そもそもウイスキーとは?原料は何?
引用: http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/c8/fa3ad518c9d6f3575a253ae289bd96e2.jpg
ウイスキー、と一言で言っても詳しく分けるとウイスキー、バーボン、スコッチ、ブランデー、コニャックなどの種類があります。それぞれの違いはまずその原料、製法と生産地があげられます。ウイスキーとは大麦、ライ麦、トウモロコシと言った穀物を麦芽の酵素で糖化して発酵させた蒸留酒のことを言います。
引用: www.ballantines.ne.jp/scotchnote/14/img/14_01.png
バーボンとはウイスキーの一種で、原料の穀物の中の割合でトウモロコシを51%以上含んでいるもののことを言い、スコッチとはこちらもウイスキーの一種で、原料は大麦麦芽などの穀物が使用され、スコットランドで作られているものの事を言います。また、どちらも定められた製法を守ってつくられています。
引用: https://image.hitosara.com/gg/image/0002107139/0002107139I6_740x555y.jpg
また、ブランデーとは、果実からつくられた醸造酒を蒸留してつくられたもので、コニャックはブランデーの一種になりますが原料、製法、生産地が定められており、ブドウを原料として定められた製法を守って作られたフランスのコニャック地方で生産されたものの事を言います。
引用: https://talisker-online.jp/life_with_talisker/wp-content/uploads/2017/01/clm053_pic_04-640x426.jpg
ウイスキーの原料による味と香りの違い①モルトウイスキー
引用: https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/sake-sato/cabinet/syouhin/shohin04-3/imgrc0116676872.jpg
モルトウイスキーというのは基本的に大麦を原料としたウイスキーの総称ですが、蒸留所のある生産国や地域によって商品の表記に関する定義の違いがありますので詳しく解説していきます。
引用: https://r.r10s.jp/evt/event/liquor/catalog/whisky/img/20140130/top/american_img.jpg
モルトとシングルモルトの違い
よく商品に表記されている「モルト」と「シングルモルト」ですが、こちらも生産地により定義が違います。スコッチウイスキーにおけるシングルモルトとは1つの蒸留所で蒸留されたモルトウイスキーを使って作られたウイスキーのことを言います。また、アメリカンウイスキーにおけるシングルモルトとは、大麦麦芽のみを原料に使用して作られたウイスキーのことを言います。
関連記事
ウイスキーのダブルとシングルの違いは?味によっておすすめの飲み方がある?
ウイスキーについてどれくらいの事を知っていますか?シングルとダブルの違いや、飲み方の違い、おすすめの飲み方など今回はウイスキーについて、いまさら聞けない基本の知識をまとめました。シングルからダブルの飲み方までマスターしましょう。
ウイスキーの原料による味と香りの違い②グレーンウイスキー
引用: http://nagoya-8848.com/images/material/item_XXL/12-62.jpg
グレーンウイスキーの特徴と原料は、トウモロコシやライ麦、小麦などの穀物を主原料に作られており連続式蒸留器を使って蒸留されます。そのため、モルトウイスキーに比べると香りや味わいがやや劣ることが多いです。通常の用途はブレンデッドウイスキーとして他とあわせて風味を和らげる効果を狙って使用されます。しかしその中には、長期熟成をされたグレーンウイスキーもあり、こちらは特徴と個性が強くて比較的希少なため、なかなか手にすることは多くありませんがぜひ一度はためしてみたい逸品です。
