歯磨きはどうして大事なの?
歯磨きは子供の頃からの習慣で何気なくやっていませんか?もちろん、朝、目が覚めた時にやらないとお口が気持ち悪いということがあります。でも、歯磨きの目的はそれだけではありません。虫歯や歯周病の原因は、プラーク(歯垢)の中にある細菌です。このプラークを取り除くことによって虫歯や歯周病の予防になります。そのためには歯磨きがとても大切なのです。
歯を磨くタイミングは何時が効果的?
起床後に何となく口が乾いていることがあります。また、乾燥してお口が苦く感じたことはありませんか?これは寝ている間にお口の中に細菌が繁殖してしまっているからなのです。繁殖した細菌を体内から追い出すために、まず起床後に歯磨きをしましょう。その後は、できれば毎食後歯磨きをすることが望ましいと思います。おやつを食べた後も歯磨きを忘れなければ完璧ですね。食べ物のカスをそのままにしておくと、歯の周りや歯茎などに残ったままになり、腐敗や酸化を起こしてしまいます。それが歯垢の元となり、虫歯になりやすい歯にしてしまいます。そればかりか、口腔内に繁殖した細菌が出す毒素が原因で体内の様々な病気を起こす元にもなるのです。お口を清潔にすることの大切さがわかりますね。
歯を磨けない時はどうする?
毎食後の歯磨きは大切ということがわかっても、そう何回も歯を磨いてはいられませんね。磨けない時はどうしましょうか。そんな時はお水でうがいをすることをお勧めします。軽くうがいをするだけでもお口の中はさっぱりしますよ。食後に緑茶を飲むのも良い方法です。緑茶に含まれているカテキンに殺菌作用があるのです。
歯ブラシの正しい持ち方は?
歯ブラシは、鉛筆を持つように持ちます。そうすると、余計な力が入りにくいので、歯や歯茎を傷つけないですみます。
磨き方は歯ブラシの毛先が広がらない程度の力で磨きます。ゴシゴシと力いっぱい磨かなくて良いのです。優しく磨いてあげてください。
正しい歯の磨き方
歯と歯茎の境目に歯ブラシを当て、小刻みに動かして磨きます。
前歯の裏側は歯ブラシを縦に当て、汚れをかき出すように磨いていきます。
奥歯の噛み合わせ部分は歯ブラシが届きにくいところです。歯垢がたまりやすい場所なので小刻みに歯ブラシを動かして、念入りに磨いてください。噛み合わせ部分のくぼみに毛先を水平に当てます。
奥歯の内側は、一番奥の歯まで毛先が届くように意識しながら振動させます。歯ブラシを斜め45°に傾けると届きやすくなります。
歯と歯茎の境目には、段差があり、歯垢が溜まりやすくなっています。境目に歯ブラシを当て、回転させながら歯垢をかきだすように磨きます。歯ブラシは45°に傾けたまま軽く小刻みに磨くと、歯周病の原因となる歯周ポケットを除去することができます。
正しい歯磨きのポイント
正しい歯の磨き方のポイントは歯ブラシを小刻みに動かすこと、力を入れずに優しく磨くことです。
一本一本丁寧に磨きます。プラーク(歯垢)が残らないように意識して磨いてください。
正しい歯の磨き方で口臭予防にも
正しい歯磨きができていないと、虫歯や歯周病の原因になるだけではなく、口臭の原因も作ってしまう恐れがあります。大切なのは、歯の表面だけではなく、歯の間もしっかり磨くことです。実は、歯の表面は唾液で意外ときれいになるものです。歯と歯の間に隠れたプラーク(歯垢)こそ口臭の原因です。口臭を防ぐためには『歯と歯の間』『歯と歯茎の間』をしっかり磨くようにしましょう。お口の悩みは正しい歯磨き法で改善されるはずです。
正しい歯の磨き方のためには歯ブラシの選び方も大切
間違った歯ブラシを使うと
歯やお口の中を健康に保つためには、歯ブラシ選びも大切です。自分に合った歯ブラシを使わないと、磨き残しやプラークがうまく除去できないなどの弊害が起こります。磨き残しができて、虫歯や歯周病の原因になってしまいます。
