リモコンリレーとは?
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リモコンリレーとは、照明器具や電子回路などをリレーで入り切りする仕組みです。これだけだとぱっとイメージすることは難しいですが、一つ例を出すとすると講義室などの大きな部屋の照明です。場所によっては同じ照明をオンオフできるスイッチが複数あることがあります。
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1部屋の中にスイッチが複数ある場合もあれば、管理室で全部屋の照明を管理できる場合もあります。するとどうやってそのような仕組みが成り立っているのか不思議になると思います。リモコンリレーでは照明などと繋ぐ配線を最小限に抑えることで配線コストを抑えることができています。
電源そのものはリレーが一括で管理しているため、配線はオンオフの信号だけをやり取りして効率化されています。このようにオンオフが自由自在になるリモコンリレーですが、スイッチ単体では今現在オンなのかオフなのかわからないようになっています。スイッチはあくまで信号を伝えるだけなのでチャタリングが発生することがあります。
チャタリングが起きる仕組みになっている
最後に触れたチャタリングですが、チャタリングとは1回スイッチを切り替えただけのはずなのに2回3回も切り替わってしまう現象をいいます。パソコンのキーボードで例えると、キーが多重反応を起こして「こんにちわ(konnitiwa)」のつもりが「こんにっちわ(konnittiwa)」になってしまう現象がチャタリングです。
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リモコンリレーは仕組み上複数のスイッチが設けられていることが多いので偶然同じタイミングでスイッチを操作してしまうと同じ信号が2度伝えられてオフからオンにしたつもりがオフ→オン→オフとなってしまいます。チャタリングはハードウェアの故障で発生することが多いですが、リモコンリレーの場合はハードウェアが正常な場合でも上記のような理由でチャタリングが発生することがあります。
一人しか操作していないのにチャタリングが発生する場合はハードウェアの故障の可能性が高いので一度メンテナンスするといいでしょう。
家電のリモコンとリモコンリレーの違い
リモコンリレーと聞くとエアコンなどの家電のリモコンをイメージするかと思いますが、全然別物です。家電のリモコンは赤外線などを使った無線通信を行うため、物理的に家電とつながっていません。しかし、リモコンリレーでは仕組み上物理的に配線によってつながっています。
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根本的な仕組みが全然違っているため比較対象にすることは難しいでしょう。ですが、リモコンリレーにも対応していてなおかつリモコンにも対応している照明も存在します。オンオフの切り替え方は異なりますが、オンオフするということに関しては同じです。
リモコンリレーの特徴:中央監視装置と連携すると一括制御可能
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中央監視装置は、主にビルなど広いスペースを管理する際に設けられます。会社であれば全部屋の照明を落として無理矢理にでも残業対策に繋げたりすることができます。またただスイッチをオンオフするだけでなく、どこの照明がオンなのか監視できる装置を作るとより管理が楽になります。
中央監視装置を見れば照明消し忘れも防げるため無駄な電力消費を防ぐこともできます。リモコンリレーにはいくつかの方式があり、それぞれ「ワンショットリモコン方式・多重伝送リモコン方式・リモコンセレクタスイッチ」と呼びます。次はそれらリモコンリレーの方式の種類について紹介していきます。
リモコンリレーの種類:ワンショットリモコン方式
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ワンショットリモコンはリモコンリレーから1本ずつ新合繊を用意し、ひとつのリモコンに全て集約する方式です。この方式はリレー台数(スイッチ数)が増えれば増えるほど信号線(配線)が増える事になるため盤間配線等が複雑になります。
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基本的に小規模なビルなどスイッチを大量に用意する必要がない場所でワンショットリモコン方式がおすすめです。逆にワンショットリモコン方式は大量のリモコンへの対応に弱いため、その場合はワンショットリモコンではなく別の方式を使うといいでしょう。またLEDによるオンオフ表示が可能なスイッチボックスがあるとより管理が簡単になります。
リモコンリレーの種類:多重伝送リモコン方式
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多重伝送リモコン方式は2本のリモコンリレー用信号配線を繋いで、信号を多重伝送させてオンオフを行う方式です。こちらはワンショットリモコン方式と違って配線が2本で足りるため複雑な配線にならずに済みます。その代わりに中央制御装置が必須であることやアドレス設定器などが必要であるためその分費用は高くなります。
リモコンリレーの種類:リモコンセレクタスイッチ
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リモコンセレクタスイッチは、複数のリモコンを同時に制御することが可能となっている方式です。ワンショットリモコン方式だとすべてオフにするためにすべてのリモコンをチェックする必要がありますが、リモコンセレクタスイッチの場合は一つのスイッチ(制御装置)を操作することで全照明を一斉点灯・消灯することが可能です。
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例を挙げるとすると、学校やマンションの廊下の蛍光灯です。一つのスイッチをオンオフするだけでそのフロアの蛍光灯すべて点灯するはずです。このような場面ではリモコンセレクタスイッチが使われています。逆にワンショットリモコン方式だとスイッチのオンオフが面倒なだけでなくスイッチ数が物理的に不足してしまうため相性が良くありません。
リモコンリレーの注意点:回路設計には十分気を付ける
リモコンリレーは方式によって仕組みが全く異なります。そのため、場所にあった方式を採用しないと配線で困ることが出てきたり、実需を上手く満たせないということもなりかねません。
特にワンショットリモコン方式は配線コストが高いため、マンションの廊下の蛍光灯などに採用することはまずないでしょう。時と場合に合わせてワンショットリモコン方式・多重伝送リモコン方式・リモコンセレクタスイッチを使い分けて設計するようにしましょう。
リモコンリレーの注意点:仕様がメーカーごとに違うため注意が必要
リモコンリレーの詳細な仕様はメーカーにより異なります。方式ごとの特徴こそ同じですが物理的なスイッチの管理方法が違ったりスイッチの形状も異なることがあります。スイッチが複数まとまったものをスイッチボックスといいますが、スイッチボックスによっては1ボックスにつき4スイッチしか配置できなかったり、大きめのボックスで16スイッチもまとめれるものもあります。
当然ここで挙げた例以外のものも存在しますが、物理的な形状の違いは配線や工事の際に大きく影響するためメーカーごとの仕様についてはよく確認しておくようにしましょう。
まとめ:一般家庭ではあまり縁が無いものかも知れない
リモコンリレーは正直な話、一般家庭にはあまり縁が無いものです。一般家庭で個人でリモコンリレーを意識して工事することなど滅多になく、そもそも一度もリモコンリレーに関して意識したことがない人もいるかもしれません。リモコンリレーはどちらかというと工事を依頼するマンションの管理人であったり実際に工事する業者に大きく関係するものです。
引用: https://item-shopping.c.yimg.jp/i/l/finea_211613248_9
配線自体は外部から見えない(壁に埋め込まれている)ですが、物好きであればどのスイッチがワンショットリモコン方式なのか、リモコンセレクタスイッチなのか予測してみてもいいでしょう。逆に考えるとその程度しか縁がない仕組みだと思われます。