夏の山形観光スポット①夏の夜を彩る「花笠まつり」
夏の山形といえば、東北4大まつりの「山形花笠踊り」。毎年、山形市で8月5〜7日の3日間行われます。華やかな蔵王大権現の山車を先頭にして、あでやかな衣装を身につけた1万人を越える踊り手が山形市のメインストリートを練り歩きます。紅花(山形の花)が「紅笠」に姿を変えて、市内一円・一斉に咲き誇る紅花まつりは「夏の山形、ここにあり!」山形の夏の真骨頂です。「ヤッショ、マカショ!」の掛け声がまつりを最高潮に盛り上げます。熱気溢れる花笠まつりを見学して、夏の暑さを忘れませんか?
「山形花笠まつり」をお楽しみください!
花笠まつり発祥の「尾花沢まつり」
「山形花笠まつり」の前後、各地域の花笠まつりが行われます。8月3〜4日には、「山形」の前夜祭のように「かみのやま温泉踊る花笠・仮装花笠まつり」が行われます。観光客も自由に参加できる開放的な雰囲気が特色です。
花笠踊りのルーツとされるのが尾花沢市の「尾花沢まつり」(8月27〜28日)です。山形とは別の「花笠踊り」を楽しむことができます。
【問合せ先】●山形花笠まつり:山形県花笠協議会☎︎023-642-8753●かみのやま温泉踊る花笠・仮装花笠まつり:かみのやま温泉観光案内所☎︎023-672-5703●尾花沢まつり:尾花沢市商工観光課☎︎0237-22-1111
夏の山形観光スポット②山車パレード「新庄まつり」
山形新幹線終着駅の新庄市は江戸時代は新庄藩が置かれていた城下町でした。毎年8月末の3日間行われる「新庄まつり」は、江戸中期に新庄が大凶作に見舞われた時、5代藩主・戸沢正諶が、領内挙げて天満宮の祭礼を行ったのが始まりとされています。冬は豪雪で周囲が山に囲まれ、日照時間が日本一短いとされる新庄市ですが、夏は新庄まつりで熱気は一気に高まります。
見ごたえ満点の「山車パレード」
なかでも24日(宵祭り)と25日(本祭り)には20数台の勇壮な「山車パレード」が行われます。その評判は東北一と称えられます。そのほか、神輿渡御行列、萩野・仁田山鹿子踊りの奉納など様々なイベントが行われます。
【交通アクセス】●新庄まつり会場:新庄市内一円 JR新庄駅下車。○問合せ先:新庄市商工観光課☎︎0233-22-2111。
夏の山形観光スポット③日本三大急流「最上川船下り」
日本三大急流の一つ最上川。舟運が始まったのは平安時代。江戸時代には、流域の特産品がこの川を下って全国に運ばれました。松尾芭蕉が『奥の細道』の紀行中に船下りをしたことでも知られ、「五月を 集めて早し 最上川」の句を残しています。今日、「最上川船下り」は山形観光スポット第一位になりました。「最上川芭蕉ライン」と「最上峡めぐり遊覧船」の2つの船下りが楽しめます。
「最上川芭蕉ライン」
「最上川芭蕉ライン」は、古口港(戸沢藩船番所)を出発し到着地草薙港(川の駅・最上峡くさなぎ)まで、約12kmを約1時間かけて最上峡をゆっくり下って行きます。途中、「白糸の滝」をはじめとする大小48の滝や天然杉の群生など豊かな自然をたっぷりと味わうことができます。(写真上は「白糸の滝」下は到着地の草薙港「川の駅・最上峡くさなぎ」。)
到着地付近・のどかな川面
夏には、一層緑の濃くなった風景が楽しめるほか、一般の舟下りとは別に「納涼船」が別運行(要予約)され、人気を呼んでます。
【交通アクセス】●最上峡芭蕉ライン観光株式会社①(出発地・古口港「戸沢藩船番所):山形県最上郡戸沢村大字古口86-1 JR陸羽西線古口駅下車徒歩約5分②(到着地・川の駅「最上峡くさなぎ」):山形県最上郡戸沢村大字古口字草薙。【予約・問合せ先】☎︎0234-72-2001または0234-57-2111
夏の山形観光スポット④「リナワールド」で遊ぼう!
東北最大級の遊園地「リナワールド」は上山市にあります。1969年に「山交ランド」としてオープンし、1990年に「リナワールド」に名称変更しました。園内には全30種の豊富なアトラクションが揃っていて、子供たちから大人まで誰もが楽しめる夏休み家族旅行の定番になっています。ハローキティのイラストが描かれた観覧車は子供たちに大人気です。
観覧車から見下ろすと
不思議な「ミラーワールド」の世界
2014年に登場した有機ELを使用した世界初の新アトラクション「Magicミラーワールド夢幻」も好評です。時間を忘れるほどに、胸をワクワクさせて遊び切るのが遊園地です!
