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鬼滅の刃

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鬼滅の刃が面白い理由は?3つの視点から人気のヒミツを探る!

2020.03.09

記録的な大ヒットとなった『鬼滅の刃』。アニメをはじめ、舞台に映画など加速度的なメディア展開を見せる『鬼滅の刃』は、幅広い世代から面白いと人気を集めています。ここでは、ストーリー、キャラ、描写の3つの視点から本作の面白い理由を考察していきます。

この記事に登場する専門家

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無類の漫画好き

ゆき真白

短大では小説制作、専門ではシナリオ制作などについて学び、漫画・小説に使う費用は毎月1万以上とサブカルチャーに常にアンテナを張っています。動画配信サイトにも登録し、いつでもアニメを観られる環境を整えています。

  1. 『鬼滅の刃』とは
  2. 【鬼滅の刃】設定がわかりやすい【面白い理由】
  3. 【鬼滅の刃】ストーリー①絶妙なギャグ【面白い理由】
  4. 【鬼滅の刃】ストーリー②わかりやすい展開【面白い理由】
  5. 【鬼滅の刃】キャラ①みんなが主役級【面白い理由】
  6. 【鬼滅の刃】キャラ②初登場時とのギャップ【面白い理由】
  7. 【鬼滅の刃】キャラ③敵にもストーリーがある【面白い理由】
  8. 【鬼滅の刃】描写①すべて説明してくれる【面白い理由】
  9. 【鬼滅の刃】描写②細やかさと緩さの緩急【面白い理由】
  10. 『鬼滅の刃』の面白い理由についてまとめ
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『鬼滅の刃』とは、週刊少年ジャンプにて吾峠呼世晴先生が連載している大人気漫画です。連載当初は掲載順位が低かった本作ですが、徐々に順位を上げていき、アニメ化から加速度的に人気を高め、現在ではニュース番組で特集を組まれるなど、社会現象とも言えるほどの人気と知名度を集めることになりました。

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『鬼滅の刃』は大正時代を舞台に、鬼を滅殺するために活躍する鬼殺隊と鬼との戦いを描いた物語になります。山奥で炭焼きの息子とした育った竈門炭治郎がある日炭売りから戻ってくると、妹以外の家族が全員惨殺されていました。家族を殺したのは鬼で、生き残った妹・禰豆子も傷から鬼の血が入ったことで鬼となってしまいます。鬼を追ってやってきた冨岡義勇より鬼殺隊の存在を教えられた炭治郎は、仇を討つため、妹を人間に戻すため、鬼殺隊員になることを決意するのです。

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まず、『鬼滅の刃』の面白い理由としてあげられるのは、その設定の分かりやすさです。舞台設定がまず大正時代という実際日本にあった時代で、古すぎず現代すぎないちょうどいい時代と言えます。まだ電気が完全に通っているわけではなく、田舎に行けば道は暗く、「妖怪」という存在もまだなんとなく信じられていたような時代で、「鬼」がいてもおかしくないのではないか、と思わせるのが面白いところ。

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また、「刀」「鬼」という要素も、日本人的には馴染み深いのではないでしょうか。日本の童話、昔話には「鬼」が登場するものは多いですし、日本の歴史に「刀」は欠かせません。敵と戦うための方法として「刀」を使い、その敵は人外となる「鬼」という、物語の根底となる要素がどちらも日本に寄り添ったものであることも、わかりやすく面白い理由ではないでしょうか。

『鬼滅の刃』の面白さは、なんと言っても絶妙なタイミングで繰り出されるギャグではないでしょうか。普通であればシリアスで通してしまいそうなところにギャグを入れるのが、本作の面白い部分であり、作者のセンスが光るところですよね。もちろん、終始シリアスで通す部分もありますが、そのあと場面が変わったところでギャグを入れるなど、その緩急が非常に上手な印象を受けます。

シリアスばかりでは気が気ではなくなってしまいますし、ギャグばかりでは興が削がれてしまいます。それを、どちらも邪魔することなくちょうどいいタイミングで持ってくることで、読者はほっと呼吸をすることができ、物語をスラスラと読み進められるのではないでしょうか。

ストーリー展開のわかりやすさも本作の魅力のひとつです。

主人公が大切なものを失う→絶望の底にいる主人公を力のある者が引き上げる→修行→入隊→仲間との共闘→徐々に認められていく

というこの展開は、設定や舞台が違っていても多くの漫画でも見られる要素で、主人公たちの行動原理が「大切なものの死」という、わかりやすく、誰もが共感しやすいというのが特徴的ですね。ストーリーがわかりやすいからこそ、読者は苦なく受け入れられ、純粋に設定やキャラクターの面白さを感じられるのではないでしょうか。

