治安が最悪と言われるベネズエラとは?基本情報①
ベネズエラの場所は?
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ベネズエラの正式名称は「ベネズエラ・ボリバル共和国」、南米にあり面積は日本の約2.5倍です。ブラジル、コロンビア、ガイアナと隣接し、沿岸部はカリブ海、大西洋に面しています。日本からはとても離れ、日本人にはあまり馴染みのない国ですが、場所は分かりましたか?
ベネズエラの首都や公用語
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ベネズエラの首都は「カラカス」です。カラカスは世界的に見ても都市であり「カラカスの大学都市」は世界遺産にも登録されています。ベネズエラの公用語はスペイン語ですが、原住民の言葉や、ポルトガル語、ドイツ語を話す人も多くいます。
治安が最悪と言われるベネズエラとは?基本情報②
ベネズエラの気候
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ベネズエラの気候は乾季と雨季に分かれています。また熱帯圏のイメージですが、ベネズエラ国内でも標高差があり、標高により気温が異なります。ちなみに首都カラカスの平均気温は年間を通して20度前後のため、比較的過ごしやすいです。
ベネズエラの通貨
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ベネズエラの通貨は「ボリバル・ソベラノ」です。実はこの通貨は2018年8月から流通が始まりました。進み続けるインフレの対策として政府が打ち出し、以前の通貨「ボリバル・フエルテ」より単位を5ケタ切り下げました。(デノミという)100000ボリバル・フエルテが1ボリバル・ソベラノに当たります。ちなみに100ボリバル・ソベラノが約3.3円です。
ベネズエラの治安は最悪?
外務省による「渡航中止勧告!」
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外務省では世界中の地域の安全情報を発信しています。ベネズエラは国全域において「不要不急の渡航中止」または「渡航中止」の勧告が出されています。南米をバックパックで旅したいと考えている方もいると思いますが、旅行計画は見直すことをおすすめします。外務省の海外安全ホームページでは随時追加情報が発信されているので、確認してみてください。
感染症の心配はない!
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治安が最悪だと言われているベネズエラですが、現在感染症の情報はありません。しかし狂犬病などに感染する可能性はあります。噛まれないことが一番ですが、もし噛まれた際には病院を訪れましょう。
世界でも遠も危険な国
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ベネズエラは「世界で最も危険な都市ランキング50」に複数の都市がランクインしています。中でも首都カラカスは2017年に世界で2番目に危険な都市と言われています。また2018年の国別ランキングでもベネズエラは2位にランクインしています。
ベネズエラの治安はなぜ最悪?①不安定な政治
前大統領ウゴ・チャベスは英雄!?
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前大統領ウゴ・チャベス氏が大統領は強い発言力と国内外への影響力があり「英雄」と呼ばれることも「独裁者」と呼ばれることもありました。2013年に病死するまでの約14年間大統領を務めていました。この頃から経済は不安定でしたが、治安は現在ほど悪化していませんでした。
現大統領ニコラス・マドゥロは?
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前大統領の病死後ニコラス・マドゥロが大統領に就任しました。人気があったチャベス前大統領に比べると人気はなく、さらに経済状況も悪化しているため国民の不満が溜まっています。それに加え2018年の選挙では、政敵を逮捕し不公正な中で選挙にて再び大統領になったと言われています。独裁者と言われるマドゥロ氏への疑念が国民から消える日は来るのでしょうか。
ベネズエラの治安はなぜ最悪?②大統領とデモ
大統領への疑念
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マドゥロ大統領は、元々メトロバスの運転手でした。そこから大統領まで登りつめた経歴、さらにはマドゥロ大統領の出生地への疑問を抱いている人も多いようです。(ベネズエラは自国出身者以外は大統領になれない決まりがあります。)
首都カラカスで起きる暴動
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2016年には、マドゥロ大統領の罷免を求めるデモが首都カラカスで起きました。そのほかにも2019年2月現在、野党支持派、与党支持派によるデモが起きています。デモに巻き込まれて多くの市民が命を落としています。
ベネズエラの治安はなぜ最悪?③石油に頼りすぎた産業
ベネズエラは世界有数の石油国家!
