『四畳半神話大系』は森見登美彦さんによる小説で、太田出版から2005年に刊行された作品です。京都大学に在籍の「私」が4つの並行世界で別々のサークルに所属することでいかに大学生活を充実させることができるか、を描いたもの。ただし関わってくる人物はどの世界でも同じです。
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そして『四畳半神話大系』は2010年にノイタミナにてアニメ化されました。このアニメは2010年度文化庁メディア芸術祭アニメーション部門で大賞を受賞しています。テレビアニメとして初めての受賞となりました。
こちらでは『四畳半神話大系』アニメのOPとEDをご紹介、さらには手掛けたアーティストの紹介や「迷子犬の雨のビート」のアジカンVerとシナリオアートVerの比較などをまとめたいと思います。
迷子犬と雨のビート
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アニメ『四畳半神話大系』のOPを担当したのはASIAN KUNG-FU GENERATION(以下、アジカン)でした。曲は「迷子犬と雨のビート」。この曲はアニメタイアップのためにアジカンが書き下ろした曲です。アイディアとしては、学生のころからやってきたことの集大成のようなもの、らしく、今までの曲で一番の出来、とのこと。
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なお、『四畳半神話大系』でアニメのキャラクター原案を担当している中村佑介氏は、アジカンのジャケットイラストを手掛けている方でもあります。そういった面からの「マッチ性」というのはとても強く感じますね。
さて、『四畳半神話大系』のOP「迷子犬と雨のビートを歌うアジカンについて、略歴をご紹介しましょう。
ASIAN KUNG-FU GENERATIONは1996年4月に結成された4人組のバンドです。結成されたのは関東学院大学内の軽音楽部内で、学生のころからの活動なのですね。ボーカル・ギター担当の後藤さんのルーツはずばりUKロックで、OASISやフー・ファイターズなどをルーツとして挙げています。
2002年にリリースしたミニアルバム『崩壊アンプリファー』に収録の『遥か彼方』がアニメ『NARUTO -ナルト-』のOP曲に起用されました。知名度があがり、2003年にはメジャーデビューを果たします。
以降、2018年10月現在、2016年11月発売の『ソルファ(2016)』まで、9枚のアルバムを発表しており、どのアルバムもオリコンチャート5位以内を記録しています。
神様のいうとおり
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『四畳半神話大系』のEDテーマにはいしわたり淳治(ex.スーパーカー)、砂原良徳の新ユニットにやくしまるえつこを加えた3人による『神様のいうとおり』が起用されています。なかなかに不思議で印象的な楽曲がこのアニメにもぴったりで、大変評価も高かったですね。
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アニメ『四畳半神話大系』の最終回では、OP「迷子犬と雨のビート」とED「神様のいうとおり」が逆に入れ替えられて放送されたことで話題にもなりました。
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なぜOPとEDが入れ替えられたのか、その理由についてアニメ監督の湯浅政明さんは、「OP曲は作品のテーマに沿った内容で歌われているのに加え、映像も最終回を意識した感じの作りになっている」とし、「最終回は作品のテーマを全て出しきったところで最後に”迷子犬と雨のビート”が流れるようにした」とのことでした。
なるほど、そういった意図があったとわかれば、最終回もまた違った角度から見ることができるかもしれませんね。
アニメ『四畳半神話大系』は2017年1月8日より、アニメ映画『夜は短し歩けよ乙女』の公開関連企画として特別放送がされました。この特別放送では、アニメのOP・EDを新規のものと差し替えて放送されています。
特別放送のOPは、本放送アジカンが歌ったOP「迷子犬と雨のビート」をシナリオアートがカバー。また、EDもシナリオアートが歌いました。
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『四畳半神話大系』の特別放送ではOPとEDが差し替えられて放送されました。OPを歌うのはシナリオアートで、曲は『四畳半神話大系』本放送のOPでアジカンが歌った「迷子犬と雨のビート」をカバーしています。
なぜアジカンバージョンじゃなかったのか、そのままでもよかったのでは、とも思いますが本放送から7年たっているということとあくまでも『夜は短し歩けよ乙女』の関連企画、ということで何かしら変化をつけたかったのかもしれませんね。
OP映像に変化はあまりないのですが、曲調はアジカンの「迷子犬と雨のビート」より若干明るめでポップな印象を受けます。このあたりの受け取り方はファンによってさまざまなようですが、心機一転というイメージとしては良いのかもしれません。
それでは『四畳半神話大系』特別放送でOPの「迷子犬と雨のビート」を歌うシナリオアートについて、略歴をご紹介しましょう。
シナリオアートは2009年に結成された3人組のロックバンドで、メンバーはハヤシコウスケ(Vo/G)、ハットリクミコ(Vo/Dr)、ヤマシタタカヒサ(Ba)からなります。
2014年1月にミニアルバム「night walking」をリリースし、メジャーデビューを果たします。同年9月にはイナズマロックフェスに出場し、早くも活発な活動をみせていました。
2018年10月現在までにミニ・フルアルバム合わせて6枚を発表、そして2018年8月にはそれまでのキューンミュージックを離れて独立しました。結成10周年のイベントの開催も決定しています。
シナリオアートは『四畳半神話大系』特別放送でED曲も担当しました。ED曲タイトルは「ラブマゲドン」で、バラード調の曲となっています。
『四畳半神話大系』本放送時のEDとは曲も違うということもあり、ED映像も新しくなっています。特別放送版では前半は物語の舞台でもある京都の地図、明石さんと「私」、そして先輩と黒髪の乙女がそれぞれ左右から出てきます。
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この、先輩と黒髪の乙女とは『夜は短し歩けよ乙女』の登場人物なのですが、特別関連企画ということで登場させているのだと思われます。
ただ、上記しましたがオリジナルではOP・EDも作品の一部として捉えられ、最終回ではOP・ED入れ替えての放送にするなどこだわりを見せていた部分もあったので、そういった面から見ると、本放送時からのファンにとっては違和感は感じられたかもしれません。特別放送で初めて作品に触れた方々には是非オリジナルも楽しんでいただけたらと思います。
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こちらでは『四畳半神話大系』のOP・ED曲のご紹介と共に、本放送、そして特別放送でOP曲「迷子犬と雨のビート」を歌ったアジカンとシナリオアートについて、詳細をまとめました。
上記しました通り、本放送と特別放送ではかなり雰囲気が変わっていますので、気になった方は是非、どちらの映像・曲もチェックしてみてください!