ボタンの縫い方は覚えておいた方が良い
普段、私たちが着ている衣類にはボタンが付いているものが多くあります。長く着ていると、ボタンが緩んで取れてしまうことも。最近では、お店やクリーニング店でボタンを付けてくれるサービスもあるようですが、時間がない場合や、外出中にボタンが取れてしまったらどうしようもありません。そんな時のために、ボタンの基本的な縫い方は覚えておいた方が便利です。
ボタンには、2つ穴ボタン・4つ穴ボタン・くるみボタン・スナップボタンなど色々な種類があります。また、ボタンの縫い方にも色々な方法があるんです。今回は、種類ごとのボタンの簡単な縫い方をご紹介します。
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シャツ・スーツ・ズボンなどボタンの縫い方の注意点
シャツやスーツ、ズボンなどのボタンが取れてしまった時に、ボタンを縫う時の注意点があります。
①ボタンの糸の色を揃える
シャツやスーツなど多くの場合、ボタンは複数付いています。一つのボタンが取れてしまってボタンを縫う時に、ボタンの色が他と違うといくら綺麗に縫っても見栄えが良くありません。ボタンの糸の色は出来るだけ同じか近い色を選びましょう。
②ボタンの縫い方を揃える
ボタンには色々な縫い方があります。他のボタンの縫い方を見て、縫い方を揃えるようにしましょう。縫い方を揃えた方が見栄えが良くなります。
③ボタン付けに使用する糸は頑丈なものを使用する
ボタンを縫う時に使用する糸は頑丈なものを選びましょう。糸が頑丈でないと、いくらきっちりとボタンを縫っても長持ちしません。とくにスーツのジャケットやズボンなどは頑丈な糸を使用して縫うようにしましょう。
ボタンの簡単な縫い方【種類別】①2つ穴ボタンの基本の縫い方
2つ穴ボタンの基本の縫い方です。
【基本の縫い方】2つ穴ボタンの付け方
①ボタンを付けたい位置に針を通します。※玉結びが表面に出るように刺すのがポイントです。
②ボタンの穴に糸を通し、布とボタンの間に布2枚分ほどゆとりを持たせて縫い付けていきます。
③ゆとりを持たせた高さ分、糸をぐるぐると巻き付けて、巻き付けたいとの根元で一度結びます。
④足元をひとすくいして玉留めを作り、裏面に針を出して糸を切ります。完成です。
ボタンの簡単な縫い方【種類別】②2つ穴ボタンの頑丈な縫い方
2つ穴ボタンの頑丈な縫い方です。テレビで紹介された一生取れないボタン付けのやり方。
ためしてガッテン 「一生取れないボタン」を試してみた!
頑丈にするコツは根巻きをしっかりすることです。また、こちらの縫い方では最後の仕上げの玉留めをしません。玉留めしないにも関わらず頑丈なボタンの縫い方は目からうろこです。
ボタンの簡単な縫い方【種類別】③4つ穴ボタンの縫い方【平行縫い】
4つ穴ボタンの縫い方【平行縫い】の縫い方です。平行縫いとはボタンの糸を2本の平行になるように仕上げる縫い方です。
【基本の縫い方】4つ穴ボタンの付け方
①ボタンを付けたい位置に針を通します。※玉結びが表面に出るように刺すのがポイントです。
②4つの穴のうち右2つの穴に糸を通し、布とボタンの間に布2枚分ほどゆとりを持たせながら縫い付けます。
③今度は残りの2つの穴に糸を通して縫い付けます。※なるべく同じ場所に縫い付けるようにするときれいに仕上がります。
④2回ずつを目安にそれぞれの穴に糸を通して縫い付けます。
⑤ゆとりを持たせた高さ分、糸をぐるぐると巻き付けて巻き付けた糸の根元で一度結びます。
⑥足元をひとすくいして玉留めを作り、裏面に針を出して糸を切ります。完成です。
ボタンの簡単な縫い方【種類別】④4つ穴ボタンの縫い方【クロス縫い】

引用: https://www.instagram.com/p/BX19wmJhuNX/?hl=ja&tagged=%E3%83%9C%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%81%A4%E3%81%91
4つ穴ボタンの縫い方【クロス縫い】の縫い方です。クロス縫いとはボタンの糸がクロスするように仕上げる縫い方です。
