ハイドロキノンクリームとは?
今、シミが消えると話題のクリームです。その美白効果の高さから、シミの漂白剤とも呼ばれています。クリームの中で美白効果を発揮してくれているのが、ハイドロキノンという成分です。色々なメーカーから販売されていて、ハイドロキノンの含有量が少ないものから、多いものまで市販で手に入れることもできるのでおすすめです。
ハイドロキノンってどんな成分?
ハイドロキノンは別名ヒドロキノンともいいます。昔は写真の現像の還元剤につかわれていました。日本では管理が難しい成分のため、2001年までは医師の管理下のみで使用が許可されていましたが、現在では薬事法の緩和により、化粧品にも使用できるようになりました。強力な漂泊作用があり、海外では40年以上前から美白化粧品として多くつかわれていました。このような説明を聞くと、何やら怪しい化学物質のように思われるかもしれませんが、そうではありません。ハイドロキノンはコーヒーや紅茶、イチゴ類、麦芽などに含まれている天然成分です。
ハイドロキノンクリームの主な効果
ハイドロキノンクリームの気になる効果について紹介します。主な効果は3つです。
美白効果
美白効果が、ハイドロキノンクリームの一番の特徴といっても過言ではありません。何せ漂白剤と呼ばれるくらいですからね。美白効果のある成分として良く知られているビタミンやコウジ酸の10倍から100倍の美白効果があるとされています。透き通るような白肌になりたい方におすすめです。
シミ消し
美白効果があるため、もちろんシミも白くすることができます。すでにできてしまったシミを無かったものにできるなんて、女性にとってこんなに嬉しいことはないですよね。もちろん、塗ってすぐにシミが消える訳ではありません。効果が出るまでの期間は個人差があります。このことについては記事の後半で詳しく紹介します。
シミ予防
既にできてしまったシミを消す効果だけでなく、これからできるかもしれないシミの発生を予防する効果もあります。白猫ちゃんのように何も考えなくても白い素肌でいられるのは、楽でうれしいですよね。
ハイドロキノンクリームによる肌の変化
ハイドロキノンクリームを使用するとどのように肌が変化して、シミが消えたり、予防できたりするのでしょうか。
黒色メラニンの生成を抑える
肌が日光にさらされると肌を守ろうとメラニンを作るように命令します。作られたメラニンは日光をあびることによってさらに活性化され、黒色メラニンに変わります。この黒色メラニンが表皮に色素沈着することで、シミになります。ハイドロキノンはこのシミの始まりである、“メラニンを作るように命令すること”を抑制できます。そのため、黒色メラニンが生成できなくなり、白い肌を手に入れることができます。
メラノサイトを減少させる
メラノサイトとは、メラニンを作り出す工場のようなものです。ハイドロキノンにはこの工場を少なくする効果があります。そのため、発生できるメラニンも減るために新しいシミができにくくなります。
メラニンの色を薄くする
ハイドロキノンには一度黒くなってしまったメラニンを元の姿に戻す力があります。そのため、一度できてしまったシミを元の肌の色に戻す効果が得られるのです。
ハイドロキノンクリームには効果のあるシミと無いシミがある?!
開いた口が塞がらないという感じですが、そうなんです。効果のあるシミと無いシミがあるんです!それでは、どんなシミに効果があって、どんなシミには効果が無いのでしょうか。
効果のあるシミ
①老人性色素斑→紫外線を浴びることが多い方に出やすいシミです。シミの出方が左右対称ではなく、肌との境界線がはっきりしているのが特徴です。
②炎症性色素沈着→アトピーの方やニキビの跡が残りやすい方に多いです。過去に炎症や傷になった部分がシミになって残ってしまいます。色々なシミの中でも特にハイドロキノンクリームの効果が高いのでおすすめです。
③かんぱん→頬骨の辺りに様々な色のシミが左右対称にできます。30代から50代になって出始めることが多いです。
④そばかす→鼻を中心に頬の辺りや目の下の辺りに散らばって小さなシミがあるのが特徴です。また、加齢によってできるものではないため、若いころから出始めることが多いです。遺伝による体質のため、ハイドロキノンクリームの効果には個人差があります。
⑤摩擦黒皮症→名前から想像されるかもしれませんが、下着の締め付けやボディーブラシなどの摩擦により肌が黒ずんでしまうものです。
効果の無いシミ
①脂漏性角化症→シミだと思っていると、イボのように盛り上がり始め、表面がザラザラしています。ホクロよりも硬くなるのが特徴です。紫外線だけでなく肌の老化が原因のため、40代ごろから出始める方が多いですが、早い場合で20代で出始めることもあります。
②太田母斑→顔の片側だけに出ることが多く、青から黒みがかった小さな斑点が目の周りを中心に集まっているように見えます。これは正確にはシミではなく、アザの一種でメラニンの色素異常で起こるのではないかといわれています。生まれつきの方と思春期から出てくる(遅発性太田母斑)方がいます。
③後天性真皮メラノサイトーシス→一見シミのようにも見えますが、アザの一種です。両側の頬骨の辺りに出やすく、発生する位置や形状でかんぱんと間違われることが多いです。かんぱんだと思ってシミ治療をしても改善されない場合は、こちらの可能性もあります。
ハイドロキノンクリームの正しい使い方
いくら多くの方がおすすめしているクリームでも、使い方を間違えると逆効果だったり、悪化させてしまったりするので、正しい使い方をマスターしましょう。
効果が出るのはどのくらい?
