【ベルリン】はこんなところ
ベルリンはドイツ北東部に位置し、同国の首都として最大の人口を誇ります。その歴史は長く、プロイセン王国による統一から第二次世界大戦後は東西ドイツの分裂、ベルリンも分断され街中にベルリンの壁があったことでも有名です。現在ではアートシーンや、街の中心部に見られる近代的な建築物でも有名なところです。ではそんなベルリンの定番スポットから穴場スポットまで見ていきましょう。
①ベルリン近郊の観光スポット:ブランデンブルク門(Brandenburger Tor)
まず最初におすすめする観光スポットは、【ブランデンブルク門】です。ベルリンとドイツの再統一のシンボルとされ、ベルリンを訪れる観光客は必ずというほど足を運ぶ場所です。元々はギリシャのアテネにあるアクロポリス神殿の入口門をモデルにした18世紀後半の建造物です。勝利の女神”ヴィクトリア像”が門の上部に配置され、高さ26m・幅65.5m・奥行き11mの大きさの砂岩で造られている門です。
東西分断時には、門の正面には壁が建てられ閉ざされていました。壁の崩壊後の現在では、誰もが自由に通ることのできるこちらの門は、ドイツ再統一の象徴です。
②ベルリン近郊の観光スポット:ベルリン大聖堂(Berliner Dom)
次にご紹介する観光スポットは、ベルリン中央駅から徒歩で向かえる距離にあり、プロテスタント教会としてはドイツ最大級の【ベルリン大聖堂】です。ベルリンのミッテ区に位置しているホーエンツォレルン王家の記念教会で、街中を流れているシュプレー川の、世界遺産に指定されている「博物館島」の一角に悠然と建てられています。ヴィルヘルム二世の命により1905年に建て替えられ、第二次世界大戦後の被害を受け、現在の姿は修復されたものです。教会内部は、聖書をモチーフにしたモザイク画が50万枚という数のタイルでつくられていて、キリストの誕生などを描くステンドグラスが多くの人の目を魅了します。
ドームはバチカンの「サン・ピエトロ大聖堂」をモデルに造られていて、高さは114mあり礼拝の時間にはパイプオルガンが心地よく鳴り響きます。また天蓋部分までは270段の階段で上がることができ、そこには島を囲んでいるシュプレー川やベルリンの街を臨む絶景があります。
③ベルリン近郊の観光スポット:ペルガモン博物館(Pergamon Museum)
続いては【ペルガモン博物館】。数ある博物館の中で最も人気かつオススメなのがこちらの博物館です。「博物館島」内のベルリンの大聖堂の北側には、世界有数のコレクションを誇る博物館が5軒集中しています。その中でもこのペルガモン博物館がベルリン観光には絶対に欠かせません!穴場というよりも、要チェックな重要箇所です。この博物館の名前の由来にもなった”ペルガモン(現在のトルコ)”の大祭壇をはじめとし、ギリシャ・ローマ・中近東のヘレニズム時代の美術品やイスラム美術品がそれぞれ別の館に分かれて展示されています。
この遺跡をまるっと全て再現されている大スケールはなかなか見られません!子どもから大人まで楽しめること間違いなしの博物館。
④ベルリン近郊の観光スポット:連邦議会議事堂(Reichstag Building)
そして次のおすすめ観光スポットは【連邦議会議事堂】。ブランデンブルク門からベルリン中央駅に行く途中に位置し、ベルリンを代表する現代建築のひとつです。ドイツの国会に相当する建物で、ドイツ語では”ブンデスターク”と呼ばれ1991年の ベルリン移転の際に議事堂として選ばれました。入場無料で公開され、シャープなデザインと屋上からの眺望の良さから人気の観光名所として毎日たくさんの観光客が訪れています。
屋上か眩しく輝く高さ23mのガラスドームが有名で、天然光が惜しげもなく降り注ぎ、らせん状のスロープを上がりながら見学できます。このスロープは見学者のために張り巡らされていて、屋上からはベルリン市街を眺め眼下には議場が覗ける造りとなっています。人気名所なだけに、入場するのに時間がかかりますので、事前にホームページで予約されるか、時間に余裕を持って行かれるといいと思います。
⑤ベルリン近郊の観光スポット:カイザーヴィルヘルム記念教会(Kaiser-Wilhelm-Gedächtniskirche)
続いては【カイザーヴィルヘルム記念教会】のご紹介です。ベルリンのツォー駅の正面お世200mの距離に位置する教会で、ドイツ帝国初代皇帝ヴィルヘルム一世を称え19世紀後半に建てられました。外観は正直ボロボロです、と言うのも第二次世界大戦時の空襲による被害の跡です。戦争の悲劇を忘れないように、あえてそのままの状態で保存されています。
