イギリスの西側に位置するアイルランド。12世紀からイングランド(現在のイギリス)による植民地支配が始まり、何度も独立を果たそうと奮闘してきたアイルランドは、1949年正式にイギリス連邦から離脱しアイルランド共和国として誕生しました。そんな試練の歴史を乗り越えてきた国アイルランドの首都が、今回ご紹介する「ダブリン」です。
日本とアイルランドの時差は−9時間で、日本の方が9時間進んでいます。また、サマータイムを導入していますので、3月の最終日曜日〜10月の最終日曜日は、時差−8時間となります。この期間に旅行する場合は、時計を合わせる際注意しましょう。通貨はユーロを採用しています。
メキシコ湾流(暖流)の影響で、高緯度にも関わらず比較的穏やかです。しかしながら、真冬の1〜2月には氷点下まで下がりますので、この時期に旅行する場合はしっかりと防寒対策が必要です。春は4〜5月頃でもまだ肌寒く、秋は9月頃から気温が下がり始めます。ダブリン旅行に最適なのは、ズバリ夏です!暑すぎず、日照時間も長いので、長時間活動できます。ただし、1日のうちで天気がコロコロ変わりやすいので、ダブリン観光の際は、羽織物と雨具の携帯がおすすめです。
ダブリンのメインストリートであるオコンネル通り。アイルランド独立の舞台となった場所で、通りの名前である「オコンネル」は、独立運動に力を尽くしたダニエル・オコンネルに由来します。この通りには、観光案内所やホテル、レストラン、お土産物店などが立ち並び、観光のはじめにぜひ訪れたい場所です。
トリニティ・カレッジ(ダブリン大学)は400年以上の歴史と伝統を誇るアイルランド最古の国立大学で、古くは1592年、女王エリザベス1世の命で設立されました。内部は一般公開されており、もちろん観光客も見学できます。
トリニティ・カレッジ(ダブリン大学)を訪れたなら、ぜひ見学したいのが図書館です。アイルランドの国宝である「ケルズの書」という世界でもっとも美しいと言われる本が展示されています。また、図書館自体も重厚で美しく、アカデミックな雰囲気が漂います。
1191年に創設されたアイルランドで最も大きく荘厳な大聖堂「聖パトリック大聖堂」。ゴシック様式のこの大聖堂には様々な展示品があり、教会でありながらまるで博物館のようでもあります。ダブリン観光では、ぜひ訪れたい場所です。
聖パトリック大聖堂を訪れるべき理由のひとつとして、ステンドグラスがあります。繊細で細かい描写のステンドグラスは、他ではなかなか見ることができないほど素晴らしく一見の価値ありです。また天気のいい日には、隣の公園でのんびり過ごすのもおすすめです。
聖パトリック大聖堂と合わせてぜひ訪れたいのがクライストチャーチ大聖堂です。1000年もの長い間、街を見守ってきたダブリン最古のこの大聖堂は歴史を感じる格式高い雰囲気で、訪れた瞬間声を失うことでしょう。ただただ静かに見学したい場所です。
クライストチャーチ大聖堂には、その古さをうかがい知れる展示があります。パイプオルガンの中に逃げたネズミを追いかけ、そのまま出られなくなってしまった猫とそのネズミのミイラが地下に展示されています。また、このパイプオルガンは現役で、タイミングがよければその美しい演奏を聴くことができるようです。
ダブリンで一番美味しいギネスビールを飲みたいなら、街の中心から徒歩10分でアクセス可能な「ギネスストアハウス」へ!醸造所に併設されているストアハウスのギネスビールは鮮度抜群で、おいしさは格別です。また、ギネスアカデミーという体験型の講座では、ビールの注ぎ方が学べ、自分で注いだギネスビールを味わえます。
ギネスビールについて学んだ後は、最上階のにある眺めの良いバーでお楽しみのビールタイム!ダブリンの街を見渡しながらいただく新鮮なギネスビールは至福の味がします。街のパブよりも格段に美味しいストアハウスのギネスビールは、地元アイリッシュお墨付き。アルコールが飲めない方には、ソフトドリンクもありますのでご安心を!
