日本三大名泉のひとつである草津温泉は、恋の病以外は効かない病はないといわれるほど優れた効能の温泉です。毎分32,300L以上という日本一の自然湧出量で、草津の温泉施設はすべてが源泉かけ流しです。しかもpH値は2.1と日本有数の酸性度なので殺菌作用にも優れています。温泉街の中心にある湯畑や足湯、草津温泉伝統の湯もみも楽しみながら、のんびりとした癒しの旅はいかがですか。夏は避暑地、冬はウィンタースポーツを楽しめる場所としてもおすすめです。

東京駅を８時半頃に出る電車に乗ると最寄りの長野原草津口駅に着くのは１２時頃。なお、駅から温泉郷までは１０ｋｍ以上離れているので、列車の到着に接続しているバスを利用します。

草津温泉に着いたらまずはパンフレットを手に入れましょう。そして向かうのは西の河原公園。ここは河川のあちこちこちから温泉が湧きだしている「湯の川」なのです。公園内にはビジターセンターや露天風呂もあります。草津温泉ならではの温泉情緒ある散策を楽しんだあとは、夕方の「湯もみ」を見学。こちらも草津温泉を代表するイベントです。湯もみが終わったころには陽が傾き、湯畑がライトアップされているはずです。

翌日はゆっくりと宿で過ごし、お土産や食べ歩きを楽しんだら、正午頃にはバスに乗りたいところ。帰りはバスと列車が接続していないこともあり、正午ごろに草津を出ても、東京に着くのは１７時前となります。

東京から新潟までは上越新幹線で向かうのが一般的ですが、上越新幹線はトンネルが多いことで有名です。全体の半分以上がトンネル区間となっていることもあり、あまりゆったりと鉄道の旅を楽しめるという感じではありません。たまには普通電車に揺られて、新潟を目指してみてはいかが。

東京から高崎線と上越線を乗り継いでいきますが、途中には風光明媚な田園風景のみならず、見所が盛りだくさんです。

水上は有名な温泉街。駅を降りるとすぐにお土産屋さんが立ち並びます。温泉まんじゅうが美味しいのですが、水上から先の下り列車は１日６本のみ。乗り遅れるわけにはいきません。

水上を出ると群馬県と新潟県を繋ぐ大清水トンネルへと入ります。川端康成が書いた小説の一説「トンネルを抜けるとそこは雪国だった」で有名な場所です。途中「日本一のモグラ駅」と呼ばれる土合駅を通過します。土合駅の下り線ホームから地上までは４６０段あまりの階段を登らなくてはなりません。

越後湯沢駅では駅に併設されている「ぽんしゅ館」では約150種の日本酒の試飲と日本酒風呂を体験することが出来ます。また、長岡駅では「イタリアン」と呼ばれる焼きそばにミートソースが乗ったＢ級グルメも楽しみたいところ。

新潟駅周辺の散策は午前中がおおすすめです。国の重要文化財にも指定された、信濃川に架かるアーチ状の橋「萬代橋」。朱鷺メッセの展望台からは新潟市街と海の向こうに浮かぶ佐渡島を綺麗に見ることが出来ます。

小海線は山梨県の小淵沢駅から長野県の小諸駅を結ぶ路線です。八ヶ岳の麓を走ることから「八ヶ岳高原線」ともいわれ、のどかで美しい風景の中、標高の高い高原を走ります。

途中の清里～野辺山駅間にＪＲの路線の中で最も標高が高いポイントがあり、その高さは標高１３７５ｍにもなります。また、野辺山駅はＪＲの駅の中で最も標高が高いのですが、ＪＲの標高の高い場所にある駅を並べると、トップ１０のうち９つが小海線の駅になります。

例えば八ヶ岳高原では、6月下旬〜8月上旬には約1,000種類もの高山植物が見頃となるため、コマクサやウルップ草などにも出会えます。

東京から東海道線で名古屋までの電車旅。東海道新幹線に乗ると、新横浜駅の次にはもうあっという間に名古屋に着いてしまう列車も多いです。一方で、青春１８きっぷユーザーにとって、この区間は難所として有名です。その理由は「魔の静岡県」。静岡県は東西に長いのですが、快速電車が走っていないので通過に時間がかかるのです。寝ても覚めても「まだ静岡か…」というような辛さがあります。シートもロングシートで、車窓に見えるはずの富士山は基本的に曇っていてみることが出来なかったり、海が見える区間もわずかだったりと旅情をあまり感じることが出来ないのです。静岡だけ東海道新幹線を利用する青春１８きっぷユーザーも多いと聞きます。

そこで活用したいのが青春１８きっぷの「乗り降り自由」という特権です。途中下車をしながらグルメの旅はいかがでしょうか。東京～名古屋間は約6時間30分。名古屋までの間には美味しいグルメを楽しめる駅がたくさんあり、電車の本数も比較的に多いので、ちょこちょこ途中下車をしながら美味しい物を食べ歩きましょう。

静岡県由比ではさくらえび、清水ではマグロ、静岡のおでん、浜松のうなぎ、そして名古屋ではソールフードの矢場とんをいただきましょう。名古屋では宿泊しながらゆっくりグルメを堪能できます。老舗のあつた蓬莱軒でひつまぶし、山本屋総本家の味噌煮込みうどんなどグルメ王国名古屋の名物を食べ尽くす旅は最高です。

日本温泉番付の東の横綱に選ばれた鳴子温泉で、郷土料理と源泉かけ流しの天然温泉でどっぷり東北を満喫しましょう。その歴史は１０００年ともいわれ、４００もの源泉が湧き出ているため、多くの宿が敷地内に自家源泉を持っています。さらに、日本にある１１の泉質のうち、９種類がここ鳴子温泉郷に集まっているということも見逃せないポイントです。

東京駅から仙台駅までは東北本線を乗り継ぎ北上します。仙台駅からは仙山線に乗り換え、鳴子温泉駅までのローカルな旅です。途中は車窓から見える東北の優しい風景が心を癒してくれます。東京駅を朝８時前に出発した場合、鳴子温泉駅には１７時頃に到着します。その日は温泉でゆっくりして、翌日有名な鳴子峡などの観光を楽しむのがおすすめです。

いかがでしたでしょうか。東京から出発する青春18きっぷを利用した一泊二日の旅コースをご紹介しました。乗車時間が気にならない丁度良い距離で、車窓からの景色が癒しになり行く先々では美味しいグルメや温泉が堪能できるおすすめのコースです。ローカル線をじっくり味わいながらゆっくり流れる時間の旅を楽しんでみませんか。

４７都道府県と５２の離島に上陸したうえ、埼玉から沖縄に移住した２５歳です。

鉄道が走っていない沖縄に住んでいるので、最近は青春１８きっぷの旅があまり出来ていないのですが、１６歳の時から青春１８きっぷには大変世話になっております。

旅のブログも基本的に毎日書いているので是非読んでください！