「ピアノで腱鞘炎」はなぜ起こる?原因を知ろう!
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指は、手のひらと前腕の筋肉を伸縮させることで動きます。この時、それぞれの指にある「腱鞘」と呼ばれる場所の中を、「腱」が行ったり来たりしているのです。そして、日常の動作においては、腱鞘の内部に分泌される「滑液」が潤滑油の役割をしてくれるおかげで、腱鞘と腱の摩擦は最小限に抑えられています
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ところが、ピアノを弾くという動作は、この「腱」の行き来が多く、腱鞘と腱のこすれ合いも頻繁に発生します。こうなると、滑液でも摩擦を抑えられず、過度な摩擦が起こる場所に、炎症が現れます。これが、腱鞘炎と呼ばれる症状が起こる原因です。
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最近ではピアノだけでなく、パソコンやスマホをよく使う人の中でも、腱鞘炎になってしまう人が増えてきています。腱鞘炎を予防するには、手や指、手首の使い方を今一度、見直す必要があります。
「ピアノで腱鞘炎」を防ぐ!予防のためにできること①弾き方を見直そう
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ピアノを弾くとき、鍵盤を底まで押し付けるように弾いていませんか。ピアノは、鍵盤に連動するハンマーが弦を振動させることで、音を出しています。そして、鍵盤には決して強い力をかけなくても、音は出るのです。
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鍵盤を強くたたくことが原因で、腱鞘炎になってしまう人は意外と多いもの。そうなる前にピアノの弾き方を見直して、やさしい力で鍵盤をたたくようにしましょう。これだけでも、十分症状を抑えることができますよ。
「ピアノで腱鞘炎」を防ぐ!予防のためにできること②休憩を取ろう
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弾き方がいくら正しくても、休みなく弾き続けていては、炎症の症状は発生してしまします。練習中には、こまめな休憩を取り、酷使している場所を休ませてあげることも、腱鞘炎の予防には効果があります。
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一度症状が発生すると、より多くの時間休ませなければなりません。症状が現れる前に休憩をとり、できればストレッチで柔軟性を維持させると、より腱鞘炎になりにくくなりますよ。
「ピアノで腱鞘炎」を防ぐ!予防のためにできること③血行を良くして柔軟性をアップしよう
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年齢を重ねると、筋肉はもちろん、腱や腱鞘も硬くなってきます。硬い筋肉や腱はケガのリスクを高める原因となります。そこで、筋肉や腱が硬くならないよう、日頃からケアしてあげることが大切です。
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例えば指や手首を温めて、血行をアップさせる。こういった簡単なことでも、腱鞘炎の予防には十分効果があります。症状を悪化させる前に、あなたにできることはたくさんありますよ。
「ピアノで腱鞘炎」を防ぐ!予防のためにできること④症状が現れたら無理して弾かない
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いくら注意して、予防処置を講じていても、腱鞘炎になってしまうことはあります。そして、症状が出てきた場合に大切なことは、それ以上弾かないということです。
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不快な症状が出た時点で指を動かすのをやめれば、それ以上の症状悪化は防げます。長くピアノを楽しむためにも、時には決断が必要ですよ。
「ピアノで腱鞘炎」の症状を知る!これも立派な腱鞘炎①ばね指
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指の曲げ伸ばしをするときに、引っ掛かりを感じることはありませんか。「ばね現象」と呼ばれるこの症状は、腱と腱鞘の間の炎症が原因とされる、腱鞘炎の一種です。
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手のひら側の親指や人差し指、中指の付け根に起こりやすく、痛みや腫れを伴う場合があります。
「ピアノで腱鞘炎」の症状を知る!これも立派な腱鞘炎②ドケルバン病
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手の甲に腫れや痛みがあり、親指の曲げ伸ばしで手首が痛む症状、これは「ドケルバン病」と呼ばれる腱鞘炎のひとつです。スマホの長時間使用でも起こり、親指を酷使することで起こるとされています。
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親指の曲げ伸ばしをする腱と、それを包む腱鞘の間で炎症が起こることが原因で、ネット上では親指で文字入力を多用することで起こることから「テキストサム損傷」などとも呼ばれています。
「ピアノで腱鞘炎」になったら?正しいテーピングで指を守る①伸ばすと痛いとき
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もし腱鞘炎になったとき、テーピングがあなたの指を守ってくれます。そこで、いざというときに備えて、テーピングの巻き方を覚えておきましょう。まずは、指を伸ばすと痛いときの巻き方です。
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手のひらを広げ、痛い指を少し曲げます。その状態でテーピング用テープを手首に向かって貼ります。
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そして、そのテープをX字でクロスさせるように、2本のサポートテープを貼ります。
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最後に、伸縮するテープで、痛みのある指から手首に掛けて巻き込むように貼っていきます。指の部分のテープには切れ目を入れて巻き込むと、より安心ですね。
「ピアノで腱鞘炎」になったら?正しいテーピングで指を守る②曲げると痛いとき
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一方、指を曲げると痛い場合は、まず痛い関節を挟むよう、2か所にテーピング用テープを巻きます。
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次に、痛みを感じる手前まで指を曲げた状態で、2か所のテープをつなぐように、テーピング用テープを貼り、さらに関節上でX字にクロスさせるよう、2本のテープでサポートします。
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最後に、クロスさせたテープが取れないよう、最初に貼った2か所と同じ場所にもう一度テープをクルリと貼れば出来上がり。もし指先が赤黒くなるようなら、強く巻きすぎの可能性もあるので、テープを外しましょう。
腱鞘炎を予防して、快適なピアノライフを送ろう!
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ピアノによる腱鞘炎は、その弾き方の癖が指や手首など、様々な場所に現れてしまう症状です。痛みのある場所をしっかり把握することで、その場所を守りながら、正しくピアノを弾くことが大切になります。
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近年はパソコンやスマホが原因で腱鞘炎になる人も増えています。日常生活になくてはならない指と手を守るため、日頃から手や指の使い方には気を付けたいですね。