ウイスキーの原料による味と香りの違い③ブレンデッドウイスキー
引用: www.aizawa-web.com/photo/dyc.jpg
日本国内において最も流通していて、愛好者の多いウイスキーがブレンデッドウイスキーです。ブレンデッドウイスキーとはその名の通り複数のウイスキーをブレンドして作られたウイスキーのことを言います。また、ブレンデッドウイスキーもスコッチ、アメリカンで定義が微妙に異なります。
スコッチウイスキーにおけるブレンデッドウイスキーの定義
スコットランドで製造されるスコッチウイスキーでは、モルトウイスキーと、グレーンウイスキーをブレンドして作られたウイスキーのことをブレンデッドウイスキーという呼び名にすることを定義としています。
引用: https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/shot-3/cabinet/scotchwhiskey/blended/ballantines/imgrc0065288618.jpg
アメリカンウイスキーにおけるブレンデッドウイスキーの定義
アメリカ国内で製造されるアメリカンウイスキーでは、ストレートウイスキーに他のウイスキーか、もしくはスピリッツなどの蒸留酒を混ぜて作られたウイスキーのことをブレンデッドウイスキーという呼び名に定義しています。
引用: https://i.pinimg.com/736x/fe/a8/e1/fea8e169ef2fbfe14a3f0476195c6189.jpg
ウイスキーの原料による味と香りの違い④ライウイスキー
引用: http://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/sakemitsui/cabinet/whisky/jimbeam-rye.jpg
ライウイスキーとは、その名の通りライ麦を主原料として作られたウイスキーのことを言い、現在世に出回っているライウイスキーの大半は北アメリカを中心に生産されています。特にカナダで生産されるライウイスキーは世界の5大ウイスキーと称されていてライ麦の香りが優しく漂う、カナディアンウイスキーとして世界中の多くの人々に親しまれています。
世界5大ウイスキーの原料、味と香りの違いの秘密①カナディアンウイスキー
引用: www.moshimo.com/item_image/0136002000128/1/l.jpg
カナディアンウイスキーの起源については諸説あるのですが、最も人気の高い説は1769年であるとされる説です。1668年にウイスキー輸入量の削減を目的に蒸留が行える醸造所が設立されたため、カナダで蒸留が始まったことをカナディアンウイスキーの起源とするのであればこちらの説が有力かもしれません。18世紀の後半になるとカナダでは穀物の生産量が過剰になってしまい、多くの製粉所が蒸留酒の製造をはじめ生産されたウイスキーはアメリカに輸出されました。しかしそのほとんどの出来栄えは非常に悪く、ワンデイウイスキーと言われるほどのもので、蒸留したウイスキーを熟成せずにそのまま出荷するようなものだったそうです。現在のカナディアンウイスキーの特徴と品質は19世紀の終わりごろに確立され、ライ麦主体のウイスキーからトウモロコシも使われるように変化していき連続式蒸留機が使われるようになったのもこの時期です。
関連記事
ウイスキーの糖質やカロリーって?ダイエット中にもおすすめってほんと?
アルコール類はついつい飲んでしまう飲み物でダイエット中にはあまりよくありません。そんな中でもウイスキーの糖質やカロリーは他と違うためダイエット中にもおすすめ出来るという噂が耳に入りました。今回はそんなウイスキーの糖質やカロリーについて調査したので紹介!
