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「紅の豚」徹底考察!時代背景は?舞台が魔女の宅急便と同じ?!

2021.07.14

主人公が豚でありながら、その生き様とセリフがかっこいいと人気の『紅の豚』。時代背景への考察や、主人公が豚になってしまった考察など、視聴者に様々な想像をさせてくれるのも魅力ですね。そんな『紅の豚』について、物語の舞台や美しい音楽、作品の魅力を紹介します。

  1. 『紅の豚』とは
  2. 【紅の豚】舞台①ドゥブロヴニク【考察】
  3. 【紅の豚】舞台②ナヴァイオビーチ【考察】
  4. 【紅の豚】時代背景①第一次世界大戦後【考察】
  5. 【紅の豚】時代背景②世界恐慌【考察】
  6. 【紅の豚】魅力①かっこいいキャラクター【考察】
  7. 【紅の豚】魅力②飛行艇のアクション【考察】
  8. 【紅の豚】魅力③すべてを明かさない【考察】
  9. 【紅の豚】魅力④優美な音楽【考察】
  10. 『紅の豚』についてまとめ
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『紅の豚』とは、宮崎駿監督が原作・脚本・監督を務めた、ジブリのアニメです。主人公が豚という突飛な設定ながら、その生き様やセリフのかっこよさから、老若男女問わず非常に人気の高い作品となりました。宮崎駿監督が手がけるジブリ作品で、主人公が男性というのも珍しく、より幅広い層に人気となったのかもしれませんね。

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かつてはイタリア軍に所属し、マルコ・パゴットという人間でしたが、戦争が終わり退軍すると、ポルコ・ロッソという豚に姿を変えてしまった主人公。豚の姿は、彼自身がかけた呪いであり、ポルコ自身はその呪いを解こうとはしていませんでした。賞金稼ぎの飛行艇乗りとして活動していたある日、整備士の少女・フィオとの出会いをきっかけに、彼は少しだけ人間味を取り戻すようになるのです。

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主人公・ポルコが、空を飛んでいるとき映し出される地上の街の風景の一部として描かれているのが、ヨーロッパ地方のクロアチア共和国のドゥブロヴニク旧市街です。鮮やかな煉瓦色の屋根が特徴的で、透き通るような青い海、深い緑の山々との対比が非常に美しいその景色は、「アドリア海の真珠」と呼ばれるほど。

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実は、このドゥブロヴニク、2作前のジブリ映画『魔女の宅急便』の舞台にもなっています。宮崎駿さんが監督を務めたジブリ作品としては、2作続いて同じ舞台となりました。『魔女の宅急便』自体は、様々な国の要素を織り交ぜて作っていますが、『紅の豚』は明確に「アドリア海」を舞台にしているため、アドリア海でも有名なドゥブロヴニクを背景に選んだと考察されます。

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『紅の豚』の印象的な舞台として、ポルコの秘密基地のようなアジトもよく話題になりますよね。あのアジトは、イオニア海という場所にある、ギリシャ領のザキントス島の海岸・ナヴァイオビーチが舞台となっています。ドゥブロヴニク同様、観光地として有名な場所で、映画のように白い砂浜と鮮明な青海がとても美しい場所ですね。

砂浜には難破船があり、シップレックビーチとも呼ばれています。賞金稼ぎのポルコがいそうな雰囲気満々ですよね。実際のビーチは開けており、大きな船で大海から浜まで行くことは可能ですが、ポルコが自分の愛機であるサボイアをビーチに入れるために使っている洞窟も実在します。ただ洞窟はとても小さいので、あまり大型の船の場合は洞窟を潜ることができないので、注意が必要です。水着などを用意していけば、泳ぐことも可能ですよ。

『紅の豚』では、「空軍」という言葉や「ファシスト党」という言葉がたびたび登場しますが、本作の時代背景には第一次世界大戦があります。作品の舞台は1920年代なので、第一世界大戦は終結したことになっていますが、大戦後の不景気や仄暗さはそこかしこに見て取れますよね。

ポルコが昔馴染みの飛行艇製造会社に行ったとき、多くの女性が働きに来ていましたが、このとき同じヨーロッパのイギリスなどでは、男性と女性の数のバランスが取れなくなり、女性が圧倒的に多くなってしまっていました。戦争で多くの男性が亡くなったため、残された女性たちは自ら働くようになった当時の時代背景などを、ここでほのめかしているのではないかと考察されますね。

フィオが、イタリアと比べて燃料が高いとぼやいたシーンがありましたが、当時、世界的な経済不振が発生し、時代背景に世界恐慌があったことが理由だと考察されます。イタリア自体は、第一次世界大戦終結後から、戦勝国でありながら敗戦国のような経済不振に陥っており、世界恐慌が起きたところで特にダメージはありませんでしたが、その影響をモロに受けた国々も近隣にはありました。

