// FourM
Ill88wvvg0fyuhxe0kfm

山形

CATEGORY | 山形

山形の即身仏が拝める寺めぐりをしよう!おすすめコースをご紹介【2018年】

2024.02.25

山形県には人々を救うため念仏を唱えながら即身成仏した即身仏が安置されている寺がたくさんあります。出羽三山や庄内地方など、厳しい修行を思い浮かべながら即身仏を参拝するお寺めぐりはいかがでしょうか。今回は、山形で即身仏が拝めるお寺を幾つかご紹介します。

  1. 即身仏とは
  2. 山形で即身仏を拝観できるお寺めぐり①:南岳寺(鶴岡市)
  3. 山形で即身仏を拝観できるお寺めぐり②:瀧水寺大日坊
  4. 山形で即身仏を拝観できるお寺めぐり③:海向寺
  5. 山形で即身仏を拝観できるお寺めぐり④:本明寺
  6. 山形で即身仏を拝観できるお寺めぐり⑤:注連寺
  7. まとめ
江戸時代から明治の初めにかけて、法衣を着たまま土の中の石室で仏となったお坊さんたちがいました。天災や疫病、飢饉などの際世の中の平穏を願い、計り知れない修行を行いながら自らの穢れを取り除き身体と命を奉げミイラとして残しました。それが即身仏として現代に存在し大切に守られています。
現在日本には16~18体ほどの即身仏が現存しているといわれ、その内の8体が山形に祀られており、庄内地方には6体あります。出羽三山の一つである湯殿山は、即身仏信仰の中心となっていました。江戸時代の頃の東北は飢饉が続き、それによって即身仏信仰が流行し、山形の厳しい寒さが即身仏への進行、保存に適していたといわれています。
JR鶴岡駅からほど近いところにある「南岳寺」には、「鉄竜海上人」の即身仏が祀られています。鉄竜海上人の即身仏は、小さな御堂の中でうつむくような姿をしています。約1,000日間の木食修行(木の実や野草のみを捕食しながら脂肪を落とし、死後も残り続ける体を作る修行)の末、62歳で即身仏になりました。
防腐効果を高めるため毒性の高い漆を飲むこともあったと伝えられています。ここでは12年に一度鉄竜海上人の法衣のの着替えが行われます。そのときに着ていた法衣の切れ端を入れたものが御守りとして売られています。拝観時間は9時から14時で、住職の方にお願いしてからとなります。苦しげな角度になった手が辛い修行と強い信念を感じさせ心打たれます。

【基本情報】

【住所】山形県鶴岡市砂田町3-6【電話】0235-23-5054【アクセス】鶴岡駅からバスで約15分
出羽三山の一つ、弘法大師が開山した湯殿山の総本寺です。弘法大師の自作である御本尊、国指定重要文化財の「金銅仏釈迦如来立像」、そして真如海上人の即身仏が祀られています。このお寺は徳川将軍家の祈願寺でもあり、春日局が参詣した由緒あるお寺としても有名です。
本堂奥に静かに座っている即身仏はとても良い状態で残っており、強い意志で難行に耐えたことを思わせます。6年に1回、丑年と巳年に衣替えが行われ、その衣装の一部をお守り袋の中に入れて参拝者にお譲りしています。そのお守りを見に付けていることで救われたという声が多く、真如海上人の思いと信仰の力に驚かされます。

【基本情報】

【住所】山形県鶴岡市大網字入道11【電話】0235-54-6301【アクセス】鶴岡駅より湯殿山行きバスで約45分・大網下車徒歩20分
山形県酒田市にある月見の名所として酒田市の名勝地に指定されているお寺です。約1,200年前、真言宗の弘法大師空海が開いたといわれるこのお寺には「忠海上人」と「円明海上人」の即身仏が祀られています。2体の即身仏が祀られているお寺は日本でここだけだといわれています。
弘法大師空海の「海」の字をいただいた即身仏2体は別々のガラスケースに収められ静かに鎮座されています。この地の人々を難から救うために1000日にも及ぶ過酷な修行を乗り越えた姿です。毎日拝観できますが、毎年8月初めには夜会式が開催され、夜間に即身仏を拝観することもできます。

【基本情報】

【住所】山形県酒田市日吉町2-7-12【電話】0234-22-4264【アクセス】JR酒田駅から車で約6分
山形県鶴岡市にある、庄内地方の即身仏の中で最も古い「本明海上人」の即身仏が祀られているお寺です。比較的損傷の少ない状態で残されているこの即身仏は、1683年、61歳のときに入定されました。1000日の五穀断ち、さらに1000日の十穀断ち、そして5ヶ月の木食修行の後の入定でした。
お堂から約50m先に残されている入定跡、石碑の下にある深い石室。即身仏に隣接されたその入定塚や石碑、その荘厳な雰囲気の中に本明海上人の強い思いを感じ取ることができます。「赤いお衣はこの林の中にあるお寺には派手すぎる」と白い衣で入定した本明海上人。その衣入りのお守りも売られています。

【基本情報】

【住所】山形県鶴岡市東岩本内野388【電話】0235-53-2269【アクセス】山形自動車道庄内あさひICから車で約5分*拝観するには予約が必要です。
833年に弘法大師空海によって開山された真言宗智山派のお寺で、1200年あまりの歴史があります。湯殿山を守る結界の「しめ縄」としての役割を持っています。御本尊は大日如来、「鉄門海上人」の即身仏が祀られており拝観することができます。鉄門海上人は21歳の時に注連寺に入門。そして仙人沢で木食修行を2000日行い、木食行者として各地で布教をしながら生涯を奉げ71歳で入滅されました。
湯殿山信仰の布教活動を行っていた鉄門海上人の石碑は全県にたくさん点在しています。平成29年現在でもっ全部で194基あることが分かっています。鉄門海上人は本堂の厨子に祀られています。また、「千年残る天井絵画を描いてほしい」と依頼して描かれた天井画もじっくり鑑賞したいポイントです。

【基本情報】

【住所】山形県鶴岡市大網字中台92-1【電話】0235-54-6536【アクセス】庄内あさひICより車で約15分
いかがでしたでしょうか。山形の即身仏が祀られているお寺をご紹介しました。人々の幸福を願い自らを奉げた即身仏は今この時も幸福を祈り続ける仏様です。遥か昔から人々を見守ってくださっていることに、ただただ感謝の思いです。ぜひ即身仏を拝観し、強い信念を持って貫いたそのお姿に真っ直ぐ向き合ってみるのも良い機会ではないでしょうか。
サムネイル画像は下記より引用しました。
出典: https://www.instagram.com/p/BlF2GX2AVdu/?tagged=%E6%B3%A8%E9%80%A3%E5%AF%BA