世界5大ウイスキーの原料、味と香りの違いの秘密②アメリカンウイスキー
引用: www.kameya.jp/shopimages/kameya/001003000012.jpg
アメリカで作られるウイスキーは原料や製法により様々なタイプのウイスキーが作られています。寒い地域で作られるのが一般的ですが、アメリカンウイスキーは寒暖差が非常に激しい地域で作られていますので、ウイスキーの熟成が加速されることが特徴です。さらに特徴的な点はオーク樽の内側を焦がした新樽を使うことで、オーク材から色合いや香りの影響を受けて個性が濃くなります。そのため強い香りや味わいがありウイスキーの中でも異質でクセのあるものが多いのが特徴です。
世界5大ウイスキーの原料、味と香りの違いの秘密③ジャパニーズウイスキー
引用: https://www.suntory.co.jp/news/2014/l_img/l_12233-1.jpg
日本国内に初めてウイスキーが持ち込まれたのは江戸時代末期に黒船来航のときで、奉公や通訳が歓待されたときにウイスキーが振舞われたそうです。1871年に猫印ウイスキーが初めて日本人のために輸入され、明治時代末期から大正時代にかけて本格的なウイスキーの製造に向けての活動が始まりました。ジャパニーズウイスキーの製造はスコッチウイスキーの製造の再現から始まり、与一が国産ウイスキーの聖地となったのは地形や気候が似ているからなのです。日本人の舌に合わせてスモーキーなフレーバーは抑えて造られています。
世界5大ウイスキーの原料、味と香りの違いの秘密④アイリッシュウイスキー
引用: http://wandsmagazine.jp/wp-content/uploads/2015/10/bushmill.jpg
アイルランド共和国および北アイルランドで作られるアイリッシュウイスキーは、麦芽にピート(泥炭)香ををつけずに複数回の蒸留で仕上げられて、滑らかさと軽快さが特徴です。そのためウイスキー初心者でも飲みやすく、癖が少ないため水や氷とあわせたりカクテルにも使いやすい味わいです。コーヒーとあわせたアイリッシュコーヒーは幅広く世界中に愛されています。
世界5大ウイスキーの原料、味と香りの違いの秘密⑤
引用: http://nagoya-8848.com/images/material/item_XXL/12-10-1.jpg
イギリスのブリテン島で作られるスコッチウイスキーは、大きく分ければブレンドとモルトに分かれます。香りが心地よいモルトと氷や水にまけない強さのあるグレーンのブレンドによりスコッチウイスキーは作られていて、精度の高い味わいを安価に多くの人に提供しています。ピートが強く香る風味が特徴です。現在のジャパニーズウイスキーの見本にもなったため、日本人の味覚にも相性がいいウイスキーが多いといえます。
番外編・フランスの3大ブランデーの原料、味と香りの違い
引用: http://brandydaddy.com/images/article/chishiki_05_1.jpg
フランスを代表する3大ブランデーといえばコニャック、アルマニャック、カルヴァドスです。どれも数世紀にわたる歴史を持っているフランス国内で生産されるアルコールの中でも価値の高いものとされ愛されています。コニャックとはコニャック市の名前が付いたもので、ブドウを原料としたブランデーのことを言います。
引用: http://sake.ecoris.jp.net/wp/wp-content/uploads/2014/10/IMG_9883.jpg
アルマニャックとはボルドー地方の南、アルマニャック地方でブドウから作られるブランデーのことを言います。単式蒸留機を使用して2回蒸留されるコニャックに対し半連続式蒸留機で1回の蒸留で作られるアルマニャックは全体的に野性味が残りパンチの効いた味わいが特徴です。
引用: http://image.biccamera.com/img/00000002041064_A01.jpg
カルヴァアドスはフランスの北部ノルマンディー地方とブルターニュ地方が産地です。そして原料はブドウではなくリンゴを使用して作られるブランデーです。この地方では冬がとても寒いためブドウの栽培には適さないためリンゴでつくられたのが始まりで、リンゴならではの香り高さが特徴で、そのため製菓にも香りづけと隠し味としてよく使われています。
最後に
いかがでしたか?今回はウイスキーの原料や産地による違いとそれぞれの特徴を解説してきました。ウイスキーはとても歴史があるお酒ですので、生い立ちなどを知るとより味わい深く感じられます。ぜひウイスキーの歴史と味わいの深さをじっくり向き合いながら楽しんでみてくださいね。
引用: http://124.146.198.127/staff/樽.JPG
関連記事
ウイスキーはハイボールで!コスパ抜群おすすめ銘柄15選!
ウイスキーにはいろいろな飲み方がありますが、その中でも非常に飲みやすい飲み方であるハイボール。食事との相性もよく、すっきりとした味わいであることから、老若男女で人気がありますね。今回はそんなコスパが高いハイボール向けのウイスキー銘柄をご紹介します。