コーヒー豆は保存方法が重要
最近は家庭用のコーヒーマシンやドリップアイテムも大変充実して、自宅でも自分でコーヒーを淹れて飲むという方も多くなってきました。皆さんそれぞれにお気に入りのコーヒー豆や好みのドリップ方法等があるかと思いますが、コーヒー豆の保存にもしっかりとこだわっていますか?
どれだけコーヒー豆の種類やドリップ方法にこだわっても、コーヒー豆の保存方法が適切ではないとコーヒー豆の味や香りは一気に落ちてしまいます。より美味しいコーヒーを飲む為にもコーヒー豆は保存方法にまでしっかりとこだわって扱いましょう。
コーヒー豆の保存は湿度や温度に注意
コーヒー豆が最も苦手とするのは水分です。湿度の高い状態で保存をしてしまうと一気に品質が落ちてしまいます。特に、焙煎後のコーヒー豆は多孔質で細かい穴がたくさん空いているような状態なので、水分を吸収しやすくなってしまいます。特に冷蔵や冷凍で保存している場合は冷蔵庫からの出し入れの際に生じる温度差で結露を起こして水分を吸収してしまうので注意が必要です。
また、湿度に合わせて温度管理も非常に重要です。保存している環境の温度が高いとコーヒー豆が傷みやすくなってしまいます。温度が10度上がると、賞味期限が1/2になってしまうと言う研究発表をした方もいる程なので、常温保存をしていた場合には季節によっても大きく品質が異なってくると言う事ですね。一見オシャレなのでクリアボトル等に入れて常温で見せる保存をしている方もいるのではないかと思いますが、暑すぎない環境コーヒー豆を管理するようにしましょう。
コーヒー豆の保存には空気と光もNG
コーヒー豆は空気に触れる事で酸化をします。開封後少し日の経ったコーヒーには酸味を感じる事がありますがありますが、それはコーヒー豆の酸化によるものです。
また、コーヒー豆は光にも弱く、紫外線によって痛んでしまいます。特に直射日光に当たってしまうと急激に劣化してしまうので注意が必要ですが、直射日光に限らず蛍光灯の光も良くありません。
考えたみると、コーヒー豆ってこのようにしっかりと密閉してなるべく空気の入っていない状態かつ光を通さないような袋で販売されている物ばかりですよね。クリアな袋に詰められている物は見た事がありません。
コーヒー豆の保存方法①常温の場合
焙煎したコーヒーをすぐに飲んでしまうのならば常温保存が出来ます。「すぐ」と言うのも夏場だったら5日前後、冬場であれば1週間から長くても2週間以内と言ったところです。焙煎直後は特に水分を吸収しやすいので冷蔵庫からの出し入れをして結露を起こしてしまうよりもむしろ、常温で保存する方がベストと言えます。
常温で保存する際は、遮光性があり密閉できる容器で保存しましょう。
コーヒー豆の保存方法②冷蔵保存の場合
常温保存が可能な期間よりも少し消費に時間がかかる場合には冷蔵庫での保管がおすすめです。期間で言えば夏場が2〜3週間、冬場で1ヶ月程度の期間であれば冷蔵保存をしましょう。冷蔵庫での保存でも、気になるほど香りが落ちるわけでもなく、十分に美味しく飲める品質を保つ事が出来ます。コーヒー豆を冷蔵庫で保管することで、コーヒー豆から出る成分の放出を遅らせる事ができるので常温で保存するよりも新鮮さを保ちます。
完全密閉出来る容器に入れて出来るだけ空気を抜いて冷蔵庫に入れましょう。また、出来れば5日分ずつ等少量に分けて保管する事をおすすめします。冷蔵で1ヶ月保存するとすると、毎日コーヒー豆を使用する度に保存容器を開け閉めするのでその都度空気に触れてしまいます。でも、5日分ずつに分けて置いたら5日毎に空気に触れていない新鮮なコーヒー豆を使用できるのでより美味しいコーヒーを味わう事が出来ます。
また、コーヒーは脱臭作用があると知られていますが、冷蔵庫に入れると庫内で保存しているその他の食材の香りを吸収してしまうのではないかと懸念を示す専門家もいます。実際のところがどうなのかは分かりませんが、きちんと密閉できる容器で保管しておけばそのような心配もありませんね。
コーヒー豆の保存方法③冷凍保存の場合
