ホルモンバランスとは
男性ホルモンと女性ホルモン
よく聞く「ホルモンバランス」という言葉。なんとなくは知っているけど、詳しいことはよくわからないという方が多いのではないでしょうか?私たち女性の心身のバランスをコントロールしているホルモンには、卵巣から分泌される女性ホルモン「エストロゲン」や「プロゲステロン」があり、一般的にはこの2つの分泌量のバランスを「ホルモンバランス」と呼ぶことが多いです。
しかし、この2つの女性ホルモン以外にも、副腎皮質から分泌される男性ホルモン「テストステロン」などをはじめ、健康な成人女性であれば男性の5~10%の割合で男性ホルモンが分泌されており、私たちの心身に影響を及ぼしています。今回はこの3つのホルモンバランスの乱れが肌に及ぼす影響と、改善策をお伝えしていきたいと思います。
女性ホルモンの役割
美人ホルモン【エストロゲン】
女性らしさを作るホルモンで、別名「美人ホルモン」と呼ばれています。髪や肌をツヤツヤにしたり、脂質の代謝を活発にしたりし、自律神経や感情の浮き沈みにも大きく関わっています。また、妊娠に備えて子宮内膜を厚くしたり体温を下げる働きもあります。
妊娠を助ける【プロゲステロン】
妊娠を助け、出産に向けて妊娠を継続させるためのホルモンです。体内の水分量を保ったり、体温を上げる働きがあります。
男性ホルモンの役割
男性らしい体を作る【テストステロン】
太い骨格を形成したり筋肉量を増加させたりと、男性らしい体つきを作るためのホルモンです。体毛の濃さや薄毛の原因でもあります。また過剰に分泌されると闘争心が強く競争や戦いを好む性格になります。
女性ホルモンバランスが肌に与える影響
美人ホルモンを増やせばいいの?
女性ホルモンエストロゲンは前述した通り肌のハリツヤを維持してくれるホルモンです。反対にプロゲステロンは増えすぎると肌荒れの原因になることがあります。しかし、単純にエストロゲンだけを増やせば美肌になれるということではありません。
女性ホルモンはエストロゲンとプロゲステロンのバランスが整うことで初めて健康な女性の体を維持することが出来るようになっています。そのためエストロゲンだけが増えすぎると美肌になれないどころか健康を害するリスクがあるのです。この2つのホルモンはバランスを整えることで、トラブル知らずな肌を生み出してくれるのです。
男性ホルモンバランスが肌に与える影響
男性ホルモンは悪者?
男性ホルモン、テストステロンは皮脂を分泌する働きがあり、特に顎回りに影響を及ぼします。テストステロンの分泌が増えすぎるとオイリー肌になったり、Uゾーンのにきびが増えるなど肌荒れに繋がることもあります。
では男性ホルモンを減らせば良いかというと、こちらも減りすぎると筋肉量が減少したり、やる気がなくなり鬱のような状態になったりと美肌どころではなくなってしまいます。
このことから、女性ホルモンも男性ホルモンもバランスを整えることが何よりも大事ということがお解り頂けたかと思います。では、どうすればホルモンバランスを整えることが出来るのか。その方法を確認していきましょう。
女性&男性両ホルモンバランスを整えるには
女性ホルモンや男性ホルモンは自律神経を司る脳の視床下部から司令をうけて分泌されます。そのため、自律神経に異常があるとその影響で脳が混乱しホルモン分泌にまで異常が出てしまうのです。
つまり、ホルモンバランスを整えるためには自律神経を整える必要があるということですね。自律神経を整えるのに有効なのは、ストレスを溜めないこと、血流をよくすること、体内リズムを正常に戻すことです。では、そのために何が出来るのでしょうか?すぐに始められる方法を以下にまとめました。
ホルモンバランスを整える方法①【適度な運動】
適度な運動は血流を良くし、ストレスを軽減させてくれるので、自律神経を整えるためにはぴったりです。気持ち良く続けられる軽い運動がおすすめです。
ウォーキング
ウォーキングは簡単にできて、尚且つ体への負担も少ないのでおすすめです。また、嬉しいことに歩くと快楽ホルモンが出るので、ストレスが軽減され代謝もアップし血流が良くなります。汗をかくので毛穴の詰まりが解消され肌荒れにも効果アリ。歩くだけでホルモンバランスが整うなんてやらない手はないですね♪一日にやや早足で20分を目安にすると良いでしょう。
ヨガ
ヨガは、深い呼吸とゆっくりとした動きで行いますが、これが自律神経を整えるのに非常に効果的なんです。就寝前の数分間をヨガにあてるだけでも寝付きが良くなり、朝すっきり目覚められるなど嬉しい効果が満載です。ホルモンバランスを整えるのに特化したポーズもあるので試してみてはいかがでしょうか?