教会内部には、モザイク画や大理石の彫刻・美しいホールを見学できます。そしてこちらの教会に隣接する八角形の教会堂、その内部の壁面には3万3千枚の青いガラスがはめ込まれ、とても神秘的な空間が出来上がっています。その言葉にならない美しさを見るために多くの観光客が訪れているほど、穴場ではなく定番スポットとして見る価値のある光景です。
⑥ベルリン近郊の観光スポット:イーストサイドギャラリー(East Side Gallery)
次におすすめする観光スポットは【イーストサイドギャラリー】。ベルリンの壁を見るのには定番の観光スポットで、イーストバーンホス駅とヴァルシャウアーシュトラーセ駅の間に位置します。シュプレー川沿いにある最長のベルリンの壁1.3kmの東側に、世界中のアーティスト118人が絵画を描き、現在は文化財として保存されているオープンギャラリーです。
多くの方が目にされた事があると思いますが、旧ソ連のブレジネフ書記長と旧東ドイツのホーネッカー書記長がキスをしているシーンが描かれている場所です。ユーモラスなものから、人として考えさせられるものまで、実に見応えのある絵画たちです。この壁を見ると、想像よりも低く感じますが、当時のベルリンの壁は二重構造になっていて、一枚目と二枚目の間には数十メートルの距離があり、見張りの兵士や番犬、有刺鉄線に地雷などが人々を苦しめてきました。
⑦ベルリン近郊の観光スポット:ジャンダルメンマルクト(Gendarmenmarkt)
ベルリンで最も美しいとされる場所【ジャンダルメンマルクト】をご紹介します。1688年に建てられた広場の中央には詩人”フリードリヒ・シラー”と詩・演劇・歴史・哲学を表している4人の美しい女性像が置かれ、「ドイツ大聖堂・フランス大聖堂・コンツェルトハウス」との調和が見事な景観を作り出していて、その美しさはヨーロッパ随一とも言われています。
もう一つの魅力が、夏は広場で野外コンサートが開かれ、クリスマスの時期には100以上ものマーケットが軒を連ねます。期間も長く、クオリティも十分に高いことから”ジャンダルメンマルクトのクリスマスマーケット”は世界中から高い評価を得ています!広場周辺にはレストランやショップ・ホテルもたくさん存在していますので、ベルリンを訪れた際にはぜひ一度は行ってみてください。四季折々の表情を楽しめるちょっとした穴場です。
⑧ベルリン近郊の観光スポット:ポツダム広場(Potsdamer Platz)
そして、ベルリンで最も近代的な場所【ポツダム広場】のご紹介です。ミッテ区にある広場ですが、かつては戦争の被害により激しく破壊された場所でもあります。その後この地域を4分割し、それぞれが再開発され今では正先端な遊び場・ショッピングモールとなって、毎日7万人がこの場所を訪れ、終日たくさんの人で賑わっています。広場の名前は近郊都市のポツダムから付けられていて、映画館やレストランなどの、旅行者だけではなくベルリン市民にとっても人気のスポットとして話題を集めています。
その中4分割された一角に、ガラスと鉄からできている一枚岩の【ソニーセンター】はベルリンにおける近代建築の最高峰の一つとみなされています。戦前のベルリンを代表するホテル「エスプラナーデ」に残されていた”カイザーザール(皇帝の間)”を囲む形で保存され、現在ではレストランとして利用されていまので、ソニーセンターではショッピングやお茶も堪能していただけます。
⑨ベルリン近郊の観光スポット:博物館島(Museum Island)
続いておすすめする観光スポットは【博物館島】。ドイツに存在する世界遺産に指定されている、ベルリンを横断するシュプレー川に浮かぶ島です。先ほどご紹介した「ペルガモン博物館」もこの島にあります。ペルガモン博物館・新博物館・ボーデ博物館・旧ナショナルギャラリー・旧博物館の5つが島に存在しています。またそれに加え「ベルリン大聖堂」などの歴史的建築物を見学したりと行くべき場所がギュッと詰まっている島で、それぞれに異なった空間や展示物を楽しんでいただける穴場満載なスポットです。
全て見学するには1日では足りません。何気ない広場でもお昼になると、地元の人々がサンドイッチを持ってランチしに来る光景も画になります!一つずつ見ていくと穴場な見所がたくさんの面白い島、絶対に行っておきたい場所のひとつです。
⑩ベルリン近郊の観光スポット:ベルリン・フィルハーモニー(Berliner Philharmoniker)
世界最高峰のオーケストラとして世界中から愛されている【ベルリン・フィルハーモニー】。ポツダム広場を過ぎたソニーセンターの西側のティーアガルテ通りに面した場所に堂々と建っています。テントを張ったような外観から”カラヤンサーカス”とも呼ばれる建物で、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の本拠地として知られています。日本では数万円するチケットが本場ベルリンでは数千円と断然お得に手に入ります!