【交通アクセス】●「リナワールド」:山形県上山市金瓶字水上108-1 ①JR上山温泉駅からバスで約5分②東北自動車道「山形・上山」ICより約1km。
夏の山形観光スポット⑤奥羽三楽郷「かみのやま温泉」へ
上山市は、江戸時代には上山藩の城下町や奥州街道の宿場町として栄えました。また、古くから温泉街が形成され、会津の東山、庄内の湯の浜と並び「奥羽三楽郷」の一つに挙げられています。市内には、湯町、十日町、新湯など多くの温泉地区があります。【写真正面】は温泉ホテル「古窯(こよう)」です。葉山地区の緑豊かな高台に建っています。40年間プロが選ぶ「旅館百選TOP10」入りしています。8階にある露天風呂からは蔵王の町や蔵王連峰を臨むことができます。
足湯巡りも楽しめます
かみのやま温泉の湯質は、ほとんどが塩化物泉で、神経痛・創傷・皮膚病などに効能があると言われています。各地区に沢山の足湯があるので、ゆっくりと足湯巡りをするのも楽しいでしょう。
上山の歴史を訪ねて歩く
城下町として古い歴史をもつ上山市には多くの名所・旧跡があります。月岡城の別名を持つ上山城(写真左)は、1982年に模擬天守が建立されました。その他にも、武家屋敷(写真右)や沢庵禅師が過ごした春雨庵、蟹仙洞など多くの旧跡があります。足湯巡りを楽しみながら、上山の歴史探訪はいかがでしょうか。
【交通アクセス】●上山温泉:JR山形新幹線上山温泉駅下車。ホテル「古窯」へはバスの送迎があります。その他、仙台方面や山形方面からバスもあります。
夏の山形観光スポット⑥米沢の奥座敷(秘湯)を訪ねて
美人の湯「小野川温泉」
小野川温泉は、背後に愛宕山を背負う山間の静かな湯治場です。米沢の奥座敷として伊達政宗や上杉鷹山にも愛されました。地名の由来は、小野小町(平安時代の女流歌人)が、霊夢により温泉を発見し、その湯に浸かったところ美人に生まれ変わったという伝説にあります。静かでのんびりとした雰囲気は、そんな伝説のせいかもしれません。夏の夕べ、小野川温泉には数万匹のゲンジボタルが乱舞し、その幻想的な美しさは、多くの観光客を魅了しています。
公共露天風呂「小町の湯」
小野川温泉街より鬼面川を渡った川沿いに公共露天風呂「小町の湯」があります。広々とした空間に、石造りで開放感たっぷりです。夏は、午前6時から午後6時まで営業しています。料金は大人200円、子供(小学生まで)100円。ありがたい、おもてなし料金です。何よりも美しくなれるのがうれしいです!
奥州三高湯「白布温泉」へ
小野川温泉より主要地方道2号を南下、西吾妻山の懐深く、標高850mの山間に白布温泉があります。開湯は 正和年間(1312〜1317年)。藩政時代には米沢藩の隠し湯と呼ばれていました。美しいブナの原生林に囲まれて、茅葺き入母屋造りの旅館街が、当時の面影を今に伝えています。冬の豪雪に耐える重厚な屋根の「湯滝の宿西屋(写真)」が白布温泉のシンボルです。 源泉掛け流しの湯に加え、米沢牛すき焼きを頂くと満足度は最高に高まります。
落差50mの「白布大滝」
白布温泉街にほど近くに、吾妻山中に源流をもつ「白布大滝」があります。落差50m、大樽川の流れが「白い布」に姿を変え、落差50m、一気に滝壺に流れ落ちる様は迫力満点。飛び散る水しぶきは、暑い夏の最高の納涼です。
【交通アクセス】●小野川温泉:山形県米沢市小野川町 JR米沢駅から山交バス「小野川温泉行き」約25分、小野川温泉下車◯小町の湯:小野川温泉「ほたる公園」内 ●白布温泉:山形県米沢市白布温泉 ①JR米沢駅から山交バス「白布温泉行き」約45分白布温泉下車②東北自動車道福島飯坂ICより国道13号線米沢経由で約90分。
夏の山形観光スポット⑦日本三大砂丘「湯の浜海浜」
「亀の湯伝説」湯野川温泉
「湯野浜温泉」は鶴岡市にある日本海に面した温泉郷です。その緩やかで美しい海浜は、日本三大砂丘(鳥取、千葉県御宿)の一つに挙げられています。天喜年間(1053〜58年)の頃、付近の漁師が海辺で湯に浸かっている亀を見て、この地に温泉を発見したという伝説があります。そこから「亀の湯」と呼ばれ、上山、東山とともに「奥州三楽郷」の一つとして栄えました。「加茂水族館」でクラゲを見て、海水浴を楽しんだ後は、宿泊して日本海に沈む夕日を愛でることができたら最高の旅になるでしょう。
美しい砂丘での海水浴も楽しめます!
