ピルのイメージ
ピルと言うと避妊対策の薬、生理をコントロールする薬と言うイメージを持つ人は多いかと思います。そのピル、実は避妊対策以外にもニキビや生理前のイライラ、生理痛の軽減、肌トラブルなどに用いられます。
ピルってどんなもの!?
ピルは多くの人が避妊薬とイメージしますが1960年にアメリカで発売され現在では世界180カ国、約9000万人の女性が利用しています。多くのピルはエストロゲンとプロゲステロンと言う2種類の女性ホルモンが主成分となっていて、ピルを服用すると体の中の女性ホルモンが変化しバランスが乱れます。その為、高い確率の避妊対策が出来たりします。他にも、エストロゲンがニキビに効くのでニキビの発生を抑えたり、出来てしまったニキビを治してくれます。その為、ニキビの治療にも処方される事があります。
ピルがニキビに効く
ニキビが出来る理由は様々な理由がありますが、ニキビの原因の1つに男性ホルモン作用で過剰な皮脂分泌があります。ピルを内服する事で体内のホルモンバランスを整え皮脂の分泌を減少させニキビが発生しにくい肌環境を作り出します。ピルの主成分の女性ホルモンのうちエストロゲンが皮脂の分泌を抑え、きめ細かい肌を作り出す効果がありその為、ピルを服用すると体の中のエストロゲンが増えて皮脂の量が減りニキビが出来にくくなります。
皮脂の分泌が減ると毛穴の詰まりも解消され、皮脂をエサとするアクネ菌の増殖を抑える事ができ、結果ニキビが出来るのを防いでくれると言う訳です。また、エストロゲンはコラーゲンの生成を促してくれるので肌の乾燥を防ぎ、乾燥からくる角質が硬くなってしまったり、毛穴が細くなり毛穴詰まりが解消されます。
ニキビに効くピルの種類
ピルには様々な種類があります。必ずお医者さんで相談し、自分に合ったピルを選ぶ事はもちろん、ピルの種類、副作用なども理解しておく事が大切です。ピルに含まれているのはエストロゲンとプロゲステロンと言う女性ホルモン。そこで注意するのはプロゲステロンの種類!プロゲステロンの中には実は男性ホルモンの様に皮脂を分泌を促す効果があるものもあります。プロゲステロンの種類により"多く皮脂を分泌させるもの"、"少し皮脂を分泌させるもの"、"皮脂の分泌を抑えるもの"があります。ですからピルなら何でも良い、と言うのではなくプロゲステロンの中でも皮脂の分泌がどうなのかをしっかりと選びましょう。プロゲステロンは開発された順番ごとに第1〜第4世代まで分けられています。
ニキビに効くピル ヤーズ 第4世代ピル
ヤーズにはドロスピレノンと言うプロゲステロンが含まれています。ドロスピレノンと言うプロゲステロンは皮脂を抑制する効果があります。なので、他のピルと比べてニキビが出来にくくなっています。エストロゲンの効果とドロスピレノンの効果が出来ます。そして、ヤーズは超低量のピルなので副作用も押さられます。
ヤーズはアメリカでニキビの薬として認められています。また、PMSや生理痛、月経過多にも効く薬と言われています。保険が適用されますが日本ではまだニキビ治療薬として許可が下りていません。日本の厚生労働省からニキビ治療が目的とされるピルはまだ許可が下りていなく、保険も使えないのが現状です。
ニキビに効くピル マーベロン 第3世代ピル
マーベロンにはデソゲストレルと言うプロゲステロンが含まれています。他のプロゲステロンと比べても皮脂の分泌が少ないプロゲステロンです。ニキビの治療薬として効果が期待できます。副作用はむくみが出やすい様です。マーベロンにはノベロンと言うジェネリック薬があります。マーベロンと同じ成分ですが価格が安めになっています。
ニキビに効くピル トリキュラー 第2世代ピル
トリキュラーに含まれるプロゲステロンはレボノルゲストレル。日本で1番処方されている万能タイプのピルです。レボノルゲストレルは男性ホルモンの作用が強いと言われていてそれを解消する為に3段階に配合を調整した3相性ピルになっています。3相性ピルで女性ホルモンの配合を自然な整理の流れに調整し、副作用も使い始めは頭痛や吐き気など軽い症状が出やすいと言われていますが使い続けるうちになくなります。
知っておこう!ニキビに効くピルの副作用
ピルの副作用でよく言われるのは吐き気や頭痛、むくみなど。しかし、これは人によって様々。副作用が出る人もいれば全く出ない人も…。体質によってピルも合う、合わないもあります。
体調不良
吐き気や頭痛はピルの副作用で多く見られます。この症状はピルに含まれているホルモンのよって体の中のホルモンのバランスが変化する為。この症状はピルを飲み始めに出ますが次第に落ち着いてきます。もし、これらの症状が落ち着いて来なかった場合は医師に相談する事が大切です!