ダブリン観光で外せないのは、やはりアイリッシュパブ巡り。そんなアイリッシュパブの中でも歴史・人気共にナンバーワンのお店が「テンプル・バー」です。この有名アイリッシュパブの周辺にはたくさんのパブがあり、この一帯は、テンプル・バーエリアと呼ばれています。テンプル・バーは観光客にとても人気のお店ですので、基本的にいつも混み合っています。訪れるなら、平日の少し早めの時間帯がおすすめです。
テンプル・バーに行ったら、ぜひとも楽しみたいのが日に2回行われるミュージックライブです。観光客多めということもあり、かなりテンション高く盛り上がります。お酒が飲めない方にはノンアルコールもありますので、アイルランドの大衆酒場の雰囲気だけでも味わってみてはいかがでしょうか。ダブリンを訪れたなら、ぜひアイリッシュパブの聖地「テンプル・バー」へ!
外観は地味でこじんまりとした印象のダブリン城ですが、現在も国の重要行事が執り行われる場所で、800年以上もの長い歴史があります。自分で見学することもできますが、ダブリン城についてよりしっかり理解するためには、ガイド付きツアーに参加することをおすすめします。
ダブリンのメインストリートであるオコンネル通りにある中央郵便局。イギリスの圧政から解放されるために起ったイースター蜂起の際、義勇軍の司令部となった歴史的にも重要な場所で、現在は郵便局として機能しています。中央郵便局の建物の柱をよく見てみると、イギリス軍から受けた銃撃の傷跡が今でも残っており、当時の戦いの激しさを物語っています。
ダブリンには中央郵便局以外にも郵便局はありますが、絵ハガキを送るなら中央郵便局がおすすめです。なぜなら、中央郵便局でのみ記念切手を取り扱っているから。ぜひダブリン旅行の記念に、歴史の舞台となったこの中央郵便局から絵ハガキを出してはいかがでしょうか。
ティーリング蒸留所は、聖パトリック大聖堂からもほど近い、ダブリン8区のニューマーケットにあるウィスキー蒸留所。近年人気の観光スポットなったこの蒸留所では、工場見学ツアーに参加することができます。お酒が好きならぜひ訪れたいマストスポットです。
古くはアメリカの禁酒法による影響で閉鎖したティーリング蒸留所。2015年に復活を遂げたこのウィスキー蒸留所は、今ではダブリンの新しい名所として知られています。稼働している工場を30分ほど見学した後は、お楽しみのテイスティングタイム!まろやかで飲みやすいアイリッシュ・ウィスキーをぜひ堪能してみてください。
アイルランドのことを知りたいなら、ぜひアイルランド国立博物館へ。「考古学館」では、タラのブローチなどアイルランドの国宝級の展示物を鑑賞できます。「装飾芸術と歴史館」では、昔のアイルランドの暮らしを再現した展示や戦争の歴史といった重めのテーマを扱った展示も。「自然史館」では、アイルランドに生息している(または、生息していた)動物の骨や剥製などが展示されています。これらの博物館は別々の場所にありますので、観光のスケジュールに合わせて計画を立てましょう。
長い間イギリスの支配下に置かれ、独立を目指し戦い続けたアイルランドの歴史が詰まった「キルメイナム刑務所」。この場所を訪れるなら、事前に1916年のイースター蜂起などアイルランドの歴史を少し予習してから訪れましょう。キルメイナム刑務所では、蜂起の指導者たちが処刑された場所や処刑された人たちの最後の手紙などを見学し、きっと胸に迫るものを感じるでしょう。
ダブリンの街の中心から少し離れた場所にあるキルメイナム刑務所を訪れる際は、必ず事前予約することをおすすめします。人気の観光地ですので、当日では入場できないことも。ガイドツアーに参加すれば、アイルランド独立の歴史をしっかりと学ぶことができます。
いかがでしたか?歴史的に奥深く、お酒好きにもたまらない街ダブリン。渡航のベストシーズンは5〜9月頃ですが、アイルランドの守護聖人聖パトリックを讃える3月17日のセント・パトリックス・デーに合わせて旅行すれば、アイルランド各地で行われるパレードを見ることができます。その際は、緑色のものを身に付けることをお忘れなく!