『鬼滅の刃』はキャラクターの個性が強い印象がありますが、それでいて読んでいて胃もたれしないのは、こういったわかりやすい展開が理由ではないかと考えられます。

『鬼滅の刃』の面白さのひとつとしてあげられるのがキャラクターの濃さ。主人公の炭治郎は、鬼に家族を殺され、妹も鬼にされてしまいますが、炭治郎と一緒に行動することになる我妻善逸は親に捨てられていますし、嘴平伊之助も山で猪に育てられるという過去を持っています。他の鬼殺隊員もそのほとんどが家族を殺され、自分で鬼になった家族を殺した者もいたりします。

バックグラウンドだけ見れば、他のキャラも十分すぎるほど主役になれる要素を持っているのです。というのも、そもそも炭治郎は脇役の予定だったからだと考えられます。『鬼滅の刃』の前身となった『鬼殺の流』は冨岡義勇に似た人物が主人公となっており、本作に比べると仄暗さが目立つ物語になっていました。

当時の担当編集の方が「もっと明るいキャラはいないか」と聞いたところ、吾峠呼世晴先生は炭治郎の元となったキャラを上げ、それを担当編集の方が推したことで現在の形になりました。脇役だったはずのキャラが主役を張っている、ということを考えると、どのキャラも主役級だというのも納得ですよね。

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また、キャラクターの魅力的な特徴として、初登場時のギャップもあげられます。炭治郎は人に頼られれば断れない穏やかで心優しく、そして弱い少年として描かれましたが、次第にその頭の固さや無意識に人を煽っていく姿勢などが見られるようになり、善逸は情けない姿からのかっこいい戦闘シーン、伊之助は言葉の通じなさそうな野生感からの愛らしい顔など、次の登場シーンで印象が変わるキャラが本作では多いです。

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冨岡義勇も初登場時は大声で怒鳴るような姿を見せましたが、次の登場では無口で感情の起伏もあまりない人物として描かれ、胡蝶しのぶも最初は鬼を拷問しようとするサイコパス感を出しておきながら、次の登場時には炭治郎の面倒をよく見てくれる優しい人物として描かれています。

煉獄杏寿郎も、禰豆子もろとも炭治郎を殺そうとしていたにも関わらず、次には彼を継子に誘い、彼を認め庇いました。宇髄天元もまた、血管の爆発という言葉にテンションをあげ、任務のためにしのぶの屋敷にいた女の子を拐おうとしたものの、その後、愛妻家で、柱として炭治郎たちを気遣う優しさを見せました。こういったギャップも面白いところですよね。

悪役を完全な悪とするだけではなく、悪役にも同情できる余地があるのが本作の良いところです。もちろん、鬼の親玉である鬼舞辻󠄀無惨や、上弦の鬼など上位の鬼ほど自分勝手さが目立つこともありますが、彼らにも彼らなりの人を捨てる理由というものがあり、同情できないにしろ考えさせられるものがあります。

特に炭治郎が鬼に心を砕き優しくするたびに、鬼に対して優しい気持ちが芽生えてきますよね。敵が何故鬼になったのか、鬼になっても忘れられなかった未練はなんなのかをきちんと描かれると、読んでいる方もただ鬼を憎むだけでなく、炭治郎のように心を寄せることができます。勧善懲悪というわけではないのが、本作の良い点であり、面白い部分でもありますね。

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本作を読んだときに驚いたことでもありますが、敵のことでも味方のことでも、ナレーション的に状況や心情を説明してくれるのです。描写方法として、すべてを説明せず、雰囲気やキャラクターの視線などで読者に「想像させる」という方法をとる作品も多いですが、本作はそういったこともなく本編中にできる限りほとんどのことをナレーションやセリフで説明してくれます。

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サブキャラでも、モブキャラでもその心情を説明したり、その過去を描写するなど、一から十まで描いてくれることが本作の特徴的な部分でもあります。雰囲気や余白を楽しみたい人からすると少々楽しみがなくなるかもしれませんが、過不足なく説明してくれることでより深く作品について理解することができ、物語にのめり込むことができますよね。

本作はキャラクターの服の模様な背景など、非常に丁寧に描かれているのも印象的です。しかし、ずっと細々とした描写が続くのではなく、ギャグ顔のシーンでは背景も緩くなったり、むしろ背景は描いていなかったりするなど、描写でも緩急があるのが本作の読みやすく面白いところになります。

細かい描写は目を見張りますが、ずっと続くとしんどいですし、緩い描写は見やすいですが、見応えにかけます。それを考えると、細やかなかっこよく綺麗な描写の合間に気の抜けるような描写があるのは非常に読みやすいと言えるのではないでしょうか。またこの緩急があることで、きちんとした描写がより映えて見えるようにも思えます。

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『鬼滅の刃』は定番の要素と作者の独自性が見事合わさった作品で、その塩梅がちょうど良い作品のように思います。『鬼滅の刃』はストーリーもキャラクターも隙がなく、それが面白さに繋がっているのではないでしょうか。

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