ベタベタ汗の成分は?
汗は何から出来ているのでしょうか?それは血液中の液体成分、“血漿”です。汗に必要のない多くの成分は、血管に再吸収されます。残った物が汗として排出されるのです。汗には、カリウムやマグネシウム、亜鉛や鉄、重炭酸イオンなどのミネラル、電解質や乳酸、尿素などの老廃物も、わずかですが含まれています。本来であれば、匂いのない水のようなサラサラとした汗が排出されるのですが、成分の再吸収が上手く行われないと、余分な成分が多く含まれたベタベタ汗になってしまいます。
汗が出てくる汗腺には、“エクリン腺”と“アポクリン線”があります。エクリン腺は全身にあり、運動をした時や暑い時にかくサラサラとした汗を分泌します。一方で、アポクリン線は主に脇などにあります。タンパク質や脂質など…匂いの原因となる成分を含んだベタベタとした汗を分泌します。
ベタベタ汗特徴とは?
ベタベタ汗の特徴とは何があるのでしょうか?まず、ベタベタしていること。そして、匂いが強いことが挙げられます。さらに、なかなか蒸発しない、含まれている塩分が多い、体温を上手く下げられないという特徴があります。汗をかいてスッキリとするサラサラ汗に比べて、ベタベタ汗は不快感が残ります。体内からミネラルが多く出ていってしまうので、熱中症や慢性疲労の原因にもなってしまいます。
ベタベタ汗の原因とは?
さて、ベタベタ汗の原因となる生活習慣はあるのでしょうか?実は、ベタベタ汗は生活習慣に大きく左右されているのです。では、どのような原因があるのか見ていきましょう。
ベタベタ汗の原因は、偏食?
ベタベタ汗は食べ物が大きく関係しています。食べ物で汗の質が変わってくるんですよ!メインのおかずは 1食1皿までにして、副菜(野菜のおかず)を2皿以上食べるようにしましょう。動物性タンパク質や脂質が多い洋食より、和食が効果的でオススメです。それでは食べ過ぎは逆効果なので注意したい食べ物をご紹介します。
アルコールの取りすぎ?
アルコールは体内で分解されると、“アセトアルデヒド”という成分になります。それが血液中を流れて、汗腺に送られ、臭いの元になる場合があります。アルコールも飲み過ぎは改善の為にも注意が必要です。
動物性たんぱく質の取りすぎ?
普段から揚げ物などの脂っこい食べ物を好んで食べていませんか?動物性たんぱく質が多い食べ物ばかり食べていると、皮脂が過剰に分泌されてしまいます。ベタベタ汗や臭いの原因となってしまうんです。さらに、タンパク質を消化する際、エネルギーをたくさん消費します。その分、体温が上がってしまい、汗をかきやすくなってしまいます。
食べ物には特に注意しましょう。
ベタベタ汗の原因は、睡眠不足?
ベタベタ汗の原因のひとつに、睡眠不足があります。睡眠不足になると、自律神経のひとつである、副交感神経のバランスが崩れてしまいます。すると、身体の汗をコントロールする機能が正常に働かなくなってしまいます。1日に6時間~8時間を目安に、質のいい睡眠をとるように心がけると、とても効果的でしょう。
ベタベタ汗の原因は、運動不足?
ベタベタ汗の原因に、汗腺の機能の衰えがあります。運動不足になると、汗をかく機会が減りますよね?すると、汗腺は休眠状態になってしまいます。汗腺が正常に働かなくなってしまうと、本来再吸収されるはずのミネラルや塩分が汗に含まれたまま排出されます。その結果、ベタベタ汗になってしまうのです。また、汗腺の機能の衰えは、体温調節機能の低下も一因となっています。暑い夏…クーラーの使いすぎなどによって、汗をかかず、涼しい部屋でついダラダラと過ごしてしまう。思い当たる方も多いのではないでしょうか?汗腺のろ過機能は、汗をかけばかくほど高まるんです。運動は改善効果が期待されるので試してみましょう!
