はちみつの賞味期限
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私達は普段、どんな食べ物でも賞味期限をチェックします。長期保存できる缶詰だって缶の底には製造年月日や賞味期限が記載されていますよね。はちみつにもメーカーによて賞味期限が記載されています。でも、よく耳にするのがはちみつは永久に保存可能、はちみつに消費期限はない、というもの。なぜ賞味期限が記載されているにも関わらず、そんな話を耳にするのでしょうか?
はちみつに賞味期限が記載されている理由
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はちみつには消費期限はないんです。それなのに賞味期限が記載されているのは、日本の法律によってすべての食品には消費期限または賞味期限を記載しないといけない、と定められているから。でも腐らないから半永久的に食べることはできても多少風味は落ちてしまうのは事実です。また、なぜ消費期限ではなく、賞味期限が記されているかは、以下の理由によります。
賞味期限と消費期限について
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食品の期限の表示には賞味期限と消費期限の2つがあること、ご存知でしたか?使い分けは、劣化が早く、長期保存できないものには消費期限、劣化が遅く長期保存が可能なものには賞味期限が記載されていることが多いです。消費期限と書かれているものはその期限までに食べてしまうか、消費期限をすぎてしまったものは劣化がはじまっているので期限後の消費は自己責任となります。一方の賞味期限が記載されているものは期限をすぎて食べても、風味が落ちるものもありますが、特に問題ないものが多いです。気をつけなければいけないのは、これら期限は未開封の状態での期限です。開封後の期限にはそれぞれの食品の性質を見分ける必要があります。
つまり、はちみつは長期保存できるので、明記されるのは消費期限ではなく、賞味期限ということ。そして実際に何年も経過したはちみつは多少風味が落ちるけれども食べるのにはまったく問題なく、風味が落ちると言ってもあくまで少しです。ですので、何年たっても腐らないし、はちみつの香りは続くので賞味期限は永久、という人もいれば、厳密には風味がおちるので賞味期限以内に使い切ろうという人と2つの主張があるわけです。
はちみつに賞味期限がないと言われる理由
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はちみつ半永久的に腐らないという理由をみていく前に、はちみつの種類をお話しておきます。というのも賞味期限がないと言われているはちみつは3種類のうち、純正はちみつ1種類だけだからです。3種類とは、はちみつには生はちみつ(純粋はちみつ)とはちみつ(精製はちみつ、加糖はちみつ)に分かれます。
純正はちみつ
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純粋生はちみつともいわれるこのはちみつは、加熱・殺菌や添加物、加糖をされていないそのままのはちみつのことです。加熱されていないため、はちみつがもつ栄養分をふんだんに摂取することができます。ですが、非加熱のはちみつは酵素が生きているので時間が経つと濁ったり、ガスが発生したりします。ですが、非加熱のはちみつは栄養分以外にも殺菌能力が高く、生なのに腐らない、長期保存が可能な唯一のはちみつです。
精製はちみつ
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そうはいっても、純粋はちみつの特徴を理解できない消費者のために品質を安定させる必要があります。それが、精製して不純物を取り除いたり、加熱処理して酵素を失活させたりした精製はちみつです。確かに品質は安定しますが、折角の酵素を殺してしまうことになり、はちみつの栄養分や風味はかなり損なわれてしまっています。
加糖はちみつ
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花からとってきた蜜はまだ水分が多く甘味が足りない状態。それをミツバチ達が羽をブンブンいわせて水分を飛ばすことで水分がとび、甘味がますんです。ですがまだ水分が多い早い段階で採取すると当然甘味が足りなくなります。また、甘味を均一にするために水あめや砂糖を加える処理をほどこしたものが加糖はちみつです。最近はカロリーを意識する消費者のために、人工甘味料を加えたものも流通し始めています。
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さきほどお話した通り、賞味期限に関係なく食べる事のできるはちみつ、純正はちみつの長期保存が可能な理由をお話していきます。
はちみつに賞味期限がないと言われる理由 ①水分が少ない
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はちみつは水分がとても少ない食品です。実際15%程度の水分しか含まれていません。そのためカビが繁殖しずらい環境であるといえます。
はちみつに賞味期限がないと言われる理由 ②糖度が高い
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はちみつの糖度は80%とかなり高糖度です。この糖分ははちみつの中に細菌が入ってきた際に、最近の水分を吸い出してしまう働きをもっています。水分を吸いだされた細菌は死滅してしまい、繁殖することができません。これを裏付ける実話として、1913年にアメリカの考古学者がピラミッドの発掘中に3300年前のはちみつを発見。しかもそのはちみつが全く腐っていなかったという話です。
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はちみつの賞味期限 保存方法
いくらはちみつは長期保存可能で、殺菌能力が高いとはいっても、正しい保存方法はありますので説明していきますね。
はちみつの賞味期限 保存方法①保存場所(未開封・開封後)
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未開封・開封後とも、常温保存が適しています。直射日光のあたらない涼しい、湿気の少ない場所で保管しましょう。はちみつは湿気を吸収しやすい性質があるため、食器棚や、他の乾物をしまってある戸棚などで保管しましょう。湿気取りなどと一緒に置いておくのがベストです。
また、はちみつは湿気以外にもニオイも吸収することがありますので、未開封であってもニオイのきついものと一緒に置いておくのは念のため避けた方がよいでしょう。
はちみつの賞味期限 保存方法②容器
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はちみつの保存にはガラス瓶が適しています。プラスチックでの長期保存はプラスチックのニオイがはちみつに移ってしまう恐れもありおすすめできません。また、冬など気温の低い季節にはちみつが結晶化して固まってしまうことがあります。これははちみつの成分であるブドウ糖が白く固まってしまう状態です。40℃程度のぬるま湯で湯せんすれば元に戻りますが、その際もガラス瓶の方が湯せんには向いています。もし、買ってきた容器がプラスチックだった場合は、自宅でガラス瓶に移し替えた方がよいでしょう。その際は瓶の煮沸消毒を忘れずに。
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はちみつの賞味期限 開封後に気を付ける事
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基本的にはちみつは未開封・開封後の保存方法に変わりがないように、未開封・開封後の賞味期限も同じです。ただしそれは開封後に雑菌がはちみつに交じってしまわないように気を付けた場合のお話です。
清潔な器具を使う
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開封後に腐らせない・カビらせないために注意することがあります。はちみつをすくう時には清潔なスプーンを使うこと。いくらはちみつには高い殺菌効果があるとはいえ、菌の繁殖の原因は作らないに越したことはありません。
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はちみつってトロ―っとしているので垂れないようにスプーンを舐めてしまう人が多いのですが、その舐めたスプーンで再度はちみつをすくうと、口の中の雑菌がはちみつに移ってしまいます。また、くまのプーさんのように直接指を入れるのもやめましょう。
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料理に使う時に他の食材や調味料に使ったスプーンをそのままはちみつの瓶に突っ込むのもダメです。砂糖や塩など賞味期限がないと言われている調味料であっても、何かと混ざると劣化するからです。
蓋をきっちり閉める
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保存方法でもお話した通り、はちみつは湿気やニオイを吸収してしまいます。それに蓋を開けっ放しで放置しておくことは瓶の中に雑菌やホコリなどのごみが入っていまうことになります。使い終わったら、すぐ蓋をきっちり占める事。湯気の立つコンロなどのそばに放置しない事がとても大事になってきます。
まとめ
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ビタミンやミネラルなどの栄養価が高はちみつ。正しく保存してはちみつの効果を存分に取り込み健康な毎日を送りましょう。