化粧水をつける理由
皆さんが化粧水をつける理由は何ですか?洗顔後は化粧水、その後乳液というのが決まりだから?皆がそうしているから?ただ何となくつけているだけ?近年では化粧水をつけない美容法というものも出現していますが、ここではつける・つけないではなく、化粧水のつけ方やつける量についてお話していこうと思います。このつけ方と量を間違えると、肌トラブルが起きてしまうってご存知でしたか?その前に、まずは化粧水の役目を理解しておきましょう。
化粧水が必要なワケ
洗顔後のスキンケアの始めのステップである化粧水。最近は肌断食といって化粧水をつけない美容法も話題になっています。それならば、化粧水ってデメリットしかなかったの?つけるメリットはないの?化粧水にはちゃんとスキンケアの第1ステップとしての役目があるんです。
表皮の水分を補う
洗顔をすると私たちのお肌からは水分が失われます。その失われた水分を補い、表皮のなかでも一番外にある角質層を整えるために使うのが化粧水です。実は角質層はとても薄く0.02ミリしかありません。でもその角質層が整わないと、次に使うアイテムの成分が奥まで浸透していかなくなります。硬い地面にいくら養分を与えてもしみ込んでいきませんよね?それと同じです。
肌本来の機能を助ける
角質層も細胞です。細胞が正常な働きをするために水分は必要不可欠です。水分不足になると肌のターンオーバーが乱れたり、肌バリア機能が弱ってしまったりと、肌本来の働きができなくなってしまいます。肌のターンオーバーが早まっても遅くなっても、肌バリア機能が弱まって外の刺激から肌を守れなくなったりと、どちらも肌トラブルへとつながってしまうというわけです。肌には何より保湿、乾燥はお肌の大敵、と言われる理由はここにあります。
化粧水をつけすぎてしまう理由
そんな役目を担ってくれる化粧水も、つけすぎはNGです。潤わせなくちゃ!とせっせと化粧水をつけている人に限って、乾燥がひどくなってしまったり、肌トラブルに見舞われてしまっているんです。お肌が乾燥している場合、乾燥=水分不足と思い込んで、さらに化粧水をつけてしまいがち。でも、実はその肌トラブルは化粧水のつけすぎが原因ということも。詳しく見ていきましょう。
化粧水をつけすぎるとお肌はどうなる?1-1
細胞の保水量には限度があります。与えれば与えるだけ水分を溜め込めるというわけではありません。一度にバシャバシャとつけた化粧水は肌の表面に残ります。その残った化粧水はすぐに体温の影響で蒸発していきます。問題なのは、化粧水が蒸発する時に肌の水分も一緒にもっていってしまう、ということです。コットンパックなどで長時間肌の上に放っておけば置くほど化粧水と一緒にお肌の水分も失われるので、保湿をしているつもりが、実はお肌から水分を奪っていることになります。
化粧水をつけすぎるとお肌はどうなる?1-2
化粧水の水分が蒸発する際に、肌の水分まで持って行ってしまうことを「過乾燥」と言います。そして乾燥しているからと、さらに化粧水を使うことで、また過乾燥がおこる、という悪循環が生まれます。ひどい場合は皮膚の赤みやかゆみ、炎症がおきることも。こうなると皮膚科の受診が必要です。
化粧水をつけすぎるとお肌はどうなる?2-1
化粧水の主な成分は”水”です。水分を肌の上に乗せておくことで角質層はふやけてしまい、すこしの刺激でもはがれてしまうことになります。本来角質層は、外からの刺激から守り、内側の水分が失われるのを防ぐ働きがあります。これを肌バリア機能と呼びますが、この機能が低下するとどうなるか。外からの刺激を受け、肌は水分を維持できなくなります。つまり角質層を構成する肌細胞自体が、未熟な状態になってしまい、細菌によりニキビなどができたり、肌が乾燥してしまいます。
化粧水をつけすぎるとお肌はどうなる?2-2
それだけではありません。角質層が乾燥すると、体は自分の表皮を守るためにせっせと皮脂を分泌します。乾燥しているのに皮脂でギトギトになってしまう肌のこと、これが「脂性乾燥肌」というものです。危険なのは自分はオイリー肌だと思い込み、一生懸命皮脂を洗い流してしまうこと。結果乾燥がすすみ、脂性乾燥肌が深刻になっていってしまうケースが多くあります。
化粧水のメリット・デメリット
今まで見てきたように化粧水にはメリット・デメリットがあります。確認のために化粧水の役目・メリットと落とし穴・デメリットを見直しておきましょう。
化粧水のメリット
表皮/角質層に水分を与えることで整え、肌バリア機能、正常な肌のターンオーバーを助ける働きがある。また、角質層が整うことで、次に使用する美容成分を奥まで浸透させることができる。
化粧水のデメリット
体温によってすぐ蒸発してしまう。また、蒸発する際に、肌の水分も一緒に持って行ってしまう過乾燥の状態にしてしまうので、特につけすぎには注意が必要。過乾燥の結果、乾燥肌以外にも、乾燥しているのに皮脂でギトギトになってしまう「脂性乾燥肌」や、肌の機能が低下することによって敏感肌やニキビなどの肌トラブルを招く恐れがある。
化粧水をつけすぎないためには
化粧水のデメリットはつけ方・つけすぎによるものです。つまり正しいつけ方で、つけすぎを防げばデメリットは避けられます。逆にそれを良く理解しておかないと折角良かれと思って行っていた事が裏目に出てしまいます。正しいつけ方で自分のお肌への適量を知りましょう。化粧水のつけ方としては手とコットンの二通りがありますが、どちらでもお好みの方法でかまいません。つける方法のメリット・デメリットなど詳しいことはまた別の機会にご説明しましょう。
手でつける場合
商品に記載されている目安の量を2回にわけて、つけていきます。両手であたためた化粧水をやさしく顔に伸ばしていきます。最後はやさしく押し込むようにハンドプレスをします。
コットンでつける場合
コットンがしっかり裏側まで化粧水をしみ込ませて下さい。そしてやさしくお肌のうえを優しくふくようになじませていきます。手でつける場合と同様、ハンドプレスで仕上げます。
どちらの方法も、こすらず・叩かず・やさしく、が基本です。ハンドプレスの後に手のひらか手の甲で肌をおさえてみて、ピタっと吸い付くような感触があればそれで終了です。最後の確認で足りないか、つけすぎか判断しましょう。時間をあけて何回もつけるのは禁止です。その間にどんどん化粧水が蒸発し、お肌の水分が失われてしまいます。
化粧水をつけすぎる度合いは肌質によって違う
一言につけすぎと言っても、どれだけの量なのかはっきりしないと思います。きっちりした量が知りたい!と思っても、私達の肌質はだれも同じではありません。元々肌が丈夫な人、弱い人、どんなスキンケア・メイクをしてきたかによっても違ってきます。つまり保湿してあげなければならない水量は人それぞれ、という事です。〇〇さんがこれだけ使ってお肌の調子が良いから、私も!というのがそもそもの間違い。〇〇さんにはこれだけで十分でも、あなたには多すぎだったり少なすぎたりするんです。つまり細胞の保水量によって化粧水のつける量も変わってくる、という事です。
化粧水のつけすぎを見直して、キレイな素肌に
化粧水のつけすぎがお肌に良くない事は理解いただけましたか?スキンケアは毎日のことです。健康なお肌をとりもどすべく、是非この機会にご自分のスキンケアをもう一度見直してみて下さいね。