ベタベタ汗の原因は、自律神経の乱れ?
女性はホルモンバランスに身体の状態が左右されます。老化によって女性ホルモンの分泌が少なくなるなど、ホルモンバランスが乱れると、更年期障害などの症状が現れます。すると、自律神経に乱れが生じ、汗腺のコントロールが上手く出来なくなってしまいます。自律神経の乱れはストレスによっても生じるので、日頃からストレスを溜めない生活を心がけることが大事です。
ベタベタ汗を改善するには?
さて、ベタベタ汗になってしまう原因がわかったところで、生活習慣で気をつけたいことをご紹介します。今日からでも出来ることばかりですので、ベタベタ汗にお悩みの方はぜひ参考にしてください!
食生活を見直そう
動物性タンパク質や脂質が多い洋食より、和食がオススメとご紹介しました。では、積極的に取り入れたい食べ物にはどのようなものがあるのでしょうか?
緑黄色野菜
カボチャやニンジンなどの緑黄色野菜には、βカロチンが豊富に含まれています。汗のベタつきや臭いの原因となる、活性酸素の活動を抑える効果が期待できます。また、緑黄色野菜には食物繊維が豊富です。食物繊維は整腸作用があり、血流がよくなるのでサラサラとした汗を出しやすくしてくれます。
ポリフェノール
血液をサラサラにしてくれるポリフェノールを多く含む食品を摂取しましょう。汗の元となる血液がサラサラになることで、再吸収も正常になり、ベタベタ汗をかきにくくなります。ポリフェノールを多く含む食品には、リンゴやカカオ、赤ワインや緑茶などがあります。
生姜
生姜は代謝を上げたり、身体を温めてくれるので、女性は積極的に摂取したい食品です。身体を内側からぽかぽかと温めてくれるので、汗をかきやすくしてくれる効果があります。
大豆製品
大豆に多く含まれるレシチンには、汗をサラサラにする効果があります。またイソフラボンには汗を抑えて、女性ホルモンの乱れを整える効果があります。
乳製品
女性に多い、便秘。実は便秘が汗の臭いに繋がっているんです。便秘になると、腸内から悪臭のガスが血流に乗り、汗を一緒に体外に出てきます。ヨーグルトやチーズ、塩麹や味噌に含まれる乳酸菌や、食物繊維をたくさん摂って、便秘にならないように気をつけましょう。
入浴で汗腺を鍛えよう
毎日の生活習慣でベタベタ汗を改善することが出来ます。それは入浴です。シャワーだけで入浴を済ますのではなく、ぬるめのお湯でしっかりと身体を温め、汗をかくことが大事です。そうすることで、汗腺を鍛えることが出来ます。岩盤浴なども大量の汗をかくことが出来るので、おすすめです。入浴や岩盤浴の際は、水分補給も忘れずに行って下さいね!
運動で汗をかこう
汗腺を鍛える方法に、運動があります。オススメは、ヨガやウォーキングです。心拍数が上がりすぎず、じわじわと大量の汗をかくことが出来ます。最近では、ホットヨガなど、短い時間で大量の汗をかくことが出来るものもありますよね。運動をする際には、十分な水分補給を行って、脱水に気をつけてくださいね!
制汗剤の使用を控えてみよう
夏になると活躍する制汗剤。多くの女性の夏の必須アイテムではないでしょうか?実は、制汗剤の成分が毛穴に詰まってしまい、汗腺の働きを妨げてしまうこともあるようです。制汗剤の使用は最低限に留めて、サラサラ汗をかけるように体質を改善することを目指しましょう。
まとめ
いかがでしたか?ベタベタ汗は生活習慣や食生活で改善することが可能です。なるべく汗をかきたくない!と汗をかかない生活をしていると、かえってベタベタ汗になってしまうんですね。適度に汗をかくことが大事です。サラサラとした気持ちのいい汗をかくようにしましょう!