プラーク内の細菌が増殖して歯周病になると、歯肉周辺に炎症を起こし、最終的には歯を支える骨まで溶かしてしまうのです。
また、プラークを放置しておくと、石灰化して歯磨きでは落とせない歯石となってしまいます。
歯周病は、出血や口臭の原因となり、歯が抜け落ちてしまうだけではなく、体全体の健康にまで影響を及ぼしてしまう恐ろしい病気なのです。たとえば、糖尿病、冠動脈心疾患、肺炎などを引き起こしてしまうのです。
歯周病を予防するには、自分に合った歯ブラシを選ぶことが大切です。
自分に合った歯ブラシで正しい歯の磨き方を
歯ブラシの硬さは「普通」を選びましょう。硬すぎるのは歯茎やエナメル質を痛めてしまいます。反対に柔らかすぎるものはプラークをしっかり落とせません。
歯ブラシのヘッドは小さめを選びます。奥歯にまで届いてしっかり磨くためにはヘッドが小さな方が良いのです。毛先はまっすぐに整っているものがオススメです。ギザギザの山型のものは歯と歯の間にぴったりとフイットさせるのが難しくなります。
歯ブラシの柄はまっすぐでシンプルなもののほうが使いやすいでしょう。
電動歯ブラシを選ぶコツ
最近では電動歯ブラシを使う方も多いと思います。ここではその電動歯ブラシの選び方も考えてみましょう。
電動歯ブラシは、バッテリーを内蔵した本体に専用のブラシを取り付けてブラシを動かすことで歯の汚れを落とします。
細長いブラシが高速振動する『音波振動式』と、丸型ブラシが左右に回転して汚れをかき落とす『回転式』があります。
音波振動式は刺激が少なく、歯や歯茎に優しいと言われています。回転式は音波振動式に比べて歯垢除去力が強いのですが、歯茎への刺激が強いということがあります。自分のお口に合わせて選びましょう。
歯を磨くのに使う時間は何分間?
毎日の歯磨き、あなたは一回に何分くらいかけていますか?
ある調査によると、歯磨きの回数は1日に2回磨くという人が一番多いようでした。そして、一回の歯磨き時間jは1分から3分の間が最も多いようです。10分以上をかけて念入りに磨くという人は全体の5%ほどでした。
平均して3分間という歯磨きタイムは、短いのでしょうか?それとも適正でしょうか?
結論からいうと、しっかり歯垢を落として歯磨きできる理想の歯磨きタイムは10分から15分だということです。
前歯、奥歯、その表側と裏側を1本ずつ丁寧に磨いていくとどうしてもそのぐらいの時間が必要になるのです。しかし、そんなに歯磨きに時間をかけていられないという人は多いと思います。でも、毎回これほどの時間をかける必要はありません。朝が忙しいのなら、昼でも夜でも、時間の取れる時に、念入りな歯磨きをしておけば、あとはざっと磨きでも大丈夫ですよ。
フロスを使って
歯ブラシで磨いただけでは十分に歯垢が落とせない場合があります。歯と歯の間はなかなかブラシだけでは磨くことができません。そこで、デンタルフロスや歯間ブラシを使うこともオススメです。
フロスを使うと、歯ブラシだけでは除去できなかった歯と歯の間に入り込んだプラークも落とし安くなります。
歯ブラシだけでは届かなかった歯の側面のプラークはフロスを使って落としましょう。
歯を大切に
あなたの歯磨き法は間違えていませんでしたか?健康的な食生活を維持するためには、80歳になっても自分の歯が20本以上保つことが大切だと言われています。しかし、現状では80歳の人の平均歯数は13,9本で、20本以上の歯を保っている人は38,3%となっています。年齢を重ねても健康でいられるためには自分の歯をいかに20本以上保つことができるかが課題となっています。日頃から歯の健康に気をつけて栄養のあるバランスの良い食事をとることが長寿の条件です。歯を大切にして、いつまでも健康な暮らしができるように普段から正しい歯磨きをしていきましょう。