【結婚式で賛美歌を歌う理由は?】賛美歌とは
教会式の結婚式に参列すると、必ず歌われるのが賛美歌です。賛美歌は神様を讃える歌のことを言います。教会での結婚式の他に礼拝ミサの時にも賛美歌は歌われます。
教会には聖歌隊と呼ばれる賛美歌を歌う人たちが帰属していますが、賛美歌は聖歌隊だけが歌うのではなく、式やミサに参列している全ての人が歌います。
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【結婚式で賛美歌を歌う理由は?】賛美歌の特徴①賛美歌と総称するのはプロテスタントだけ
キリスト教には、カトリックとプロテスタントの2教派があります。神を讃える歌を歌うことは一緒なのですが、その歌を賛美歌と総称しているのはプロテスタントだけです。それが一番の大きな特徴と言えるでしょう。
賛美歌で歌われている歌の歌詞は、旧約聖書の詩篇が大元だと言われています。現在は、会衆一派が歌う為に作られた歌を「賛美歌」と呼んでいるようです。
【結婚式で賛美歌を歌い理由は?】賛美歌の特徴②賛美歌の最後に必ずアーメンという言葉が添えられる
賛美歌の大きな特徴として挙げられるのが歌の最後に必ず「アーメン」という言葉を添えます。ヘブライ語で「アーメン」という言葉には「そうなりますように」とか「まことにそうです」という意味になります。
つまり、神に祈りを捧げ、願った事が「そうなりますように」という礼拝者の強い想いが込められている言葉でもあるということになりますね。
【結婚式で賛美歌を歌う理由は?】賛美歌を歌う理由
賛美歌は「神を讃える為の歌」です。諸説あると思いますが聖書によると、神は父であり、その神を信じている人々が、誰一人として滅ぶことのないように神子(みこ)であるイエス・キリストをこの世に送って下さった。その神の御子イエスは永遠の創造主だとも記されています。
イエスは罪深き人々が受けるべき刑罰の身代わりとして、十字架に貼り付けられ処刑され、葬られた後、死から蘇ったと言われています。イエス・キリストは私たち人類を救ってくれた救世主なのです。
私たち人類は身代わりになって処刑されたイエス・キリストによって生かされている。つまり、神によって生かされていると言い換えることも出来ます。キリスト教に於いて賛美歌を歌うことは、神への感謝、生かされていることへの感謝を歌っているということにも繋がります。
賛美歌は「神をたたえる歌」ですので、歌われるのは結婚式だけではありません。クリスマスにも、葬儀の時にも歌わることを考えれば、神への感謝と賞賛を歌っているということがわかりますよね。
【結婚式で賛美歌を歌う理由は?】結婚式での定番賛美歌①312番いつくしみふかき
賛美歌312番いつくしみふかくは、新婦さんとお父様が教会内に入場し終えた後に歌われる曲です。3番まであるのですが、結婚式で歌われるのは2番までが多いです。
いつくしみふかき歌詞
①いつくしみふかき ともなるイエスは、つみとがうれいを とりさりたもう。こころのうれいをつつまずのべて、などかはおろさぬおえるおもにを
②いつくしみふかき 友なるイエスは、われらの弱気を知りてあわれむ。悩み悲しみに沈めるときも、祈りに答えて慰めたまわん。
③いつくしみふかき ともなるイエスは、変わらぬ愛もて導きたもう。世の友われらを捨て去る時も、祈りに答えて労わりたまわん。
いつくしみふかき - カトリック聖歌集 #657
いつくしみふかき 歌詞と楽譜
【結婚式で賛美歌を歌う理由は?】結婚式での定番②賛美歌312番 いつくしみふかきの裏に隠された悲しい話
賛美歌312番のいつくしみふかきですが、この歌の歌詞の裏にはとても悲しい話は隠されて居たのです。歌詞の意味を見ても非常に慈愛に満ち溢れているように感じ取れます。結婚式で歌われているくらいだから、幸福な解釈をしたいところなのですが・・・。
いつくしみふかきを作詞したのは、アイルランドの裕福な家庭に生まれたジョセフ・スクライヴィンという人なのですが、とても波乱万丈な人生を歩んだ人でもあります。
