デトロイトの治安が悪い理由と貧困・旅の注意点①デトロイトの治安は悪い
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2017年のFBIによる犯罪報告書では、デトロイトでの犯罪は年々減少しているものの、それでもまだ米国で2番目に高い暴力犯罪率の都市と公表されています。また在デトロイト日本国総領事館の発表だと、近年は市内の復興プロジェクトの工事も進み、治安も徐々に改善されてきてはいますが、年間の主要犯罪の総発見件数は約10万件もあるそうです。
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治安の悪さは、ダウンタウン北のミッドタウン周辺がゴーストタウンと化した廃墟の家屋が多く、そこに悪人たちが集まるようになったためといわれています。またデトロイトは2013年に財政が一度破綻しており、現在でも非常に厳しい財政難となっています。人の目が行き届かない場所は犯罪の発生率が高く、より治安が悪くなるという悪循環を生み出しています。
デトロイトの治安が悪い理由と貧困・旅の注意点②デトロイトの犯罪発生地域と発生率
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デトロイトで主な犯罪が起きたエリアは、市内全域に広がっています。暴力犯罪は10万人あたり1760件発生しており、約300人が殺されています。また殺人事件の70%は未解決のままであり、市の財政難と市民の貧困さから、警察も一緒に麻薬売買するほど荒れているともいわれています。
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デトロイトでは高校を卒業できる子供は10人に1人程度しかいないといわれ、ほとんどがドロップアウトしている現状があります。子供の60%は貧困生活を強いられ、市民の半分は読み書きもできないともいわれます。市民の失業率は20%にも達しており、3分の1ほどの住居は無人化の廃墟となっているのが現状です。
デトロイトの治安が悪い理由と貧困・旅の注意点③いつから治安が悪いのか
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デトロイトは1950年代には185万人の人口を誇っていましたが、1967年の黒人暴動などをきっかけに人口が急速に減少したのに加え、日本自動車の参入により打撃を受けた米国自動車産業界の破綻で財政がひっ迫し、貧困層の町となり犯罪率が急激に増加しました。
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学校や警察、消防など市の教育やセキュリティを守るサービス部分が、デトロイトの財政難で充分に機能していません。そのため人命に危害が加わらない時は、火災が発生しても消防車が出動しない事態に陥っており、それが更に市民の郊外への流出につながっています。
デトロイトの治安が悪い理由と貧困・旅の注意点④デトロイトの主な産業
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デトロイトは1701年に毛皮商人たちが開いた町として発展し、1901年になるとヘンリー・フォードが自動車の大量生産をデトロイトでスタートさせたことで、ゼネラルモーターズ(GM)、クライスラーの米国自動車産業ビッグ3のホームタウンとして発展しました。
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しかし1960年代に黒人暴動が勃発し、白人の富裕層がデトロイトから流出し、1970年に入ると日本車の台頭とガソリン価格の高騰により、自動車産業界は大打撃を受けました。白人の富裕層や自動車産業を支えていた労働者層がデトロイト郊外へ脱出したことで、市内に残ったのは脱出が不可能な貧困の黒人層のみとなり、今では黒人比率が80%を超えています。
デトロイトの治安が悪い理由と貧困・旅の注意点⑤デトロイトと日本
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デトロイトは自動車産業都市という関係上、日本の豊田市と姉妹都市ではありますが、1900年代半ばには日本車の台頭により米国車の人気が低迷し、売り上げが減少したことに伴い、多くの工場が閉鎖となりました。そのため市内には失業者が増加し暴動へと発展していったことから、現在でもデトロイトでは日本人の評判は良くありません。
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製造業で成り立っていたデトロイトは、1960年代は市民1人当たりの年収は全米で最高額でした。ところが現在では、デトロイトが抱える借金は市民1人当たり約2万5000ドルにも上っています。16歳以上の市民の半分は失業していて無職といわれ、現在のデトロイトの主な収入源はカジノとなっています。
デトロイトの治安が悪い理由と貧困・旅の注意点⑥旅の注意点
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海外旅行に行く際にはどこへ行くにしても、夜に1人で出歩かないというのは鉄則ですが、デトロイトのような治安の悪い都市では特に、日中でも誰かが後をついてきていないかに常に気を配る必要があります。また近くに若者(ギャング)など大きなグループがたむろしていないかも注意しましょう。
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ひったくりやレイプなども横行しているため、これから歩いていく道の先に、急に車が止まった場合は気をつけてください。また人目につくところでは、お金を見せたり数えたりは絶対しないようにしましょう。建物の中に入ったらすぐにドアのロックをかけるように心がけてください。また夜にドアをノックされても絶対開けないようにしましょう。アメリカは、安全はお金で買う国であることを忘れないようにしましょう。
デトロイトの治安が悪い理由と貧困・旅の注意点⑦デトロイト観光スポット:デトロイト美術館
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「デトロイト美術館」は1885年にスタートした歴史ある美術館で、ゴッホやマティスの作品や古代エジプトの美術から現代アートまで、6万5千点以上の多種多様な作品を所蔵しているので、誰でもひとつはお気に入りの作品を見つけることができます。
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デトロイトの財政が破綻した際、デトロイト美術館の収蔵品売却を検討されたこともありましたが、住民の反対で1点の作品も売却せずに存続が決定し、現在に至っている文化的価値の高い美術館です。有名な作品としてはピカソやゴッホ、セザンヌなどがあり、日本でも「デトロイト美術館展」として来日したことがあります。館内では日本語音声ガイドのイヤホンを借りることもできます。
デトロイトの治安が悪い理由と貧困・旅の注意点⑧デトロイト観光スポット:モータウン歴史博物館
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デトロイトはモータウンレコード発祥の地であり、最初に使われていたスタジオなどが展示されている「モータウン歴史博物館」があります。残念ながら館内は撮影禁止ですが、スティービー・ワンダーやダイアナ・ロス、マーヴィンゲイやマイケル・ジャクソンなど、モータウンレコード好きには堪らない場所といえるでしょう。
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当日のツアーにも参加でき、ガイドさんがナマ歌を披露してくれます。ガイド付きツアーは意外と面白くて楽しいです。参加している他国からの観光客もガイドさんの歌に加わり、あちこちで歌を口ずさんでいたりしてノリが良い人が多いです。スタジオにてみんなでMy Girlを振り付きで歌ったりもする楽しいツアーです。
デトロイトの治安が悪い理由と貧困・旅の注意点⑨デトロイト観光スポット:アフリカ系アメリカ人歴史博物館
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デトロイトという地域に限らず、アメリカ全体にいえるアフリカ系アメリカ人の歴史を展示しているのが「アフリカ系アメリカ人歴史博物館」です。アフリカ大陸の地理や文化から始まり、奴隷貿易や民権運動へとアフリカ系アメリカンの歴史を見ることができ、とても勉強になる博物館です。
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写真やアートなど芸術作品も数多く展示されていて、最後にはオバマ元大統領夫妻の展示もあり、アフリカ系アメリカンの歴史と誇りを見ることができます。気づけば思った以上に時間が経っているほど、見る価値がある博物館です。
まとめ
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いかがでしたか? 今回はデトロイトの貧困がもたらしたものと治安が悪い理由、デトロイトを旅する時の注意点についてご紹介しました。デトロイトを訪れる際には、ぜひ参考にしてくださいね。
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