ニキビができる原因
思春期の頃は成長によるホルモンバランスの大きな変化によってニキビが生じます。そして、20代以降にできる大人のニキビはストレスによるホルモンバランスの乱れや食生活・睡眠不足などの生活習慣の乱れ、化粧品の刺激、肌の乾燥などが原因となってニキビが生じます。
ニキビの芯について
ニキビができると鏡で見るたびに気になってしまい、早く治したくなりますよね。ニキビの芯を出せば良いのでしょうか?そもそもあのニキビの芯は何なのでしょう。まずはニキビの芯についてご説明します。
芯の成分
通常、肌の毛穴の中には皮脂や角質からできた角栓があり、外部のホコリや汚れから毛穴を守っています。ニキビというのは厚くなった角質が毛穴の出口を覆い蓋となり、中に皮脂や角質が詰まってできたものです。この詰まった内容物を芯やコメドと呼びます。普通の角栓に比べてニキビの芯は大きく、弾力があり固いです。
引用: https://www.shiromoto.to/ct/skincare/distress/img/ph_nikibi2.jpg
取り出してもいいニキビの芯
出来始めの白ニキビ
ニキビの出来始めにできる芯は薄黄色のような色をしており、白ニキビと呼びます。白ニキビは小さく、透明に近い色で肌にポツポツとできます。指の腹で触ってみると粒のような感覚があります。まだ、この段階では炎症を起こしてはおらず、痛みがありません。
引用: http://www.s-b-c.net/image_hc/contents/nikibi/ill-nikibi1.gif
毛穴から飛び出ている黒ニキビ
白ニキビと同じようなサイズですが、毛穴から黒いブツブツが見えるニキビがあります。これは毛穴の中に詰まり続けた皮脂などが中に収まりきらず、芯の頭が毛穴をから飛び出ているニキビです。飛び出た芯の部分は空気に触れて酸化して黒くなり、黒ニキビと呼ばれています。
引用: http://www.s-b-c.net/image_hc/contents/nikibi/ill-nikibi2.gif
ニキビの芯の取り出し方
白ニキビや黒ニキビの固い芯は自分で出しても大丈夫です。針や芯を取り出すコメドプッシャーを上手に使って芯を取り出すことができます。ニュルッと簡単に固い芯を押し出すことができ、取った跡には小さな穴が残ります。潰して芯を押し出すことでニキビの炎症や化膿を早期の段階で防ぐことができます。芯を取り出した後の穴は小さく、自然に閉じていきます。
固くて芯が取れないニキビ
しこりがあって膿がみえる
ニキビを触ってみて奥の方に固いしこりがあるものは膿の可能性があります。毛穴の中でアクネ菌が増殖すると人の体は血液中の白血球の一種がアクネ菌を攻撃しようとします。この戦いによってニキビの炎症はさらに悪化し膿ができてしまいます。膿は戦ったアクネ菌と白血球の死骸です。この状態になるとニキビの上部にクリーム色の膿が見え、ニキビ周辺は赤みをおびています。
奥の方に固いしこりがあるニキビは自力で取ろうとしないで下さい。針を使って膿を出すこともできますが、膿の出し方が不十分の場合や開いた傷口に雑菌が入るとニキビの治りが悪くなります。場合によっては潰した後のニキビ跡が凸凹になることや色素沈着が残ってしまうことになります。
引用: https://www.shiromoto.to/ct/skincare/distress/img/ph_nikibi5.jpg
しこりがあって赤く炎症している
触って皮膚の奥の方にしこりがあるのに膿は見えない、赤く炎症して表面が固いニキビもあります。このニキビも皮膚の奥の方で皮脂が詰まっています。外からは見えませんが、中に膿が溜まっている場合があります。
固くて芯が取れないニキビ【治し方】
ホームケアで治す方法
ニキビの表面が固い・しこりがあるニキビは芯が皮膚の奥の方に入り込んでいて見えません。無理に穴を開けて膿と芯を取り出すよりは薬で治すことをおすすめします。市販薬を使って治す場合は、抗炎症作用と抗菌作用のある塗り薬を使って炎症を鎮めることから始めます。
専門のクリニックに通う
