手作り化粧水のメリット
本屋さんにもインターネットにも手作り化粧品のレシピが溢れています。人気があるお陰か、ちょっと前までは見つけづらかった材料も簡単に手に入るようになりました。なんでこんなに人気なのか?まずはメリットを挙げていきます。メリットの次にデメリットも挙げますので、まだ手作りしたことのない人も、すでに手作り化粧水を楽しんでいる人も最後まで読んで下さいね。
手作り化粧水のメリット ①コスパが良い
手作り化粧品に必要なのは材料費だけ。人件費や広告宣伝費などのかかっている市販の化粧品よりも低コストで済みます。例えば、基本中の基本の化粧水1週間分を作る場合、精製水100ml 15円、グリセリン 5ml 120円でトータル135円です。本当に安いですね。
手作り化粧水のメリット ②成分が把握できる
手作りなら何を入れるか自分で選べるため、成分をすべて把握することができます。もちろん、みなさんあえて防腐剤や合成香料などを配合しないと思いますので、無添加化粧水が簡単に作ることができます。
手作り化粧水のメリット ③自分だけのカスタム化粧水
自分の肌質にあった、自分専用の化粧水がつくれます。成分を追加したり、濃度を調整したり。これが手作り化粧水の醍醐味といえるでしょう。また、肌荒れしやすい人や敏感肌の人などは安心して使える化粧水が作れますね。
手作り化粧水のメリット ④作り方が簡単
手作り化粧水のほとんどが混ぜるだけ。少し難しくなっても火にかけて材料を溶かしたり、材料が増える程度です。①で紹介した基本中の基本の化粧水は精製水にグリセリンを混ぜるだけ、というお手軽さ。
手作り化粧水のメリット ⑤モノづくりが好きな人にはたまらない
次は何を足そうか、引こうか、あれこれ考えるのが好きな人、モノづくり好きにはたまらない作業でしょう。頻繁に手作りすることが苦にならない、準備したり片付けもへっちゃらな人には化粧水作りは文句なしに楽しい作業でしょう。
手作り化粧水のメリットは、自分の肌につけるものを自分で材料を考え・作ることの安心感と楽しみを味わえることと言えます。加えて、市販品に比べてマニアックな材料を使わない限り費用を安く抑えられ、コスパが良いところも魅力です。
手作り化粧水のデメリット
そんな人気の手作り化粧水。でもメリットだけではありません。メリットとデメリットは必ずセットで存在します。デメリットもちゃんと知っておかないとトラブルのもとです。
手作り化粧水のデメリット ①保管・保存に不安がある
自宅はどれだけ清潔にしていたって、衛生管理の徹底された工場と比べれば雑菌だらけです。いくら手を洗っても、容器や器具を煮沸消毒しても雑菌はついてしまいます。また、天然の防腐剤といわれているオイルなどを配合したからといって、雑菌が繁殖してしまう事は多々あります。いくら冷蔵庫で保存していても、冷蔵庫自体が雑菌だらけである場合が殆ど。劣化してしまったものを肌に付ける危険は言うまでもありません。化粧水を使用する前に、中身をよく確認するなど注意が必要です。
手作り化粧水のデメリット ②こまめに作る必要がある
防腐剤・酸化防止剤等を使用していないことから、ほとんどの化粧水が1~2週間で使い切るよう注意書きが添えてあります。こまめに作る時間がある人、マメな人にとっては何の問題もありませんがほとんどの人が作るのに慣れると作業がおざなりになってきます。最初はしっかり分量を量っていたのに、次第に目分量になったり、容器の消毒を怠ったり。これは①のリスクにそのままつながりますね。まめに作らなくてはいけない時間と労力、都度しっかり作業ができるマメな人以外は注意が必要です。
手作り化粧水のデメリット ③衛生管理に不安がある
これも①、②とリンクしていますが手作り化粧水の最大のデメリットが劣化・腐敗・雑菌の繁殖と言えます。材料によっては目で見ても劣化に気づかないものもありますし、雑菌は目に見えません。折角お肌に負担だからと無添加コスメを手作りしても、材料自体が劣化、酸化してしまっている可能性もあります。そんな材料を使って作った化粧水を肌につけることのリスクも知っておくべきでしょう。無添加コスメの弱点から自分の肌を守るには自己責任でしかありません。
手作り化粧水のデメリット ④手作りの限界
色々な肌質にあわせた化粧水レシピが世の中に出回って入るものの、シミ・しわなどアンチエイジング用化粧水など、市販と同じような効果を得られる化粧水を個人が手作りすることは難しいでしょう。企業の研究・開発の実績データと高度な技術が必要とされることが殆どです。
手作り化粧水のデメリット ⑤配合・組み合わせの危険性
例えばシワに効果がある、という成分を片っ端から入れてみても、効果は得られないことの方が多いと言えるでしょう。また、それぞれの成分には食べ合わせのように相性の良い・悪い組み合わせがあるものがあります。お互いがお互いを抑制し合い、効果が半減するならまだしも、一つずつなら問題ない成分が、二つ合わさることで肌へ負担となる成分となってしまい、肌トラブルを招く恐れもあるということ。何の知識もなく、沢山の種類の成分を混ぜ合わせることは危険ですので避けた方がよいでしょう。安心して使える手づくり化粧水はグリセリンと精製水のアレンジ、例えば精製水をオーズウォーターに変えてみたりヒアルロン酸を足してみたり。この程度までにしておいた方が安全です。
手作り化粧水を楽しむために
決して手作り化粧水を否定しているわけではありません。ムキになってあれもこれもすべて手作りしなくとも、できる範囲で手作りを楽しめば良いかと思います。
手作り化粧品を作る際の注意
これまで挙げてきたメリット・デメリット、ご理解いただけましたか?手作りしてみたい、という方のために注意点を挙げておきます。メリット・デメリットの復習も兼ねて読んでみて下さい。
手・道具は清潔に
手作り化粧水のほどんどは殺菌や防腐剤を加えていません。ですので作る前に手を洗うのはもちろん、道具・化粧水を入れる容器は煮沸消毒し、清潔なものを使用しましょう。雑菌が入ると化粧水が傷んでしまいます。それではお肌にとって良いわけがありません。手・道具は必ず清潔な状態で作り始めましょう。
化粧水を使い切る目安
繰り返しになりますが、手作り化粧水のほどんどが防腐剤や合成保存料が配合されていません。冷蔵庫で保存し、1~2週間程度で使い切るようにしましょう。
パッチテスト
どんなに手作りしてもどれだけシンプルでも、それが絶対自分の肌に合うとは限りません。自分の肌に合うかどうか必ずパッチテストを行ってから使用を始めて下さい。テストのやり方は二の腕の内側など皮膚の柔らかい場所に塗って、半日以上放置しておく方法がベストです。赤みや痒み、発疹などが出ていないか確認してから使用を始めましょう。
お肌に異常を感じたら
どんなにパッチテストが大丈夫であっても、顔に使用してみて違和感を感じたり、赤み痒みが出た場合はすぐ使用を中止しましょう。また、初めての化粧水は生理後に使い始めるのがベストです。特に生理中は体自体が敏感になっており肌が不安定な状態です。生理直前・生理中からの使用は避けましょう。
また、自分の肌質を考え、材料を選んだりすることは正面から自分の肌と向き合う、ということです。何も考えずに化粧水をつけたりスキンケア用品をやみくもに揃えてきた人は、今一度自分の肌には何が必要か、知ることのできる良い機会だと思います。