1ヶ月以上保管が必要になる場合には冷凍保存がおすすめです。こちらも冷蔵保存をする際と同じように完全に密閉できる容器になるべく空気を抜いて保存しましょう。出来ればジッパーが付いて内側がアルミ素材になっているアルミバッグが理想的です。それでもコーヒー豆は生鮮食品です。冷凍だからと言って何ヶ月も保存しておくのではなく、最低でも3ヶ月以内には使い切ってください。
コーヒー豆の賞味期限
冷凍保存等長期間保存が可能な方法をご紹介しましたが、ごく一般的なコーヒー豆の賞味期限は豆を挽く前の状態で1ヶ月弱です。1週間〜2週間目にかけてが最も香りが良く美味しく飲めるピークとなり、3週間以上経つと徐々に酸化を始めます。酸化したコーヒーを飲むと胃もたれを起こすこともあります。
コーヒーを焙煎すると保存期間も異なる
コーヒーの期限は、豆の状態では3週間過ぎた頃から酸化を始めるとお話ししましたが、コーヒー豆から焙煎した場合の賞味期限は、およそ2~3週間です。よくお店では挽きたてコーヒーがあるように焙煎したてのコーヒーが最も香り良く飲み頃のように思いませんか?でも、実は焙煎して4〜5日程経った頃が香りもたちコクが出てくる飲み頃です。豆の種類にもよりますが、珈琲は焙煎すると成分の化学変化が始まるので落ち着くまで少し置いておくと良いですよ。
コーヒーの保存容器は何がおすすめ?
コーヒーの保存容器で皆さんが使われているのはだいたい5パターンあります。それぞれの特徴をご紹介します。
1つ目は、コーヒー豆専門店でもよく使われているクラフトバックです。クラフトバックは光を通さないので遮光性はあり良いのですが空気を抜いて密閉すると言う点では少し欠けてしまうのでベストな保存方法とは言えません。
2つ目はジップロック等の密閉袋です。こちらはしっかり空気を抜いて密閉する事が出来る一方でほとんどの物がクリアバックなので遮光性は全くありません。しかし、ジップロックにコーヒー豆を入れて窓際に置いて置くなんて方はまずいない事でしょう。だいたいの場合でジップロックに入れたら冷蔵庫や冷凍庫、棚の中等で保管をすることになると思います。であれば、それほど多くの光を浴びる環境ではないのでそんなに心配する事はないでしょう。
3つ目はジッパーのついたアルミバックです。アルミバックも使用しているコーヒーショップが多いですよね。遮光性もあって、ジッパー付きなので密閉性もあります。背面には中の空気を逃がすバルブ付きです。 焙煎したてのコーヒー豆はガスを放出しているのですが、それを逃がすためのバルブも背面に付けられています。もちろん 外からの空気が入る事はありません。クラフトバックやジップロックよりもアルミバックがおすすめです。
4つ目はクリアボトルです。オシャレなクリアボトルにはコーヒー豆やシュガースティック、マドラー等を入れて並べてディスプレイしてあるようなインテリアをよく見かけます。飲み物を入れて持ち歩く事が出来る容器なので密閉性が悪い訳ではありませんが、余分な空気を抜く事が出来ないので量が少なくなるとボトル内の空気は増えて行きます。また、見ての通り遮光性は全くないので光も浴び放題の状態になってしまう為、コーヒー豆の保存容器としてはあまりおすすめではありません。
5つ目はコーヒー缶です。こちらはしっかりと遮光性があります。しかし、密閉性はあるものの、クリアボトル同様に中の空気を抜く事が出来ません。よって、最もコーヒー豆にとってベスト環境で保存可能な容器はアルミバックが良さそうですね。もしくは空気を抜くことのできる密閉缶や瓶容器等を持っている方はそちらに入れて暗所保管もおすすめです。
保存にもこだわって美味しいコーヒーを飲んでください
コーヒーが好きでコーヒーマシンやドリップ方法、コーヒー豆にこだわる人も保存方法にまでこだわれている方はどの位いましたか?適切な保存が出来ていなかった方は、せっかくこだわって用意したコーヒーを保存方法を変えるだけでさらに一段と美味しくなります。是非一度保存方法を見直してみてくださいね。