「湯野浜海水浴場」は、湯野浜の広い海岸線に広がる県内最大の海水浴場です。広い浜辺、遠浅の海、穏やかな波は理想的な海水浴場です。磯遊び、キャンプ、マリンスポーツなども楽しめます。鶴岡の長く美しい海浜沿いには、「加茂レインボービーチ」「由良海水浴場」など他にもいくつかの海水浴場があります。
湯野浜に沈む夏の夕日
【交通アクセス】●湯野浜温泉:山形県鶴岡市湯野浜①JR鶴岡駅からバス「湯野浜温泉行き」約40分終点下車②日本東北自動車道庄内空港ICから国道112号線で約10分。
夏の山形観光スポット⑧東北を代表する霊場「出羽三山」
山(やま)の方(かた)「山形」ならではの観光スポットが月山、羽黒山、湯殿山の「出羽三山」です。随神門をくぐると羽黒山の参道に入ります。鬱蒼とした杉木立の中は、滝の音だけが響く静寂の世界。霊気溢れる神聖な空気が身と心を浄めます。
国宝・羽黒山「五重塔」
参道を登り、天然記念物の翁杉を過ぎ去ると優美な姿を見せる国宝の五重塔が出迎えてくれます。高さ29.2m、3間5層の佇まいは、平将門の建立と伝えられ東北最古を誇る羽黒山のシンボルです。
三神合祀殿
五重塔を過ぎて、杉並木の石段(一の坂、二の坂、三の坂)を上りきれば「三神合祀殿」が姿を現します。月山は過去、羽黒山は現在、湯殿山は未来。三神合祀殿にお参りすれば、この3つの山に詣でたことになります。
【交通アクセス】●羽黒山五重塔:山形県羽黒町手向7 JR鶴岡駅から庄内交通バス羽黒山頂行き約50分羽黒センター下車、徒歩約10分●羽黒山三神合祀殿:山形県羽黒町手向7 JR鶴岡駅から庄内交通バス羽黒山頂行き約60分羽黒山頂下車、徒歩約5分。
夏の山形観光スポット⑨クラネタリウム「加茂水族館」
「クラネタリウム(クラゲ水族館)」で有名な「加茂水族館」は鶴岡市の日本海に面した岬にあります。水族館の歴史は古く、開業は1930年(昭和30)に遡ります。2008年、下村脩博士が緑色蛍光タンパク質の発見と開発でノーベル化学賞を受賞し、その由来はオワンクラゲのタンパク質であることが報道されると、オワンクラゲを飼育している同館が注目され、来館者が爆発的に増加しました。現在、同館では50種以上のクラゲを飼育・展示し、クラゲ展示種類数世界一の水族館となり、2012年度にはギネス世界記録に認定されまた。
癒しの「クラネタリウム」
「クラゲドリーム館」の巨大な水槽の中、透き通るような体でふわふわ舞うように泳ぐクラゲ群の様は、この世のものとは思えないほど神秘的で幻想的です。クラゲにこんなに心癒されるとは!忘れられない思い出になることでしょう。
【交通アクセス】●鶴岡市立加茂水族館:山形県鶴岡市今泉大久保560-2 JR鶴岡駅から庄内交通バス加茂水族館行き約45分終点下車
夏の山形観光スポット⑩お土産は「山形県観光物産会館」
山形の名産・お土産品(民芸品、漬物、銘菓、地酒、お米、果物、魚、旬の食材など)何でも揃っているショッピングスポットです。地元の味が楽しめるフードコートも評判です。また、隣接する「三味会席」では、山菜、麩、こんにゃくなどの郷土会席料理が味わえます。
山形の味「芋煮」コーナー
自慢の「米沢牛ステーキ丼」
会館内のフードコート・米沢琥珀堂の「米沢牛ステーキ丼」は全国ご当地どんぶり選手権グランプリ2年連続受賞した自慢の一品です。山形観光中に「一度は食べたい!」ですね。
【交通アクセス】●山形県観光物産会館:山形県山形市表蔵王68 ①JR山形駅からタクシーで30分②東北中央道山形上山ICより山形方面へ約2分 ○問合せ先☎︎023-688-5500
まとめ
山形の観光スポット巡り、いかがでしたか?夏の山形には、祭りあり、温泉あり、海あり、山あり、レジャーランドあり、どれを取っても魅力たっぷり、楽しみがいっぱいです。そして、何より美味しい食べ物が、旅するエネルギーを満たしてくれます。そんな山形を旅しながら暑い夏を過ごしてみてはいかがでしょうか?