黒部川の急峻な流れと水量は、大正時代から注目され、電源開発のために早くから森林軌道(トロッコ電車)が敷かれ、昭和の後半からは観光客も運ぶようになり、その美事な新緑や豪快な紅葉、さらに野趣溢れる温泉などに惹かれこどを含む多くの観光客が訪れています。
「トロッコ電車」の名が示す通り、軌道はJR在来線の7割程度、新幹線の半分の幅。車両はオープンエアで風を感じる車両から、ガラス張りの車両まで子供が目を細めてしまう4種類、宇奈月駅から終点欅平まで、眼下に黒部峡谷を見て、右に左に目まぐるしく景色の変化を感じながらの1時間20分の渓谷を辿る旅です。
黒部峡谷鉄道「トロッコ電車」でしか行くことができない黒部峡谷。その渓谷沿いに開かれた温泉は、ワイルド観満載で、どの温泉も秘湯ムードに溢れて、子供も大喜び。黒部渓谷沿いの天然露天風呂から、気軽な足湯まで、プランの立て方で楽しみ方も千差万別です。
モデルコースとしては、1泊2日の旅を計画し温泉を味わい、さらに行きと帰りに秘湯巡りをする温泉三昧の旅といったところでしょうか。トロッコ列車沿いの温泉としては、黒薙温泉、鐘釣温泉、祖母谷温泉、最奥に欅平温泉、名剣温泉があり、どこもダイナミックな露天風呂を大人も子供も味わうことが出来ます。
黒部峡谷の入口にある温泉地。しかも富山随一の規模を持つ温泉地です。山にありながら海にも近いことで、宿の夕食は、海の幸山の幸を楽しめる温泉地として人気を誇っています。
駅前から噴煙を上げ、湯量が豊富なことが解り、しかも温泉街を形成して、足湯があちこちになり、お土産屋が並び、カフェも食事も出来る温泉地です。豊富な湯量と透明度日本一、弱アルカリ泉は美肌の湯としても有名、近くにスキー場もあり、大人子供の区別無く冬でも十分楽しめること請け合いです。
「生地(いくじ)の清水(しょうず)」と読みます。北アルプス北部を源流とした黒部川を流れ落ちてきた清冽な水は、黒部市の生地地区で、いくつもの清水となって沸き上がっています。「全国名水百選」にも名を連ねます。
黒部市の調査によると、750箇所もの湧水があるというから驚きです。当地にはいくつものモデルコースが設定されているので時間に併せて歩いて見ましょう。「神田の清水」「前名寺の清水」「絹の清水」「名水公園の清水」などが有名です。
今から50年以上も前の黒部ダム建設には、本場オーストリアからの高い土木技術を持った技術陣の協力があったとのこと。その縁を大切にして、「日本のザルツブルク黒部」として、ザルツブルクの天才モーツァルトの音楽を聞こうではないかと開設された音楽祭だそうです。毎年9月、黒部峡谷トロッコ電車の各駅を演奏会場にして開催され、ソロ楽器や室内楽演奏から大人数でのオペラ公演まで、モーツァルトを堪能する3日間です。
駅舎の中で、温泉旅館のロビーで、また渓谷を見晴らす絶景の下で、後方にトロッコ列車が見えるロケーションで、というように、黒部の大自然を縦横無尽に使ったコンサートが三日三晩繰り広げられます。超有名なゲストから、アマチュア演奏家の参加まで、様々で、大人も子供も楽しめる、あたかも「ラフォルジュルネ(熱狂の日」を彷彿させます。
モーツァルト@宇奈月
自然豊かな日本の”ザルツブルク”、宇奈月温泉が、モーツァルトの音楽で溢れる3日間。
黒部市立の、日本海側最大級のプラネタリウムを中心とした科学博物施設で、大人も子供一緒に楽しめるところが魅力の科学館です。直径20mの天球は迫力満点で、寝転んでみたりと楽しさ倍増です。
2016年にリニューアルして「楽しみながら自然と科学に対する感心と理解を深める施設」「自然の神秘に感動し創造の喜びを知る」としたコンセプトにしたがって、企画展示や化学実験、天文教室を定期的に開催して、大人子供が揃って学べるように考えられています。
沖合120mまで突き出した釣り桟橋。もともと漁港とトレジャーボートなどの安全や棲み分けのために作られましたが、桟橋の釣りは、よく釣れることもあり大人気です。キャンプ場、海水浴場、も至近にあり海浜リゾートエリアといえます。
夕方は日本海に沈む夕日の美しさ、背を向ければ、北アルプスの名峰が美しく輝いています。施設では、釣り竿のレンタル、餌まで揃っていて、手ぶらで行って釣りを楽しめることから、子供、大人に大好評のスポットです。
石田フィッシャリーナ
漁業生産活動の発展と健全なレクリエーション活動の推進を図る目的で日本初のフィッシャリーナとして開港しました。
「道の駅」ならぬ「魚の駅」です。日本海の海の幸を存分に味わって欲しいと創設されました。季節に合わせた魚介類を新鮮且つ安価で提供します。「朝市」をやったり鰻が大量に並んだり、「魚のさばき方教室」を開催したりと、行く度にイベントがあり飽きさせません。
施設は、鮮魚や乾物、加工品を販売する「とれたて館」と、干ものを自分で焼いたり、寿司を自分で握ったり出来る体験や、伝統的な黒部の浜焼きを味わう「できたて館」で構成され、どちらも、見る、買う、食べるの三拍子揃って楽しめる施設、富山湾の海の幸を食べる絶好のフードコートとなりました。
魚の駅生地
「もっともっと魚を食べてもらいたい!」という一念で直販施設の建設を検討し、平成16年10月に魚の駅「生地」をオープンしました。
都心のお洒落なスーパーなどでよく目にする「宇奈月ビール」、値段も結構張りますが、黒部の水を使ったクラフトビールと聞けば、想像力は膨らみ、味の期待も高まるというものです。「生地の清水」でお馴染みの「黒部の名水」でとびっきり旨いクラフトビールを作りたい、から始まり、試行錯誤の末作り上げた黒部の地ビールです。
その醸造施設に併設して作られた宇奈月ビールを楽しむビアレストランで、黒部の山海の味覚を楽しみながら飲むクラフトビールは格別きわまりないもので、直売所「うなづき食菜館」で地場産品と供に、お土産としてテイクアウトできます。
「日本の屋根」と言われる日本アルプス、その最北に当たる北アルプス、後立山連峰。3000m級の稜線は、「日本百名山」の峰々が連なり、黒部市と長野県側との境を決しています。純白に染まる冬の山景色や、山麓から眺める夏山の神々しい山並みはたいへん日本的です。
登山道は整備されていて、槍ヶ岳や穂高岳ほどの混雑は無いので、夏山に限って言えば、豪快な縦走登山を楽しめます。ただし、アプローチも長く、歩程距離も長く、標高差もあり、健脚者向きで、十分な訓練と登山経験を積んでからの登山を心がけてください。
登山情報サイトYamakei Online
飛騨山脈の北部、いわゆる北アルプスの裏銀座コースに続く、烏帽子岳から日本海までの山並みを、また狭くは針ノ木峠から白馬岳までの山域を後立山(うしろたてやま)連峰と称している。
黒部の観光スポットを観てきました。痛快な紅葉、変化に富む黒部渓谷の美しさや野趣に富んだ山深い温泉と、日本海の海の幸などを同時に楽しめるエリアです、欲張ったプランを上手に立ててくださいね。