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ベネズエラは世界でも有数の石油の生産国です。そのため以前から石油の輸出をすることでお金を得ていました。そして石油の輸出に頼りすぎたため、国内で他の産業は発展せず多くの製品を輸入に頼っていました。石油の輸出がうまくいかない時期には国のお金がなくなり、製品の輸入ができない、そして国民にものが届かない悪循環が起きていました。以前からこの状況は繰り返されていましたが、石油の価格が高かったため、経済は持ちこたえていました。
石油産業のストライキ
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2003年に石油産業がストライキを起こしました。その後「管理通貨制度」(為替管理制度)が導入されました。管理通貨制度とは、通貨の発行量を通貨当局が担当することにより、雇用状態の改善や経済の発展、物価の安定を目的とした制度です。しかし貨幣価値が下落してインフレが起きやすいデメリットもあります。
ベネズエラの治安はなぜ最悪?④物資不足
なぜベネズエラは物資不足?
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例えば政府が野菜や肉を隣国から輸入し、品構想でも購入できるようにと安い価格で販売します。するとベネズエラで野菜や肉を生産していた人の生産コストよりも安い価格(価値)で売買されるため、生産者が生産をやめてしまします。するとそのものが不足し、買いだめをする人や安く買ったものを闇市で販売する人、さらには高値で販売できる隣国へ輸出する人が出てきます。こうして様々なものが国内で不足していきました。
ID番号で買い物をする
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物資が不足しているため、自由にスーパーで買い物をすることもできません。現在は、政府から発行されたID(自分の番号)により、運がいいと買い物をすることができる仕組みになっています。そして手に入れた商品を、自分が欲しいものを持っている人と交換して生活を送ります。
ベネズエラの治安はなぜ最悪?⑥麻薬密輸
麻薬密輸に政府が関わっている?
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長年の間、ベネズエラの政府や軍の一部が麻薬の密売に関わっていると疑われています。ベネズエラで大統領の次に力があると言われているディオスダド・カベジョ氏に疑惑が注目されていますが、実際にはマドゥロ大統領の甥っ子が2人アメリカで逮捕されています。国家が破綻しそうな時に密売でお金を得ている政府や軍に対する信用は、国民のみならず国外からも反感をかっています。
日本人も知っている最悪の治安ベネズエラのニュース
日本人も知っているベネズエラのニュース①
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日本でもプレーしたことがあり、日本人からも親しまれていたベネズエラ出身の野球選手が「置き岩」により交通事故で亡くなりました。これは道路にわざと岩を投げ入れ、車が止まったところを狙って金品を奪う目的です。日本でニュースになったのは一度だけですが、このような事件が多発しています。
最悪の治安ベネズエラで日本人が気をつけること
ベネズエラで日本人が気をつけること①
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まずは何と言っても今のベネズエラへは行かないことが一番です。空港職員や警察によりモノを取られることや言いがかりをつけられることがあります。さらには病院を訪れても薬がない状況です。外務省による危険情報が解除されるまでは訪れないのが一番です。
ベネズエラで日本人が気をつけること②
引用: https://www.instagram.com/p/BnoBPXoAvfO/
もしどうしてもベネズエラを訪れる際には、暴動やデモの情報を入手し、近づかないようにしましょう。またいかにも観光客という身だしなみは避けましょう。軍人や警察も信用できないので、なるべく避けるようにしましょう。
ベネズエラの治安はなぜ最悪?まとめ
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ベネズエラの治安の悪さの理由はわかりましたか?物資不足に麻薬密売、政府への不信感や紙幣価値の低下など、様々な原因が絡み合って、最悪の治安がうまれています。日本でニュースに取り上げられているのは一部ですが、何年もかけて今のベネズエラが作られてきました。もちろん美しい世界遺産や観光地もありますが、ベネズエラ国内でもニュースにならない「日常的」な殺人事件や犯罪が今も起きています。