コーヒーフレンチプレスとは
コーヒーフレンチプレスのはじまりはフランスといわれていますが、現在のようなコーヒーフレンチプレスの原型は、1929年にミラノのアッティリオ・カリマーニが特許を取得しました。その後、世界中で使われるようになり、今では国ごとに呼び名が違うほど生活に馴染み愛されています。例えば、フランスでは「カフェティエール ア ピストン」、イギリスやオランダでは「カフェティエール」、イタリアでは「カフェッティエラ ア スタントゥッフォ」、ニュージランド、オーストラリア、南アフリカでは「コーヒープランジャー」など。日本では、はじめに紅茶を抽出する道具として販売されたので、そのイメージが今でも残っているのです。
コーヒーフレンチプレスの特徴
フレンチプレスで淹れるコーヒーには、3つの特徴があります。1つめの特徴はコーヒー豆の味わいがストレートに出ること。おいしいコーヒー豆はおいしく、おいしくないコーヒー豆はそれなりの味わいになります。2つめの特徴は、うま味のつまっているコーヒーオイルを抽出することができること。コーヒーオイルとは、上澄みにある脂のことで香味成分を含んでいて美味しいコーヒーには欠かせない存在です。そして3つめの特徴は、正確な計量と時間管理をすれば誰でも美味しいコーヒーを淹れることができることです。
コーヒーフレンチプレスとドリップとの違い
コーヒーフレンチプレスで淹れるコーヒーとドリップで淹れるコーヒー。同じ豆を使っていたらそれほど違いが出るのでしょうか?どんな違いがあるのかご紹介します。
コーヒーフレンチプレスはいつも美味しい
前述のように、コーヒーフレンチプレスでコーヒーを淹れるのは、分量を正しく軽量して時間を正確に測れば、まず間違いなくいつでも誰にでも美味しいコーヒーが安定して抽出することができます。ドリップは、使う道具や淹れる人の裁量でかなり味が違ってくるので、いつも同じ美味しいコーヒーを淹れるのは至難の業です。
コーヒーフレンチプレスはコクがある
コーヒーフレンチプレスは、穴のあいた金属のフィルターを通してプレスするので、コーヒーオイルやコーヒーの細かい粉はその穴から一緒に抽出されます。これにより味わいに深みが増してコクが生まれるのです。ドリップはペーパーで濾すので紙がコーヒーオイルや細かい粉をすべて吸収してしまいます。
コーヒーフレンチプレスはまろやかな味わい
同じ豆で淹れたコーヒーでも、フレンチプレスで淹れたものとドリップのものではひとくち飲んだだけでその違いは歴然。特に違うのはその舌触りで、フレンチプレスはコーヒーオイルがもたらすまろやかで重みのある味わいをダイレクトに楽しめるのが特徴です。逆にドリップはとてもスッキリとした透明感のある味わいになります。
コーヒーフレンチプレスで美味しいコーヒーを淹れよう
コーヒー豆の分量の目安と挽き方
引用: https://flic.kr/p/eEgVWB
1杯分=粉の量約15gで抽出量は約150~200ccになります。2杯分=粉の量約25gで抽出量は約200~250cc。豆をお店で挽いてもらうときは、「フレンチプレス用」と伝えましょう。自分で挽くときは少し粗めにすること、そしてできるだけ新鮮なコーヒー豆を使うことが大切です。
美味しい淹れ方① 正確な分量を量る
引用: https://www.photo-ac.com
少し荒めに挽いた中挽きのコーヒー粉を、淹れる杯数分用意します。計量スプーンなどを使ってきっちりと正確に量りましょう。
美味しい淹れ方② サーバーとカップを温める
引用: https://flic.kr/p/7JaRCi
使用するサーバーとカップに熱湯を注いで温めておきます。フレンチプレスは、熱湯によって豆のうま味を引き出すことができるからです。