水泳
水泳は水の浮力で陸上の10分の1の負荷で運動することが出来る上、水圧による負荷で全身の筋肉をくまなく使えるため、筋力アップによって基礎代謝をあげて血流を良くしてくれます。
特にふくらはぎの、血液を心臓に戻す働きが強化されるため、血流と共にリンパの流れも良くなりむくみ解消にもなります。また、水に浮くことでリラックス効果も得えられるのでストレス解消に効果絶大です。
ホルモンバランスを整える方法②【食生活】
エストロゲンのような働きをし男性ホルモンを抑える【大豆製品】
豆腐や納豆、豆乳は女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをし、肌の調子を整えてくれます。また、同時に男性ホルモンの分泌を抑える働きもします。摂りすぎは禁物ですが、肌荒れが酷いときなどに意識して食べるのが好ましいでしょう。
エストロゲンの代謝を促進する【魚類】
まぐろや鮭、鰹などの魚はエストロゲンの代謝を促進します。こちらもUゾーンの肌荒れやにきびが酷いときにおすすめです。
男性ホルモンバランスを強化する【動物性タンパク質】
タンパク質はテストステロンを強化してくれる食材です。特に動物性のタンパク質に必須アミノ酸がバランス良く含まれているので、男性ホルモンが不足している場合におすすめです。逆に、顎周りの肌荒れがひどいときや、肌がオイリーで明らかに男性ホルモンの悪い影響を受けていると感じたときは少し控えた方が良いでしょう。
プロゲステロンの分泌を促し男性ホルモンを強化する【アボカド】
アボカドはビタミンEを多く含み、女性ホルモンプロゲステロンの分泌を促す他、タンパク質と同時に摂ることで男性ホルモンをさらに強化します。肌荒れ時は控えましょう。
ホルモンバランスを整える方法③【睡眠】
自律神経を整えるためには体内リズムを正常に戻す必要がありますが、その大きな役割を担うのが睡眠です。
出来る限り規則正しい睡眠習慣をつけることで体内リズムを正常に戻すことができます。また、朝起きて朝日を浴びることで体内リズムはリセットされるので、朝スッキリと目覚められるように睡眠環境を改善しましょう。
照明
寝る前の照明はやや暗めの電球色や、間接照明が望ましいです。床に入る30分前には蛍光灯から切り替えることで、脳が寝る準備と認識してくれるので気持ち良く眠りにつくことができます。
枕
枕は自分に合ったものを使っていますか?理想の枕の高さの目安は、仰向けに寝てまっすぐ上を見たときに、真上よりやや下に目線がいく高さです。現在は素材や形、高さをセミオーダーメードで作ってくれるメーカーがたくさんあるので、この機会に検討してみてはいかがでしょうか?
まとめ
いかがでしたでしょうか?ホルモンバランスの乱れによる肌荒れは、日常のちょっとした工夫で治すことが可能です。全てを完璧にできなくても、常に意識し、少し気を付けるだけで結果は劇的に変わってきます。顎のニキビや肌荒れに悩んでいる方!出来ること1つからでも試してみませんか?