演目によっては当日券の入手が難しいものもあります。事前に公式ホームページでチケットを確保しておくと安心ですね。かつて戦争の被害を受け、フィルハーモニーが破壊されても、場所を変え演奏会を続け、ベルリン市民とともに復興と発展を遂げてきたベルリンには無くてはならない芸術のひとつです。残響音など細かい計算から設計された五角形の建物で、心ゆくまでどうぞお楽しみください。きっと訪れた方だけが体験する、心も癒やされる穴場スポットになることでしょう。
⑪ベルリン近郊の観光スポット:絵画館(ゲメールデガレリーGemaeldegalerie)
そして次におすすめする観光スポットは【絵画館】です。ベルリンに存在する美術館の中でも注目度の高い場所の一つであり、ポツダム広場の近くに位置しミュージアムパスで入場できます。ティーアガルテ地区の文化フォーラムに建てられたこちらの絵画館には、13世紀から18世紀のヨーロッパにおける美術作品を多数所蔵していることから、高い知名度を得ています。例えばフェルメールやレンブラント、ルーベンス、ラファエロなどのアートシーンの巨匠たちによる作品を一度に見ることができるんです。珍しい絵画ばかりを展示している美術館で、天才的な芸術家たちの作品を一度にご覧になるのも、ここベルリンならではの体験ではないでしょうか?
⑫ベルリン近郊の観光スポット:シャルロッテンブルク宮殿(Schloss Charlottenburg)
続いて【シャルロッテンブルク宮殿】をご紹介します。ベルリンの中心部であるシャルロッテンブルク・ヴィルマースドルク区に位置するプロセイン王国の宮殿。ドイツにおける世界遺産の一つに指定されています。18世紀に王妃の夏の離宮として建設され、数々の美しい陶磁器が並ぶ「陶磁器の間」が話題を呼んでいます!またその他にも、広大な土地に広がる整備が行き届いた美しい庭園を散策されてはいかがでしょうか?
