鹿児島から奄美大島を運航するフェリーの種類
鹿児島から奄美大島までフェリーで移動する場合は4つの船会社があります。
鹿児島から奄美大島までのフェリー運航ライン
まずは、「マルエーフェリー(A"LINE)」と「マリックスライン」。この2社は日本本土と奄美群島、沖縄を結ぶ物流の重要な大動脈として、毎日多くのトラックや車を乗せ、18時に鹿児島新港を出航します。11時間の船旅の後、翌朝5時に奄美大島の名瀬港に入港します。マルエーフェリーには「フェリーあけぼの」と「フェリー波之上」、マリックスラインには「クイーンコーラル8」と「クイーンコーラルプラス」の計4船が活躍中で、2つの船会社は1日交替で交互に運行しています。
鹿児島から奄美大島までを結ぶフェリーの設備
船内の設備などは基本的に同じですが、船ごとに若干異なる部分もあります。この航路の最終寄港地は奄美ではなく沖縄県の那覇。そこまでは鹿児島から25時間かかります。そのため、まず備え付けられているのは食堂。カレーライスやうどん、とんかつ定食など、車のサービスエリアにあるようなメニューの中に「鶏飯」という奄美の伝統料理があったりもします。値段も高すぎるこということはなく、600円から800円程度なので、食堂が開いている時間はここでお腹を満たすのがおすすめです。
また、小腹が空いたり、おやつが食べたくなったりしたときは売店があります。この売店ではお菓子・菓子パン・おつまみのほかにも、奄美の黒糖焼酎や沖縄の泡盛、鹿児島の芋焼酎などお酒の種類も充実。手作りのおにぎりやお弁当、寄港する各島の名産品や船会社のオリジナルグッズもあり、見ているだけでも楽しいです。レストランや売店が開いていない時間でも、カップラーメンや菓子パンが買える自動販売機もあります。ここで注意したいのは食べ過ぎです。船内は基本的に暇なので、つい食べることに時間を費やしてしまいがちです。船が揺れているとどうしても気持ち悪くなってくることがあります。食べ過ぎてしまうと、お腹の中のものがすべて出てきてしまう可能性があるのです。一方で飲みすぎはOK。船旅に慣れている方は、船に酔う前にお酒に酔って寝てしまうという方法を取っている方が多いです。。
そしてもうひとつ、共通して備え付けられているのが無料シャワー。シャンプーや石鹸、タオルは備え付けられていませんが、最終寄港地到着の1時間前までならいつでも自分の好きなタイミングでシャワーを浴びることが可能です。もちろんお湯も出ますし水圧も十分です。ただ、船内は冷房が強めに効いているので、シャワーを浴びた後に身体が冷えて風邪を引かないように注意しましょう。
クイーンコーラル8の船内には…
食堂・売店・シャワーが、一般的な離島航路にはない、長距離航路ならではの備え付けられている設備ですが、例えばマリックスラインの「クイーンコーラル8」には昔ながらの”ゲームセンター”があったりと、船ごとにあったりなかったりする設備があるので、乗船する前に一度、自分が乗る船を調べてみるのがいいかもしれません。
奄美海運
3つめの船会社は「奄美海運」。マルエーフェリーの系列会社です。鹿児島新港を17時30分に出港し、喜界島を経由して、翌朝7時、奄美大島の名瀬港に入港します。奄美大島の後に徳之島へと向かう「フェリーあまみ」が2日から3日おきに、喜界島へと向かう「フェリーきかい」が2日から5日おきに運行しています。
フェリーとしま
4つめの船会社は鹿児島県十島村営の「フェリーとしま」。23時に鹿児島を出港し、奄美までの間に点在する島々「トカラ列島」に寄港しながら、翌日の15時20分に奄美大島の名瀬港に到着します。運航は週2便のみ。欠航することが多い一方で、トカラ列島の島々へのアクセスは「フェリーとしま」しかありません。そのため、トカラ列島はなかなか上陸できない島として、日本最後の秘境ともいわれています。
鹿児島から奄美大島までの航送運賃
フェリーへ車を乗せる場合は事前予約が必要です。車検証の提示も必要になるのでご注意ください。マルエーフェリーまたはマリックスラインで奄美へ行く場合、16:00までに乗船手続きを受け付けています。
また貴金属、貨幣、動物、植物など荷物によっては運送に不適当と認められた場合、運送契約の申し込みを解除される場合もあるので、不安な場合は事前に鹿児島営業部(099-224-2121)へお問い合わせください。
乗用車の航送運賃は 3m未満30,440円、3~4m未満39,900円、4~5m49,360円というように1m増ごとに9,460円の運賃がかかります。鹿児島新港から奄美大島の名瀬港までの場合、往復18,520円~の料金がかかります。また、復路割引として14日以内に往復券を購入すると復路運賃が1割引になります。
マルエーフェリーの客室料金
マルエーフェリー、マリックスライン、奄美海運ともに客室料金は特等23,050円、1等18,520円、2等寝台B11,520円、2等和室9,470円です。なお、奄美海運の2船には特等と2等寝台Bの扱いはありません。フェリーとしまの場合は、1等29,950円、指定寝台15,950円、2等11,950円となっており、他の3社よりも若干割高です。飛行機と違い、曜日により料金が変わらないメリットがあります。フェリーの客室は2等寝台以上の客室を選ぶと飛行機の料金とそれほど変わらない運賃になるので、船内泊が苦手な方は飛行機で移動するのもおすすめです。
鹿児島から奄美大島へ安い料金で行く方法
鹿児島から奄美大島へ安く行きたい場合はJALで鹿児島から奄美大島へアクセスするのがおすすめです。早めに予約することで割引料金で行くことができ、費用を抑えられます。また、フェリーの場合は安い客室を予約すればそれだけ費用を抑えられますが、船中泊が苦手な方の場合、フェリーで移動すると眠れず、翌日の観光に響く場合があるのでご注意ください。
また、旅行会社が提供している奄美大島行きのツアーに参加することで団体料金となるため、往復の交通費や宿泊費などの費用を抑えて奄美大島を観光することもできます。観光シーズンになると各旅行会社で奄美大島行きのツアープランが増えてくるので、費用を抑えて観光する場合は旅行会社のツアー料金と必ず比較しましょう。
奄美大島へはLCCややスカイマークの利用もおすすめです。これらの飛行機も早めに予約することで割引料金で飛行機に乗ることができます。
まとめ
鹿児島から奄美大島へのアクセス方法をご紹介しました。フェリーは曜日により料金設定が変わらないというメリットがありますが、船内泊に慣れていない方は飛行機を利用するのもおすすめです。料金の安さだけで判断せず、自分に合った方法を選んでください。
執筆者のブログ
最後まで読んでいただきありがとうございました。私は沖縄に住んでいるので、鹿児島の離島に行くときにこの航路にはお世話になっています。そうした様子も旅行記で綴っているのでぜひご覧ください。