ムウ・ラ・フラガとは?
ムウ・ラ・フラガは地球連合軍第7機動艦隊に所属するエースパイロットです。誕生日はC.E.(コズミック・イラ)43年11月29日。初登場の年齢は28歳で、階級は大尉でした。
フラガ家は直感的に先を読む能力があり、代々その能力によって投資で莫大な資産を築く名家でした。しかし火災により両親と家を失ってしまい、地球連合軍に入ることになります。
入隊後はMA(モビルアーマー)のパイロットとして才能を開花させ、その空間把握能力を生かし「ガン・バレル」が搭載されている戦闘機「メビウス・ゼロ」に搭乗。ナチュラルながらコーディネイターの登場するMS(モビルスーツ)をも撃墜するなどその才能はめざましいものでした。
ムウ・ラ・フラガの活躍「エンデュミオンの鷹」
ムウ・ラ・フラガの才能は突出しており、「エンデュミオンの鷹」の異名を持つほどでした。
「エンデュミオンの鷹」の由来となったのは大戦初期、月面でのグリマルディ戦線での活躍です。ムウは当時MS1機でMA5機分の戦力、と言われていたザフト軍のMS・ジンをMA・メビウスゼロで5機撃墜する活躍を見せました。
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しかしながら、ムウは「エンデュミオンの鷹」と呼ばれることを嫌いました。
というのも、このグリマルディ戦線は本来連邦の負け戦。施設をザフト軍に占領されることを恐れた連合軍は、サイクロプス(巨大な電子レンジみたいなものです)により友軍をも巻き込んだ自爆を決行していたのです。結果ザフト軍にもダメージを与え、連合は月での勢力を維持しますが、ムウの所属するメビウス・ゼロ部隊はムウを残して全滅してしまいます。
「エンデュミオンの鷹」という異名は、この「連合軍によるサイクロプスを使った自爆」という行為を欺き、また連邦の士気を保つための連邦上層部の作戦だったのです。
ムウ・ラ・フラガは真相を知るものとして、後方に追いやられてしまいます。
護衛としてヘリオポリスを訪れていたムウは、クルーゼ隊の襲撃により乗艦が撃墜されたことでアークエンジェルの搭乗員として活躍することになります。
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ムウ・ラ・フラガの魅力はその性格にあり?
ムウは反戦がモチーフとも言われるガンダムSEEDのキャラクターの中でも飛び抜けて明るいキャラクターです。その髪の色と口調、若さゆえかチャラいイメージがつきがちなのが玉に瑕でしょうか。
アークエンジェルの中ではキラの兄貴分として、また艦長マリュー・ラミアスの相談役として、艦のムードメーカーとして、パイロット以外でも活躍を見せました。
ラウ・ル・クルーゼとの因縁
ガンダムSEEDの敵役として、まるで初代のシャアのような存在感を放っていたのがラウ・ル・クルーゼです。シャア同様仮面を纏い、背後で上層部を操り、パイロットとしても活躍するなどまさにガンダムSEEDザフト軍の中心人物でした。
そんなラウ・ル・クルーゼの気配を察知することができ、時に交感することもあったのがムウ・ラ・フラガです。実はラウ・ル・クルーゼはムウの父、アル・ダ・フラガのクローンだったのです。
この実質的な血縁関係もあって、ムウとクルーゼは劇中でもしばしば交戦。因縁の関係となりました。
ムウ・ラ・フラガの名言「不可能を可能にする男」
ムウがしばしば口にしていたのがこの「不可能を可能にする男」というフレーズ。凄腕パイロットのこの言葉は時に周りを鼓舞し、また自分にも言い聞かせるような節がありました。
この名言が最も目立ったのはPHASE-49「終末の光」でのワンシーンでしょう。
ガンダムSEED最終盤の第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦にて、エールストライクで出撃したムウは、クルーゼのプロヴィデンスと交戦。機体を中破され、医療班が出動するほどの状態でした。
しかし帰投を試みるさなかに、アークエンジェルに向けてドミニオンのローエングリンが発射されてしまいます。
回避が間に合わないアークエンジェルの盾となるようにムウはストライクを動かし、「へっへっへ…やっぱ俺って…不可能を可能に…」と言い残し爆散。MIA(戦闘中行方不明)となってしまいます。
その後アークエンジェルは返す刀でドミニオンに向けてローエングリンを発射。ドミニオンを撃墜することに成功します。
ムウはやっぱり「不可能を可能にする男」だったのでした。