美味しい淹れ方③ お湯を注いで4分をセットする
引用: https://flic.kr/p/bStYCZ
サーバーのお湯を捨ててコーヒーの粉を入れ、そこに熱湯を粉が浸るくらいまで注いでお湯とコーヒーをなじませます。乾いた粉がないようにするのがポイント。ヘラなどを使ってもいいでしょう。ここでタイマーを3分30秒~4分くらいにセットします。
美味しい淹れ方④ お湯を注いで蒸らす
さらに、熱湯を1/3くらいの高さまで注いで30秒蒸らします。
美味しい淹れ方⑤ 残りのお湯を注ぐ
30秒後に静かに残りのお湯をすべて注ぎます。
美味しい淹れ方⑥ プレスをゆっくり下げる
引用: https://flic.kr/p/ebTDED
蓋をして金属フィルターを下ろさない状態で時間になるまで待ちます。タイマーが鳴ったらプレスをゆっくりゆっくり押し下げてカップに注いだらできあがり。
コーヒーフレンチプレスでアイスコーヒーを淹れよう
引用: https://flic.kr/p/uC5MsC
コーヒー豆の挽き具合は、ホットコーヒーのときより粗挽きがおすすめです。お湯は沸騰させたものを使います。コーヒー豆の量はいつもの分量で、お湯の量は150g。これを1度で150g入れてタイマーを4分にセットします。ここまではホットのときと手順は同じ。ここで、サーバーに氷100gを淹れておきます。4分経ったらプレスをゆっくり押し下げて氷を淹れたサーバーに注ぎ入れたらできあがり。サーバーに注ぐときはかなりゆっくり注ぐのがコツです。完全に氷を溶かしたら、グラスに注いで召し上がれ。
コーヒーフレンチプレスに合うコーヒー豆とは
引用: https://flic.kr/p/dPnfir
コーヒーオイルまで余すことなく豆本来の個性を丸ごと味わうことができるのが最大の特徴であるコーヒーフレンチプレス。だからこそ、繊細な抽出方法であり豆の質がコーヒーの美味しさを大きく左右することになります。
Point① 新鮮な豆を直前に挽く
一番大事なのは鮮度の良い豆を使用すること。そして、購入するときは豆そのままの状態のものを選び、抽出する直前に挽くようにすると良いでしょう。
Point② 挽き方は中挽きor粗挽き
コーヒーフレンチプレスは金属の穴で濾過するため、細かく挽いてしまうと濾過されずに出てきてしまい粉っぽいコーヒーになってしまいます。その上味にも影響が出てしまうので、必ず中挽きか粗挽きにしましょう。
Poing③ ブレンドではなくストレートで
普段、ドリップ派の人はブレンドのコーヒー豆を購入することも多いのではないでしょうか。コーヒーフレンチプレスで淹れる場合は、豆の個性を味わうためにもブレンドよりもストレートのコーヒをセレクトするのをおすすめします。各銘柄の酸味やコク、甘みの違いなどを知るためにも、ぜひお試しください。
コーヒーフレンチプレスの選び方
引用: https://flic.kr/p/SajZDH
自分に合ったコーヒーフレンチプレスを買うには何を基準にしたらいいのでしょう?お店に行く前に、どんなコーヒーフレンチプレスが良いかイメージをしてみましょう。
おすすめのコーヒーフレンチプレス選び① サイズで選ぶ
サイズは同時に作れるコーヒーの杯数になるので、何人で飲むことが最も多いかを考えて選ぶことが大切。大は小を兼ねないので、毎日淹れる杯数が違うという場合は最小の杯数に合わせて買うと良いでしょう。大きいサイズのフレンチプレスで少量のコーヒーを淹れるとコーヒー豆までブランジャーが届かないため、抽出液がうまく出てこなくなり美味しいコーヒーを淹れることができません。1~2杯なら350ml、3~4杯なら500mlが目安です。
おすすめのコーヒーフレンチプレス選び② 好みの味で選ぶ
