世界遺産とは？、選定基準は？を少しだけ
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世界遺産登録には約10ほどの数の登録基準があります。「人間の創造的才能を表す傑作」であるとか、「歴史上の重要な段階を物語る建築物」、「あるひとつの文化を特徴づけるような伝統的居住形態」などの条件で、それらのひとつを満たせば登録の候補の資格を持ちます。
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それらは、また「文化遺産」と「自然遺産」に分かれ、両方を満たす場合「複合遺産」という位置付けになります。現在ロシアには28の世界遺産があり、ここでは17件の文化遺産の中で特に有名で人気のある10件の概観を俯瞰、紹介いたします。
世界遺産の登録基準｜世界遺産活動｜公益社団法人日本ユネスコ協会連盟
世界遺産の決定方法を解説しています。公益社団法人日本ユネスコ協会連盟の世界遺産活動
ロシアの世界遺産！有名教会など文化遺産10エリア:①サンクトペテルブルク歴史地区と関連建造物群
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36もの数の歴史地区が登録されています。サンクトペテルブルクは長くロシアの王朝に君臨したロマノフ王朝のピョートル大帝が、ヨーロッパの文化を積極的に取り込んで作った、ロシア随一の美しい古都と言われています。
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ロシア文化と、バロック及び新古典主義の建築様式の融合が見られるのが注目点です。美術の殿堂エルミタージュ美術館を筆頭に、旧海軍省、ホテル･アストリア、音楽の殿堂マリインスキー劇場などたいへん多くの建築物が登録されていて、1日や2日では到底観ることは出来ません。
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ロシアの世界遺産！有名教会など文化遺産10エリア:②キジ島の木造教会建築
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ロシアの建築は10世紀頃までは木造建築で作られ、そのタマネギ型の屋根がたいへん特徴的です。その建築的価値の高い木造建築を1960年代にキジ島に集められ保護区とし、1990年に世界遺産登録されたロシアでも人気の高い観光地となっています。
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サンクトペテルブルクよりさらに北東にあるロシア連邦カレリア共和国のオネガ湖の中に在るのがキジ島。ポクロフスカヤ教会、プレオブランジェンスカヤ教会はロシアの建築史でも特に重要且つ有名な木造建築で、日本の古建築にもある、釘を全く使わずに建てられた脅威の建物です。
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ロシアの世界遺産！有名教会など文化遺産10エリア:③モスクワのクレムリンと赤の広場
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モスクワ観光のメイン舞台がクレムリンと赤の広場です。クレムリンは12世紀頃から作られ始めた城砦で、徐々に拡大しながら、大小の聖堂、多くの塔が並び、またロシア大統領府や大統領官邸があることから、クレムリンという言葉はロシアの代名詞としても使われます。
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クレムリンの向いにあるのが赤の広場で、国家行事が行われる重要且つ広大な広場として世界中にその名が知られています。ロシアで最も有名なカラフルな聖ワシリイ大聖堂、建築的にも価値の高いグム百貨店、国立歴史博物館など数多くの見るべきものがあります。
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ロシアの世界遺産！有名教会など文化遺産10エリア:④ノヴゴロドと周辺の文化財
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モスクワとサンクトペテルブルクの中間に位置するイリメニ湖を源とするヴォルホフ川に沿った街で、「ノヴゴロド」はロシア語で「新しい街」という意味だそうですが。歴史的には、ロシアで最も古い街だということです。
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聖ソフィア大聖堂と西側に広がる城砦が世界遺産の中心をなしていて、タマネギ屋根が多く、カラフルな印象を受けるロシアの大聖堂の中では、白一色の壁面と金色の屋根が印象的な、すっきりとした白亜の殿堂という感じを受けます。
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ロシアの世界遺産！有名教会など文化遺産10エリア:⑤ソロヴェツキー諸島の文化的・歴史的遺産群
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フィンランド寄りの白海オネガ湾に浮かぶ6つの島からなる地域がソロヴェツキー諸島です。世界遺産の中心的な建築がソロヴェツキー修道院で、多くの血なまぐさい歴史を経験した島々で、ロシア革命の一局面としての十月革命後は修道院は閉鎖され、ロシア初の強制収容所となります。
