【日本伝統の風呂敷のサイズや用途】①風呂敷とは?
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風呂敷とは、それぞれの家紋や花鳥風月を題材とする日本伝統の吉祥文様などが用いられた、物を包むために用いられる日本伝統の包み布のことです。
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その歴史や、昔ながらの日本らしさのある伝統品のため、現代では実際に使用している場面をあまり見かけることがないですが、近年のエコブームによって、スーパーの袋などに代わる包み袋として利用する方が増えているとか。
素材も丈夫で、多くの物を包むことができるので、確かにレジ袋などの代用として使えそうですね。
若い世代にレトロブームが広がっているので、もしかしたら風呂敷ブームも来るかも・・・?その前触れか、今では様々な色、種類、素材、用途が考案され、現代風にアレンジされた特徴的な風呂敷も多く存在します。
今回は、そんな流行りつつある日本伝統の風呂敷について、ご紹介していきます。
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【日本伝統の風呂敷のサイズや用途】②風呂敷の歴史
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風呂敷の歴史はとても古く、昔は衣包み(ころもつつみ)、平包み(平包み)と呼ばれていました。
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物を包む起源としては奈良時代まで遡り、正倉院の所蔵物に舞楽の衣装包みとして使用されていたとのこと。この時代の風呂敷には、現代の風呂敷にはない中身を固定するための紐が取り付けられており、今の風呂敷とは仕様や特徴が異なっていたそうです。
【日本伝統の風呂敷のサイズや用途】③風呂敷の由来
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また、風呂敷と呼ばれるようになったのは、入浴時に裸ではなく白衣を着用して入浴することが作法だったこの時代に、入浴前後は布の上で着替えていたため、その布が風呂敷と呼ばれたことが由来という説があります。
この時から、濡れた風呂衣を風呂敷に包んで持ち帰るようになり、敷き布としての風呂敷に運ぶという要素が加わったと考えられています。
現代にも長く語り継がれている古き良き日本の伝統、歴史を知ると何だかロマンを感じますね。
【日本伝統の風呂敷のサイズや用途】④風呂敷の素材
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伝統的な素材として、一般的な風呂敷で使われている素材の特徴は絹と綿で作られていることです。
加工方法によって、心地よさが特徴的な肌触りの良いちりめん、家紋などの模様が種類豊富で一般的とされている紬(つむぎ)、夏物の着物と同じ種類の絽(ろ)などの種類豊富な風合いがあります。
現代風の素材も
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レーヨンやペットボトルの再生繊維、ポリエステルやナイロンなど、現代の素材にって作られる風呂敷も非常に多いです。伝統の素材とは異なり、雰囲気や表情が異なるため今の時代でも違和感なく使えるデザインもあります。用途に合わせた素材を選ぶのがおすすめです。
【日本伝統の風呂敷のサイズや用途】⑤風呂敷のサイズ
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風呂敷にはサイズにいくつか種類があり、それぞれの用途も決まっています。広げて正方形に見えますが、実は正方形ではなく、織物の一反を利用して無駄なく裁断して縫製するので、若干の長短があり正方形ではないのです。
風呂敷の大きさ
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風呂敷のサイズは巾という単位で表します。二巾、三巾・・・と基本だけでも10種類のサイズがあります。
現在では正方形のものもバリエーションとして登場し、基本のサイズ以外も作られています。素材も含めて、伝統というよりも娯楽品といった感覚の商品が多いです。
【日本伝統の風呂敷のサイズや用途】⑥風呂敷の用途
サイズごとの用途
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基本的に何かを包むという用途は変わらないものの、包む物が風呂敷のサイズのによって変わってきます。
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【中巾・尺四巾(約45㎝×52㎝)】・・・金封や小さいものを包む際に使用されます。
【二巾・二尺巾】・・・贈答品や衣類、弁当などを包む時に使用されます。
【二四巾】・・・一升瓶を包んだり、サブバッグとして使用されます。
【三巾】・・・袋物、テーブルクロスなどに使用される大きさです。
【四巾】・・・座布団や衣類を包んだり、テーブルクロスに使用されることの多いサイズです。
【五巾・六巾・七巾】布団などの収納に使用される最も大きい風呂敷サイズです。
【日本伝統の風呂敷のサイズや用途】⑦風呂敷の柄構成
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風呂敷には柄として様々な種類のデザインが存在します。今回はいくつかピックアップしてご紹介します。
1.主柄
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大きく全体を広げた右下に、大々的に柄が描かれている構成です。
2.市松取り
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縦横、十字に四等分し対角上に同一の柄をあしらう構成です。
3.両面
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一枚の風呂敷を両面染め分けて、表裏の表示の違いを楽しむ構成です。
4.枠取り
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四辺を額縁のように縁取った、少し高級感の出る構成です。
5.片身替り
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対角線または縦方向に二等分されたスタイリッシュな印象の構成です。
6.縦替り
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左右非対称のアシンメトリーな構成のデザインです。
種類豊富な柄構成
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以上のように非常に多くの柄の構成が特徴的な風呂敷。紋様などのデザインや色合いの違いを楽しむことができるため、バリエーションはとても多いと言えます。
【日本伝統の風呂敷のサイズや用途】⑧風呂敷の紋様
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風呂敷は様々な紋様で作られるため、お気に入りのデザインに出会うことができるはず。いくつか紋様をご紹介致します。
1.御所解(ごしょどき)
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平安時代の王朝貴族の物語を表現し描いた、典雅な雰囲気が特徴の紋様です。
2.縞
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かつて南蛮貿易で日本に渡来した紋様。江戸時代のトレンドだったようです。
3.家紋
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おなじみの家紋。多くの家紋が紋様として使われていたようです。
【日本伝統の風呂敷のサイズや用途】⑨現代の風呂敷
現代の風呂敷は、デザイン性の高い紋様が多いです。ファッション要素が高く、海外からの人気も高いのが特徴。バッグにリメイクしたり、ソファカバーにしたりとアレンジもバリエーションが多いです。
販売されているもので、いくつかおしゃれなデザインや変わったデザインの風呂敷をご紹介します。
おしゃれな花の紋様
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きれいな花柄と発色の良い生地がとてもおしゃれな大判の風呂敷。お土産などこれで包んだら喜ばれそうです。
モダン&レトロが可愛い
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和モダンな柄とレトロな配色がとても可愛らしい風呂敷です。写真のように、手提げバッグ風にアレンジして使うととても可愛らしいです。
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どの柄もガーリーなので、お部屋のインテリアとしても使えそうですね。クッションやソファカバー、素材によってはベッドカバーとしても使用できそうです。
端から端まで魚
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魚のイラストとともに、難しい漢字も描かれている面白デザインです。漢字に強くなるかも・・・?
アニマル柄
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可愛らしい動物が描かれたデザインです。シンプルな単色の風呂敷が、描かれた動物を目立たせています。お子さんが喜びそうなデザインです。
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まとめ
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いかがでしたか?風呂敷は歴史ある伝統の日本らしいアイテムですが、現代ではアレンジされているものも多く販売されていて、日常生活で難なく使用することができます。
レジ袋が不要でエコになったりと環境に良いですし、風呂敷一つで多くのものを包んで運べるなど利便性もしっかり。包み袋としてだけではなく、インテリアとしての用途もアレンジ次第では無限大。この機会に、風呂敷の世界に触れてみませんか?