イタリアで世界恐慌のダメージが何かあったとすれば、それは作中に何度か登場する「ファシスト党」の台頭ではないでしょうか。当時、植民地を持っていなかった国々は、植民地を得られるほど国の軍事力を高めることが、国を豊かにする方法だと考えていたことが時代背景にあります。この考えは大戦後にはすでにあったものですが、世界的に経済が安定せず豊かさを望むからこそ、より支持されるようになったのではないかと考察されますね。

『紅の豚』は、戦争後という時代背景、しっとりとしていてムーディな音楽など、非常に魅力的な部分が多い作品ですが、そのなかでもキャラクターのかっこよさが特に魅力的な作品ではないでしょうか。「飛べねぇ豚はただの豚だ」という作中のセリフも、本作のキャッチコピーとして有名ですが、当時のポスターなどで使用されていたのは「カッコイイとは、こういうことさ。」という文言です。

そのキャッチコピー通り、本作のキャラクターは、それぞれに自身の想いを貫く信念があり、誰を敵に回し、誰に何を言われても、それを曲げずに生きようとする強さがあるのが特徴です。そういった信念のある人物の言葉は、どれだけ周りくどくても、どれだけ飾っていても、ストレートな言葉であっても、聴く側の心にきちんと届きます。そういった部分が、人気の理由のひとつではないでしょうか。

また、本作のこだわっている部分のひとつでもあろう、飛行艇の描写。素人が見てもよくわからない部分は多くありますが、その設計図や整備の様子、どこを攻撃すれば機体が壊れるのか熟知した描写などは、非常にかっこいいものがありますよね。現代に馴染みがないもので、過去実際にあった道具などは、今では考えられない不便な材料や構造でできていたりして、見ていて驚きや感動などを感じることができます。

またポルコの、戦争ではない以上殺すようなことはしない、という想いからか、飛行艇で攻撃をする場面なども決して仄暗いものではなく、子どものような大人によるふざけあいのような雰囲気があるのも魅力的なところ。宮崎駿監督は、空を飛ぶものについて多く描いてきましたが、そんな彼のこだわりが垣間見えるのが『紅の豚』ではないでしょうか。

『紅の豚』を制作するにあたっての、宮崎駿監督のこだわりかもしれませんが、本作では必要以上に謎を明かしていないのも魅力的な部分だと考えられます。何故ポルコは自分に呪いをかけ豚になったのか、人間と豚の違いはなんなのかなど視聴時の疑問は多く存在します。しかしそれは、時代背景やポルコの信念を考えれば、「戦争に加担しない」ことであったり、「二度と誰かに飼い慣らされない戒め」であったりと、様々な理由を考えつくことができ、視聴者に考えさせる楽しさがあるのです。

古い知り合いで、ポルコを本名で呼ぶ人物の1人であるジーナと、ポルコの関係の変化についても、2人がその後大々的に会っているような描写はせず、また恋仲になったかなども名言しておらず、最後のちょっとしたシーンで関係が若干発展したことを表すだけに留めています。関係に変化があったことを匂わせることで視聴者に満足感を与え、またその後を想像させる余地を残すことで期待感を煽るのは、宮崎駿監督らしい部分でもありますね。

ジブリと言えば、その音楽も話題に上がることがありますが、本作の音楽も久石譲さんが担当されています。ジブリ音楽と言えば久石譲さんというほど、ファンの間でも馴染み深い方ですが、久石さんの音楽の魅力は、決して世界観を壊すことなく、まるで風景描写のひとつのように映像と作品世界にしっかりと馴染んでいることではないでしょうか。

久石さんの、どこか軽快で、優雅で、ファンタジーっぽさがあるなか、身近にも感じられる音楽は、ファンタジーでありながら、現実世界の問題を作品の随所に散りばめる宮崎駿監督に非常に合っていて、監督がにべもなく久石さんに音楽を頼む理由がよくわかります。

また、本作で話題になるのがジーナの声優を務めた加藤登紀子さんによる歌唱。作中にも登場する主題歌「さくらんぼの実る頃」はシャンション曲で、大人の淡い恋を歌っています。ジブリ作品で、作中に歌が登場することも、主題歌やエンディングが有名になることも珍しくはありませんが、これほどムーディな曲は他になく、『紅の豚』が大人向け作品であることが非常によくわかる選曲ですね。

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監督自身、大人向けだと発言している『紅の豚』。子どものころにはわからない、大人の男女の駆け引きや、ポルコの渋さ、当時の時代背景など、大人だからこそ気付ける部分も多いので、「アニメだから」と忌避することなく、歳を重ねても何度も観たい作品ですね。

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サムネイル画像は下記より引用しました。
出典: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51ZZauffo-L.jpg