宮殿やお城の庭園は開放感バツグンな環境に加え、ゆっくりと一人の空間があり、見渡す限りの美しい景色から非日常感を味わえる絶好の穴場スポットです。
⑬ベルリン近郊の観光スポット:チェックポイント・チャーリー(Checkpoint Charlie)
ベルリンの定番となっている観光スポット【チェックポイント・チャーリー】をおすすめします。第二次世界大戦後の冷戦期、ベルリンが東西に分断されていた時代に、その境界線上に置かれていた国境検問所のことです。ベルリンの壁崩壊後には検問所自体が撤去されましたが、東西ドイツ統一後に木造の小屋が再建され、現在ではベルリンの観光名所として世界中から観光客が訪れています。
⑭ベルリン近郊の観光スポット:チェックポイント・チャーリー博物館(通称:壁博物館Mauermuseum)
その横にある【チェックポイント・チャーリー博物館】は、1963年に開館された民間の博物館で、ベルリンの中で最も来訪者が多い博物館のひとつです。こちらではドイツ分断の歴史や、ベルリンの壁に関係する資料が多数展示されています。自転車や飛行機・潜水艦・トンネルなどを使って壁を越えようとした人々が紹介され、脱出の際に使用された実際の装置や車・潜水艦まで。これらの展示物を見ながら歩いていくと、実に様々な思いつくあらゆる方法で、脱出を試みていた様子が見て取れます。その一方で多くの犠牲者が出ている事も事実として、当時の人々の心境や様子を知り、学ぶことができます。
⑮ベルリン近郊の観光スポット:ハッケシャーホーフ(Hackeschen Höfen )
続いてのおすすめスポットは【ハッケシャーホーフ】という穴場スポットです。ベルリンの中のミッテ区で地元ベルリンっ子に人気の高い穴場観光スポット。”ホーフ”とはドイツ語で”中庭”を意味し、建物の中庭に開かれているおしゃれなカフェやレストラン、雑貨屋さんなどが並ぶ複合施設です。ここハッケシャーホーフは、昔からの古いアパートメントの中にある8つの中庭から成る建物の事を言い、それぞれが異なる雰囲気や空間を持ちとても新鮮です!入り口はトンネルのようなアーチ型をしていて、建物自体が可愛くおしゃれな一押し穴場観光スポットです。
⑯ベルリン近郊の観光スポット:アレクサンダー広場(Alexander Platz)
ベルリンの中心部ミッテ区に位置する【アレクサンダー広場】。ベルリン大聖堂や赤の市庁舎・ベルリンテレビ塔の近くで、最も若者が集まる熱気あふれるスポットです。ロシア皇帝のアレクサンドル一世が1805年にベルリンの地を訪れたことを祝ってこの名前が付けられました。旧東ベルリンの中心地だった場所で、その時代の世界時計が今もそのまま残されていて、社会主義時代の建物も周辺に見られます。ベルリン市民もここの世界時計で待ち合わせをしたり、ショッピングモールも充実しているので、色々なお店を見ているのも楽しめます。
実はこのアレクサンダー広場は、世界時計とテレビ塔が一緒に写真撮影できる場所として秘かに話題になっている穴場撮影スポットです。時計の周りは撮影する人で賑わっていますが、ぜひテレビ塔も一緒に撮影してみてください。
⑰ベルリン近郊の観光スポット:テレビ塔(Berliner Fernsehturm)
前途でも少しご紹介した【テレビ塔】。アレクサンダー広場の近く位置するため、アクセスは抜群で、ベルリンの街を歩いていると必ず目につくタワーです。東ベルリン時代に建てられたもので、高さ368mのテレビ塔は上までエレベーターで上ることができます。展望台からはベルリンの街や博物館島などを一望できる眺望を楽しめます。チケット購入時に入場時間を指定されます、ただ実際に入場時間からエレベーターで上へ行くまで30分かかります。その時の混雑状況によりますが、展望台から地上へ降りる時もエレベーター待ちの列ができますので、観光には時間に余裕をもって行ってください。
⑱ベルリン近郊の観光スポット:ベルリンの壁記念センター(Gedenkstätte Berliner Mauer)
次にベルリンの中心部ミッテ区の教会跡にある【ベルリンの壁記念センター】をご紹介します。こちらでは、ベルリンの壁がつくられた歴史や当時の様子を説明文と写真から学ぶことができます。実際にベルリンを東西に分断していた壁のほか、様々な展示物と緩衝地帯や監視塔の一部もそのまま保存れています。また一番上の階は展望台になっていて、ベルリンの壁を上から見ることができます。悲惨な歴史を伝える貴重な場所となっています。
⑲ベルリン近郊の観光スポット:ホロコースト記念碑(The Horocaust Memorial)
そして【ホロコースト記念碑】です。虐殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑。ベルリンのブランデンブルク門からポツダム広場の方向へ徒歩5分ほどの場所に存在するコンクリート製の石碑群です。広大な敷地にアメリカ人建築家ピーター・アイゼマンによる設計の縦2.38m×横0.95m×高さ0~4.5mの様々な高さの石碑がただただ2711基並べられています。さらに地下にはホロコーストに関する資料館があり、入場無料で見学できます。忘れてはいけない人類の愚かで恐ろしい歴史を知り、思い起こさせる場所です。
おわりに
ここまでベルリンの観光スポットを定番から穴場まで19選ご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?ベルリンを訪れる際の参考になれば幸いです。ぜひあなたの気分が落ち着く穴場観光スポットを見つけてみてください。そして楽しい時間をお過ごしください。