色の薄いシミだと2週間、濃いシミだと1ヵ月使い続ければ、ほとんど分からないぐらいになります。ただ、ハイドロキノンの含有量や体質、使い方にもよるので、3ヵ月経ってやっと効果が出てきたと感じる方もいます。
塗りすぎには注意!
ハイドロキノンクリームは塗れば塗るだけ効果が出るものではありません。塗りすぎには注意しましょう。ハイドロキノンクリームには乳酸が含まれているため、肌がかぶれることがあります。特にハイドロキノンの濃度が濃いもの、具体的には5%以上のものを使用する際は副作用が出ることがあるので気を付けましょう。パッチテストを行ってから使用すると安心です。
より良い効果を得るには塗るタイミングが重要!
洗顔直後は肌が水分を多く含んでいるため、ハイドロキノンが浸透しやすくなります。良く浸透した方が良いと思われるかもしれませんが、効果が出すぎると副作用の原因にもなりますので、洗顔後20分ほど時間をおいてから塗るようにしましょう。また、時間が無い時は化粧水などで肌を整えてから塗るのがおすすめです。
塗る範囲や使用期限にも気を付けましょう
ハイドロキノンクリームにはそれぞれ期限が設けられていますので、きちんと守るようにしましょう。ハイドロキノンは物質的に不安定な物質なので、酸化しやすいです。酸化して変色したものを肌につけてしまうと、炎症の原因になるので注意しましょう。また、シミ以外の場所に塗る使い方は白斑の原因になるのでやめましょう。
紫外線対策は絶対的
ハイドロキノンクリームの使用期間中は、紫外線対策を必ず行ってください。それは、ハイドロキノンが紫外線に弱く、さらにシミを濃くしてしまうからです。SPF20以上の日焼け止めをしっかりと塗るのがおすすめです。
皮膚科でハイドロキノンクリームは処方してもらえるの?
ハイドロキノンクリームは「皮膚科」「美容皮膚科」「美容外科」のうちのどこでも処方してもらえます。美容皮膚科なら来ている患者さんは皆キレイになりたい方なので、気軽に相談できておすすめです。
皮膚科でハイドロキノンクリームを処方してもらう場合の保険適用は?
美容目的になるので、保険は適用されません。また、クリーム代だけでなく、初診料、診察代もプラスしてかかるので場所によっては高くて一万円を超えることがあることを意識しておいた方が良いです。
ハイドロキノンクリームの注意点と副作用
白斑がおこることも……。
特に5%以上の濃度の高いものを使用している方は注意が必要です。また、濃度が低くてもシミ以外の部分に長期間塗っていると、その部分だけ白く抜けてしまう白斑が起きることもあります。
最長でも3か月
この白斑や副作用を防ぐためにも、最長で3か月経ったら一度使うのを止め、肌を休ませる必要があります。せっかく効果が出始めたのにと思うかもしれませんが、長く使用すると炎症が起きたり、白斑が出やすくなるので注意しましょう。
まとめ
いかがでしたか?気になるハイドロキノンクリームの効果や注意点、副作用、正しい使い方について紹介しました。注意点をしっかり守って、安全に美しい肌を手に入れましょう!
動画で見る!ハイドロキノンクリームの効果!
▼おすすめの動画二本です。ハイドロキノンクリームを使ってみた経過を紹介しています。