儀だそうですよ。
また、そもそも握手をしない国も。タイでは、両手を合わせる「ワイ」と呼ばれるあいさつが一般的。男女間では握手はしません。
このように、国によって握手ひとつとっても、そのマナーはそれぞれ。海外旅行に行くときは、ぜひその国のマナーを確認して、相手に失礼がないようにしたいですね。
文化で違いのある握手の意味やマナー、わかりましたか
日本では「敵対」とか「別れ」といった意味に取られてしまう「左手の握手」。国や文化が変われば、より忌み嫌われるものと取られてしまったり、日本以上に不快にさせてしまうこともあります。
もちろん、すべての人が「左手で握手したってことは、別れを切り出しているんだな」と思うことはありませんが、左利きでもなく、右手が荷物でふさがっているわけでもないのに、左手を出してきたら、ちょっと不自然に思うかもしれませんよね。
握手をはじめ、挨拶は相手を思いやる心があってこそのもの。相手を思いやってすることが、大切かもしれませんね。明日からは、あなたも右手での握手を心がけましょうね。