25歳で牧師になり、故郷を離れてカナダで生活貧困者の救済をしていました。41歳の時に愛する婚約者を病で失い、故郷の母が重病にかかるという不遇に見舞われます。臨終には間に合わないと思ったジョセフは、母のために1通の手紙をしたためます。
その手紙の内容こそが、いつくしみふかきの歌詞だったのです。
いつくしみふかきの要約
イエス様は私たちの罪や憂い、また心の悩みを取り去ってくれます。そして、私たちの心の弱さも知っておられ、哀れんでくださっています。悲しみに悩み苦しんでいる時は祈りましょう。イエス様が慰めて下さります。どんな時でも友であるイエス様は、変わらない愛で私たちを守り、導いて下さります。
歌詞が作られた背景を見ると結婚式には不向きなのかな?と思うかもしれませんが、牧師さんからの「健やかなる時も病める時も一生愛することを誓いますか」という言葉が、そのまま賛美歌の歌詞に表されているな?と思わずにはいられません。
【結婚式で賛美歌を歌う理由は?】結婚式での定番 ③賛美歌430番 いもせをちぎる
賛美歌430番は、新郎新婦が牧師の前で永遠の愛を誓い、指輪の交換をした後に歌うことが多いですね。式を進行するのは牧師さんですので、どのタイミングで歌うのか?は牧師さんにお任せといった感じになります。
いもせをちぎる 歌詞
妹背をちぎる 家のうち
わが主もともに いたまいて
父なるかみの みむねになれる
いわいのむしろ 祝しませ
【結婚式で賛美歌を歌う理由は?】結婚式での定番賛美歌④428番 またき愛
こちらの曲は、「いつくしみ深き」同様、新郎新婦の入場後に歌われている曲になります。どちらの曲を歌うのか?は式の進行を任せられている神父さんが決めます。
またきあい 歌詞
またきあい たまうかみよ おおまえに むすばれし このいもせ あいのみてに しゅくしはぐくみたまえ
みめぐみの ゆたかなれば なぐさめと のぞみとは そのいえに わきあふれて おそれなやみはきえなん
かなしみは きよきさちに あらそいは やわらぎに ことごとく かわりゆきて とわのやすきはみちなん
【結婚式で賛美歌を歌う理由は?】結婚式での定番 ⑤賛美歌2編167番 我をも救いし
賛美歌2編167番「我をも救いし」は、アメージンググレイスという曲名で知られています。唐沢寿明主演のドラマ、「白い巨塔」でも使われましたし、オバマ大統領が追悼式で歌ったことでも話題になりました。とても美しいメロディーが耳に残りますよね。
この曲はアメリカ合衆国で最も愛唱されている曲でもあります。作詞はイギリスの牧師ジョン・ニュートンです。
【結婚式で賛美歌が歌われる理由は?】結婚式での定番 ⑥賛美歌(聖歌)God Bless You
「神の恵みがありますように」というタイトルの新聖歌ですが、カトリック系の教会で歌われている曲ですね。結婚式でも歌われてるようです。
賛美歌|God Bless You | ローズガーデンクライスト教会
賛美歌|God Bless You|永い歴史を刻んでゆく大聖堂 厳かにはじまる精霊と大自然の祝福
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【結婚式で賛美歌が歌われる理由は?】まとめ 賛美歌の特徴と歌う意味を知って新郎新婦の幸せを祈る
いかがでしたでしょうか?教会式の結婚式に参列した経験がある方もいらっしゃると思いますが、「何故、賛美歌を歌うのだろうか?」という疑問を持ったまま、ただ何となく周りの人が歌っているから自分も歌っていたから。
もしくは、キリスト教信者でもなければ洗礼を受けたクリスチャンでもないのに「何故、教会式の結婚式に参列している」というだけで賛美歌を歌わなくてはいけないのか?と思っている方もいらっしゃるでしょう。
教会式の結婚式で賛美歌が歌われる理由、賛美歌の特徴を知った上で歌うと、また違った感じ方が出来るようになりますよ。どうぞ、新郎新婦の末長い幸せを願いながら賛美歌を歌ってみて下さいね。きっとあなたにも神のご加護がありますよ。