フレンチプレスの特徴は金属のフィルターで、このフィルターの網目の粗さによって味わいが変わってきます。網目が粗いものはコーヒーオイルがたっぷり感じられるコクのある味わいが楽しめますし、細かいものはさらっとした味わいになります。たくさんあるフレンチプレスの中から、好みの網目をチョイスしましょう。
おすすめのコーヒーフレンチプレス選び③ デザインで選ぶ
抽出している間に眺めて優雅な気持ちを味わうためにも、なんといってもデザインは外せない条件がデザイン性です。各メーカーからあらゆるデザインのものが販売されていますので、好みや使うシーンに合ったデザインを選びましょう。外出先でもタンブラーとして使えるものなど、機能性も兼ね備えたデザインのものもあるので要チェックです。
おすすめコーヒーフレンチプレス Best3
実際に、どんなフレンチプレスを買えばいいか、売り場に行くとズラリと並んだフレンチプレスを前に悩んでしまうかもしれません。参考までに、おすすめのフレンチプレスを3つご紹介します!でも、美味しく淹れたコーヒーをいただくシーンを想像してあれこれと迷うのもまた楽しいものです。
【正規品】 BODUM ボダム KENYA フレンチプレスコーヒーメーカー 0.5L 10683-01J
価格
¥ 2,472
シンプルモダンなデザインが、根強い人気を誇るポルトガルのコーヒーメーカー「BODUM」のフレンチプレス。お湯の量と豆の量さえ合わせれば、家庭でプロの抽出を再現できます。分量をはかってお湯を注ぎ、4分間抽出したら出来上がりという手軽さも魅力です。コーヒー豆そのものの特徴を最大限に引き出した豆本来の味が楽しめます。ステンレス製のメッシュフィルターは、コーヒー豆の旨みや香り、豆の油分(コーヒーオイル)を抽出。豆の中でも最高品質を誇り、香り、風味が際立った「本当においしいコーヒー」を味わうのに最も適した抽出方法です。
エアロプレス コーヒーメーカー
価格
¥ 3,936
空気の力を利用したコーヒー抽出器具。コーヒー粉量、挽き目、湯量調節でドリップテイストのコーヒーからエスプレッソテイストまで様々な味わいのコーヒーが抽出できます。抽出後の後片づけはひと押しでゴミ箱に捨てるだけという手軽さも魅力。
TENKER フレンチプレス コーヒープレス&ティーサーバー 600ML 3~4杯用
価格
¥ 1,999
容量は600ml。1回で3-4杯分が作られるので、忙しい朝でも家族みんなで美味しいコーヒーが楽しめます。来客時も対応できる大容量。スペシャリティコーヒーの抽出にも最適です。
コーヒーフレンチプレスの正しい手入れの仕方
フレンチプレスは、手入れを怠ってしまうとその汚れによって味が落ちてしまうコーヒー器具。フレンチプレスで淹れたコーヒーの美味しさの秘密でもあるコーヒーオイルは酸化して汚れになりやすく、これを落としておかないと美味しいコーヒーが淹れられないといっても過言ではありません。とはいえ、強力な洗剤で洗うと器具を傷めてしまうので、できれば1週間に1回煮沸洗浄をすることをおすすめします。また、フィルター部分も説明書を見ながら分解して丁寧に洗っておくのも大切なポイント。少し面倒ですが、しっかりキレイにしておけば長く美味しいコーヒーが楽しめるので、がんばって清潔に保ちましょう。
まとめ
コーヒーフレンチプレスの特徴や美味しい淹れ方など、参考になりましたか?とても難しく考えていた人も、少しハードルが下がったのではないでしょうか。コーヒーが好きだけど自分で美味しく淹れる自信がなかった人も、コーヒーフレンチプレスにチャレンジしてみてください。ポイントは、正しい計量・時間と美味しい豆選び。びっくりするくらい美味しいコーヒーを自分で淹れて、癒しのひとときを楽しんでください。