食欲増進
ピルに含まれているプロゲステロンの影響で食欲が増進したり、むくみやすくなったり、脂肪がつきやすくなったりする事も。
血栓症
血栓症とは血液の中に血の塊が出来てしまう事。これはピルの副作用の中でも重篤なものでその様な事はあまりない様ですが血栓が万が一出来てしまうと重い症状に発展してしまう事もあるので注意が必要です。この血栓が出来てしまうリスクは喫煙者の方が高くなるようです。タバコはビタミンを破壊し、血液の流れを悪くします。1日15本以上タバコを吸う人はピルの服用は禁止されています。
ニキビ予防だけじゃない!ピルのメリット
ピルの効果はニキビを予防する以外にもあります。女性には卵巣や子宮がありますが、それらの女性特有のトラブルもピルを服用する事によって防ぐ事が出来るとされています。
生理不順の改善 生理の調整
月経の不順に悩む人はピルを飲み始めるとホルモンバランスが整えられ毎月同じ時期に生理が来る様になります。旅行や予定があり「この日は生理が来て欲しくない!!」と言う時もありますよね。そんな時にもピルが役立ちます。この場合もしっかりと医師と相談してピルを飲み始める時期を決めましょう。
生理痛の改善
女性にしか分からない生理痛の痛み。この痛みの原因は様々ですが子宮内膜の厚さが関係していると言われています。厚くなった子宮内膜が剥がれる時に痛みが出ると言われていてピルで子宮内膜を厚くしない様にします。その為、生理痛を和らげる事になります。さらに、出血量も減らす事も可能だと言われています。産婦人科で相談しましょう。
女性特有のガン予防
女性特有のがん、卵巣がん、子宮体がん、乳がんがありますが卵巣がんは排卵のたびに卵巣が傷つき起こりやすくなりますが、排卵を抑制することで排卵へのダメージを防いでくれます。また、子宮のがんは女性ホルモンが関係していてこれがのバランスが崩れると発症しやすくなると言われています。婦人科系のがんは自覚症状がないと言われていますから定期的に検診を受けましょう。
ニキビに効くピルのデメリットは?
ニキビにも効くピルは女性にはメリットもありますが逆にデメリットも。ピルには先に紹介したように副作用が出る場合もあります。次第に落ち着いてくるとは言え始めは体が辛い事もあるかもしれません。そして、不正出血、胸が張る事もあるようです。
ニキビに効くピルの紹介 まとめ
日本でのピルのイメージはプラスのイメージではないかもしれません。避妊薬、と言うイメージが強いかと思います。しかし、アメリカではピルはニキビのお薬と認めてられています。日本でもニキビで悩んでいる人は沢山いますからピルでニキビ治療が認められるといいですね。ただ、副作用がある事もきちんと把握しておかなければなりません。そして、ピルはホルモン治療になりますから購入は婦人科などの医師に診察、相談してから安心できるところで購入しましょう。ニキビの出来る原因もしっかりと把握して見直す事も大切です。