コーヒーで血糖値は下がる?
血糖値を下げる飲み物にはたくさんの種類があります。その中でも注目されているのが「コーヒー」です。コーヒーによって血糖値を下げることはできるのでしょうか。今回は、コーヒーと血糖値に関する様々な研究を元に、コーヒーで血糖値は下がるのか、血糖値への具体的な効果をご紹介します。
コーヒーによる血糖値の効果①オランダの研究
まずは、オランダのヴァン・ダム教授らが行った研究からご紹介します。研究の内容は、コーヒーと2型糖尿病発症リスクの関係性です。対象になったのは約1万7000人のオランダ人男女で、7年に渡り研究が続けられました。そして2002年に科学雑誌「ランセット」によって、研究の結果が発表されています。
上記の研究の結果、一日にコーヒーを7杯飲む人は、一日に2杯以下のコーヒーを飲む人に比べて2型糖尿病発症リスクが50%も減るということが分かりました。さらに、この研究結果が発表された後には、フィンランド、スウェーデン、米国からも、コーヒーは糖尿病に対して効果があるという報告が上げられています。
2型糖尿病とは
2型糖尿病とは、生活習慣が原因で発症する糖尿病のことです。成人で発症する糖尿病は、多くが2型の糖尿病だと言われています。オランダの研究によって効果があったのは、2型糖尿病です。つまり、コーヒーを飲むことで、生活習慣が原因である2型糖尿病の発症リスクを抑えれることになります。
また、2型糖尿病の発症リスクを抑えられるということは、コーヒーによって血糖値の上昇を抑えることができるのかもしれません。ちなみに、1型糖尿病は、遺伝的素因によって発症した糖尿病のことです。
コーヒーによる血糖値の効果②日本の研究
日本では、2008年に九州大学によってコーヒーと血糖値の関係についての研究が行われました。対象になったのは40~64歳の男性で、BMIが25~30の人、毎日コーヒーを飲まない人などの条件をクリアした43人です。16週間にわたり研究が続けられました。
研究内容は、一日にインスタントコーヒーを5杯ずつ飲んでもらい、血糖値の増減を調べるというものです。さらに、飲むコーヒーの種類によって3つのグループに分けられています。一つ目のグループはカフェイン入りのコーヒー、二つ目のグループはカフェインなしのコーヒー、三つ目のグループはミネラルウォーターが与えられました。
研究の結果
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上記の研究の結果、ミネラルウォーターを飲んだグループは時間経過によって血糖値が上がり、コーヒーを飲んだグループは血糖値の上昇が抑えられるということが分かりました。血糖値は何もしていないときでも自然と上がってしまいます。しかし、コーヒーを飲むことで血糖値が自然に上がっていくのを抑えることができたのです。
血糖値とクロロゲン酸の関係
さらに、コーヒーを飲むことで血糖値の上昇が抑えられたのは、コーヒーに含まれているクロロゲン酸の作用がはたらいたのではないかと考えられています。クロロゲン酸の詳しいはたらきについては、以下のものがあります。
インスリンを分泌する「膵β細胞」にクロロゲン酸が保護的に働く、クロロゲン酸が腸管での糖の吸収を抑制する、血糖値を上昇させる酵素の働きを抑えるなどの報告があります。
コーヒーによる血糖値の効果③飲み方
コーヒーを飲むと「2型糖尿病の発症リスクを抑えられる」「血糖値の上昇が抑えられる」ということをご紹介しました。では、どんな飲み方をすればより効果的なのでしょうか。先ほどご紹介した九州大学の研究では、ブラックコーヒーが使用されています。つまり、砂糖やミルクを入れたコーヒーでは、研究と同じ結果を得られない可能性があるのです。
血糖値を下げるためのコーヒーの飲み方は「ブラックコーヒー」がおすすめです。コーヒーには血糖値を下げる以外にも様々な効果がありますが、それらもブラックコーヒーを前提としたものがほとんどです。さらに、食後にコーヒーをを飲めば、血糖値の上昇を抑えることができるとも言われています。よって、食後+ブラックコーヒーの飲み方が血糖値を下げるのに効果的です。
【コーヒー以外】血糖値を下げる飲み物①バナジウム水
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コーヒー以外にも血糖値を下げる飲み物はいくつかあります。まず一つ目にご紹介するのは「バナジウム水」です。バナジウム水とは、名前の通りバナジウムと呼ばれる成分が含まれた水のことになります。
バナジウムは、人体のホルモンである「インスリン」に似た性質を持っているのが特徴です。バナジウムが体内に摂取されると、インスリンと同じように血糖値を下げる効果があると言われています。
【コーヒー以外】血糖値を下げる飲み物②水素水
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二つ目にご紹介するのは「水素水」です。水素水とは、水素が含まれた水のことを差します。水素の主な特徴は、人体に悪影響を与える「活性酸素」を取り除いてくれることです。活性酸素がすい臓に悪影響を与えると、インスリンの分泌量が減ってしまいます。
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しかし、水素水を飲むことで活性酸素が取り除かれるため、インスリンの量を正常化することができるのです。これにより、血糖値が上昇するのを抑えることができます。
【コーヒー以外】血糖値を下げる飲み物③緑茶
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三つ目にご紹介するのは「緑茶」です。緑茶にはカテキンが含まれており、消化酵素のはたらきを抑える効果があります。食事を早く済ませるほど、血糖値は急上昇してしまうものです。しかし、カテキンによって消化酵素が抑えられることによって、食べ物を消化する時間が長くなり、血糖値の上昇も抑えることができます。
【コーヒー以外】血糖値を下げる飲み物④麦茶
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四つ目にご紹介するのは「麦茶」です。麦茶の原材料である大麦には、食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維は腸内に溜まりやすく、糖質の吸収を抑えてくれるのが特徴です。つまり、糖質の吸収が抑えられれば、血糖値の上昇も緩やかになります。
【コーヒー以外】血糖値を下げる飲み物⑤プーアル茶
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五つ目にご紹介するのは「プーアル茶」です。プーアル茶とは、半年から2年ほど緑茶をこうじ菌で発酵させたお茶のことで、緑茶と同じようにカテキンが含まれています。カテキンには、消化酵素のはたらきを抑えて、血糖値の上昇を緩やかにしてくれる効果があります。プーアル茶にはカテキンに加えて、サポニンやミネラルも豊富に含まれているのです。
サポニンやミネラルは血行を促進したり血糖値を安定させたりするはたらきがあります。これにより、血糖値への良い効果が期待できるのです。
【コーヒー以外】血糖値を下げる飲み物⑥トマトジュース
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六つ目にご紹介するのは「トマトジュース」です。トマトジュースの原材料であるトマトには、リコピンと呼ばれる成分が含まれています。リコピンは身体に悪影響を与える活性酸素の発生を抑える効果があるため、インスリンの分泌量が正常な状態をキープすることができます。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は、コーヒーによる血糖値の効果&効果的な飲み方、血糖値を下げるおすすめの飲み物をご紹介しました。コーヒーには血糖値を下げる効果があります。さらに、食後+ブラックコーヒーの飲み方をすると、より効果的です。
また、コーヒー以外にも血糖値を下げるのに効果的な飲み物がたくさんあります。自分の好みに合った飲み物を探してみてください。