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さらにスターリンの時代に収容所は肥大化し、4000人程度の収容人数から1930年代には65万人に及ぶ奴隷労働の収容所となったり、チフスが蔓延し一度に2万人もの人が死亡するなど、その歴史はノーベル文学賞を受賞したソルジェニーチンの小説「収容所列島」に詳しく描かれています。
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ロシアの世界遺産！有名教会など文化遺産10エリア:⑥ウラジーミルとスーズダリの白亜の建造物群
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モスクワの東に位置する古都ウラジーミルとスーズダリを中心に点在する大聖堂や修道院、さらに城砦などその数8つもの建築物で構成される世界遺産です。ヴォルガ川などいくつもの河川が連なり、肥沃な土地と併せて、交易の中心を担ってきた、ロシア建国に大いに貢献した時代がある地域です。
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ロジェストヴェンスキー聖堂に代表される、これらたいへん印象深い白亜の殿堂ともいえる建築群は、その外観に施された精密なレリーフなどと共に、12〜13世紀ロシアのビザンティン建築、中世ロシア建築の代表例となっています。
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ロシアの世界遺産！有名教会など文化遺産10エリア:⑦セルギエフ・パサドの至聖三者聖セルギイ大修道院の建造物群
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ロシア正教会においてたいへん重要で、ロシア正教会の精神的支柱と呼ばれるほどの格式の高い大修道院です。モスクワから90kmほどに位置し、その時代時代に迫害や破壞を経験しながらもそのつど再建で蘇り現在に至っています。
引用: https://www.instagram.com/p/BnxYLK_FcxK/
ロシアの代表的な聖堂、塔、修道院は、ほとんどがロシア革命から暫く間、迫害を受け、ソ連時代にも宗教的な弾圧を受け大きなダメージを受けてきますが、第二次大戦後にロシア正教会に復帰し、修復を重ね、散逸した寺宝を戻す努力をしながら、世界遺産登録を成し遂げます。
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ロシアの世界遺産！有名教会など文化遺産10エリア:⑧コローメンスコエの主の昇天教会
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モスクワ市内に統合されたコローメンスコエ地区で最も古い教会で、後のイワン雷帝の誕生を祝い建設されます。ソ連政府からは割と早い時期から保護され、野外文化博物館としての経歴を持ち、近隣の建築も移築され世界遺産となります。
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ロシア建築を代表するタマネギ屋根は全くなりをひそめ「八角尖塔」という八角形の屋根が印象的で、石材とレンガて建てられた下層部と木造で出来た屋根部が特徴です。
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ロシアの世界遺産！有名教会など文化遺産10エリア:⑨フェラポントフ修道院の建造物群
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モスクワの北部にあるフェラポントフ修道院、ロシアの世界遺産の多くが1990年代に登録されますが、ここは2000年と少し遅い時期に登録されました。保存状態が良く内部の壁画が素晴らしいことで名を成しています。
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なかでも、修道院の生神女誕生聖堂は聖母マリアを祀る重要な建造物です。またフレスコ画の名手と謳われたディオニシウスが描いたフレスコ作品に、聖人ニコラオスの像があり、その功徳の伝説話は、あのサンタクロースの起源であるという伝承に発展します。
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ロシアの世界遺産！有名教会など文化遺産10エリア:⑩ヤロスラヴリの歴史地区
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モスクワの北東部にあるヤロスラヴリの歴史地区は、鉄道、道路など交通網に恵まれた工業都市。世界遺産に登録されている市内にはいくつもの修道院や聖堂など観るべき場所は多いのも特徴です。
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救世主修道院のなかの救世主顕栄聖堂は市内で最も古く、タマネギ屋根が印象的で、16世紀初頭に建設されます。他にレンガ作りの預言者イリヤ聖堂、ロシアでも最も古い部類のヴォルコフ劇場など歴史的建造物が市内各所に点在しています。
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ロシアの世界遺産:まとめ
ロシアの世界遺産を観てきました。ロシア正教会の強い影響下での修道院や大聖堂など、その数の多さに驚き、破壞や閉鎖の危機から逃れる様を観てきました。各世界遺産の詳細までは触れることが出来ませんでしたが、俯瞰的に全体像が掴めましたでしょうか。
