宿毛湾の南に突き出た大月半島の先端に位置し、2本の橋で半島と繋がっている。柏島橋は1967年（昭和42年）に、新柏島大橋は1993年（平成5年）に、それぞれ竣工した。自動車、バイクなどで直接行ける場所としては高知県最西である。 島の大半は丘陵で北東に向かってなだらかに傾斜している。北東の平坦部に集落があり、漁港もここにある。南側が最も高く山上に柏島灯台があり、南岸から南西岸にかけては断崖となっている。 豊後水道と太平洋の境にあり、黒潮の流入で周囲の海は温暖である。このため1,000種類近い魚種が確認でき、島の北部にはテーブルサンゴなどの珊瑚礁がある。スキューバダイビング、釣りなどのレジャーで賑わう。島の東側と半島で囲まれた入り江では鯛の養殖が行われている。松竹映画・釣りバカ日誌14 お遍路大パニック!（2003年（平成15年）公開）のロケ地となった。柏島石堤は、江戸時代初期、土佐藩執政の野中兼山によって慶安 - 寛文年間（1648年 - 1673年）の26年間にわたり建造された防波堤である。島の北、東、南の3面に馬蹄状に築いた。規模は、長さ690m（6町20間）、高さ3m（1間4尺）、幅1.8m（1間）。 これにより、波浪が激しく漁業に不向きであった島を土佐西部有数の好漁場に変え、島民の生活安定が図られた。高知県文化財（記念物・史跡）に指定されている。 更に島の南岸と半島側の間に、長さ272m（2町30間）、高さ2.7m（1間半）の突堤を築いて砂を敷き浅瀬を造って漁場とした。現在、この突堤の上には防波堤が築かれている。

今年新たに始めたのが、「観光ガイド養成講座」。これまでは海をメインに考えてきたが、島には高齢者が多く、年金暮らしとなり、海に出る人は少ない。そこで生きがいと知恵袋としての老人パワーを活かした有料観光ガイドの仕組みづくりを始めた。忘れかけていた島の歴史や伝説などを思い出した。しかし人にどのように話をするか、テクニックがない。実際の観光ガイドを講師にしてノウハウを伝授してもらった。出席率は良くて数十名が来る【15】。 「昔話に花を咲かせ、昔の暮らしや歴史を取りまとめてガイドブックにしたい。『金をもらってやるのはとてもじゃないけどできない』と恥ずかしがるので、グループを組んで、土地を実際に回って、『ここはこうだった』と練習をする。高齢者にとって生きがいとお小遣い稼ぎができます」と、神田さんはフィールドワークが得意だけに、時間をかけた現実的な手法を編み出した。自然があっても、それだけでは飯は食えないと、自然を使った暮らしづくりを行っているが、使うだけでは資源が減ってしまう。一番大事なのは「自然とくらしを守る取り組み」。保全のためのサンゴ群の海洋調査などを実施する。 島の下水処理は、合併浄化槽だが、40％はそのまま垂れ流している。同様に、柏島の海中清掃活動を全国からボランティアダイバーが参加して行う。地元の人が捨てた自転車や冷蔵庫、洗濯機、空き缶、プラスティックなどあらゆるものが海の中から上がる。