皮膚科や美容皮膚科に行けば、炎症をおこしたニキビに抗生物質が入った内服薬(飲み薬)や外用薬(塗り薬)を処方して治療をしてくれます。内服薬や外用薬以外の治療であれば、炎症部分にステロイド剤を注入する局所注射や膿を専用の器具を使って押し出す面皰圧出などの処置を受けることもできます。
固くて芯が取れないニキビ【市販薬の紹介】
テラコートリル
市販薬で比較的効き目が強く、おすすめされている塗り薬は「テラコートリル」です。ヒドロコルチゾン(副腎皮質ステロイド)という抗菌効果のある成分とオキシテトラサイクリン塩酸塩という抗炎症作用のある成分を配合している軟膏です。
市販薬ですが、抗生物質やステロイドを配合した塗り薬です。アクネ菌・マラセチア菌・黄色ブドウ球菌の殺菌に効果があり、炎症しているニキビや化膿しているニキビの改善に役立ちます。使い方は1日1~数回程度、ニキビに直接指で塗るか、ガーゼなどを使って貼付します。
【指定第2類医薬品】テラ・コートリル軟膏a 6g
価格
¥ 721
注意点
抗生物質は善玉菌でもある常在菌までも殺菌してしまいますので長期間の使用はおすすめしません。数日間使用してみて効果がないのであれば、肌荒れなどの副作用のリスクがありますので使用を止めましょう。
固くて芯が取れないニキビ【治りを早くする方法】
炎症や化膿して固いしこりのあるニキビを治すには薬の力だけで治すのではなく、肌の状態を良くすることです。肌の状態を良くすることで治りも早くなりますし、アクネ菌の増殖を抑えて、さらなるニキビの予防にもなります。
肌の状態を良くするには肌のバリア機能を正常に戻す・皮脂の分泌をコントロールする・角質の硬化を防ぐ・体内の老廃物を排出することです。これらは日頃のスキンケア方法の見直しやホルモンバランスの乱れを直すこと、生活習慣の改善で効果がでてきます。
固くて芯が取れないニキビ【薬以外にできること】
炎症を抑えるスキンケア
スキンケアを見直すには、日頃の洗顔とその後のケアをしっかり行うようにしてください。仕事で疲れてメイクを落とさずに寝てしまってはニキビがすぐにできてしまいます。メイク落としでクレンジングした後は泡が良く立つ洗顔料で優しく洗顔するようにしましょう。
熱いお湯や強い擦り洗いは厳禁です。肌に必要な皮脂まで落ちてしまい肌の乾燥を引き起こします。乾燥すると皮脂は過剰に分泌されるようになります。ニキビを早く改善するためにも正しい洗顔を心がけてください。
洗顔後は清潔なタオルで水気を拭き取り、化粧水や美容液で肌を保湿するようにします。赤く炎症したニキビにはニキビ用のローションを使ってコットンパックをして熱や炎症を抑えるようにしてみてください。ひんやりして炎症の痛みが緩和されます。
ホルモンバランスを正常にする
ホルモンバランスはストレスや睡眠不足などで簡単に崩れてしまいます。ホルモンバランスが崩れると皮脂を過剰に分泌する、角質が厚くなるといったニキビのできやすい環境を作ってしまいます。体を休ませてリラックスできるようにすることが必要です。睡眠や休暇をとることでホルモンバランスが改善され、ニキビの悪化が緩やかになります。
ニキビ改善に有効な栄養を摂取する
体内に入れる栄養にも気をつけるようにしましょう。脂質や糖質の多い食べ物・飲み物は皮脂の分泌を多くします。食材やサプリでもいいので肌を修復して新陳代謝を活発にするビタミン群や肌細胞を活性化させ美肌効果のあるミネラルなどの栄養を摂取するようにしてください。
老廃物を排出する
ニキビを治すには適度な運動をして汗をかく、温かい湯船に浸かるなど血の巡りをよくしてください。体の新陳代謝を高めて体の中の老廃物を排出することで皮膚の奥に溜まってしまった膿を体の中に吸収しやすくする環境が作れます。
まとめ
自分で取り出してもいい芯もあれば、表面が固くなって取れない芯などニキビの種類によって治療方法は異なります。固い・芯が取れない・しこりがあるニキビについては皮膚科などの専門医でみてもらうか、市販薬とホルモンバランスや生活習慣の改善で時間をかけて治すようにしてみてください。焦って炎症しているニキビの芯を取り出して傷口が広がってしまうとニキビ跡になりやすくなります。ゆっくりと時間をかけて治していきましょう。