ボタンの付け方(基本編:シャツ&ブラウス)how to attach the button
①二本どりで玉結びをした糸を布に通します。
②ボタンに糸を通します。
③反対側の穴に通します。もう一度同じ穴に通します。
④糸がクロスするように残りの穴に通します。もう一度通します。
⑤ボタン付け根から糸を出して、2回根巻きをして、根巻きをしぼります。
⑥根巻きの下にくぐらせて、玉留めをします。
⑦裏側に糸を出してカットします。完成です。
ボタンの簡単な縫い方【種類別】⑤4つ穴ボタンの縫い方【鳥足掛け】
4つ足ボタン【鳥足掛け】の縫い方です。鳥足掛けとは、鳥の足のように、一点を中心として3本の指が伸びていくようにして止めるボタンの縫い方です。
シャツのボタンの鳥足掛けでの付け方
①糸を針穴に通して、玉結びします。
②ボタンに糸を通します。
③まずは次のボタンホールに糸を通します。
④その次に通す穴は対面ではなく最初に通した位置に糸を戻してボタンホールに糸を入れていきます。
⑤次に一箇所通っていないところに糸を通していきます。
⑥もう一度糸を最初のボタン穴に戻します。
⑦針を生地の裏を通すのではなく、ボタンと生地の間に通します。
⑧ボタンの裏側を糸を一回転させて糸の輪っかを通すように針を通して根巻きをします。
⑨最後に生地の裏に針を通して玉留めします。
⑩表側のボタンと生地の間に針を通して糸を切ります。完成です。
ボタンの簡単な縫い方【種類別】⑥4つ穴ボタンの頑丈な縫い方
紳士服の職人さんがやっている伝統的で取れないスーツのジャケットやズボン、シャツなどのボタンの縫い方の動画です。ズボンのボタンの縫い方とシャツ・ブラウスのボタンの縫い方が図を用いてわかりやすく説明されています。
Alterations 2*Button* How to sew a button ボタンのつけ方
ボタンの縫い方のポイント
スーツのジャケットやズボンなど大きいボタンには穴糸やボタンつけ糸を使用します。シャツやブラウスのボタンにはミシン糸か手縫い糸を使用します。一つのボタンを付けるのに必要な長さは40cmです。糸のうねりがあると縫いにくいのでアイロンで真っ直ぐにします。
ボタンの簡単な縫い方【種類別】⑦くるみボタン(足つきボタン)の縫い方
くるみボタン(足つきボタン)の縫い方です。
【基本の縫い方】くるみボタンの付け方
①ボタンを付けたい位置に針を通します。※玉結びが表面に出るように刺すのがポイントです。
②ボタンの穴に糸を通し、布に縫い付けていきます。※穴の分の高さがあるので浮かしを作らずぴったりと縫い付けます。
③2、3回繰り返して、足元に3回ほど糸を巻き付け糸を一度結びます。
④足元に針を刺してひとすくいします。
⑤ボタンの足元で玉留めをして、裏面に糸を出して糸を切ります。完成です。
ボタンの簡単な縫い方【種類別】⑧スナップボタンの縫い方
スナップボタンの縫い方です。スナップボタンは凹と凸の2種類で一組ですが、縫い方は同じです。布を重ねた時に上側になる方に凸、下側になる方に凹を付けます。
スナップボタンのつけ方 | ソーイングの基本 ネコジロウTV
①縫い糸は1本どりにして玉結びを作り、あらかじめ印を付けたスナップの付け位置を一針すくいます。
②玉結びの位置にスナップを当てます。※スナップが動いて作業しにくい時はスナップの真ん中の穴にまち針を通して留めておきます。
③指でスナップを押さえながら、穴のそばを一針すくい穴に針を通します。
④できた輪に後ろから前に針をくぐらせて、しっかりと引き締めます。同じようにして一つの穴に3、4回縫い付けます。
⑤1つの穴が通し終わったら、出ている糸のそばに針を入れて次の穴の横まで一針すくいます。
⑥1つ目の穴と同じように縫い付けていきます。
⑦全ての穴を縫い付け終わったら、縫い終わりの位置のスナップの下に一針すくって、玉留めをします。
⑧最後にスナップボタンの下側に針を通して反対側に針を出してスナップの際で糸を切ります。
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まとめ 色々なボタンの縫い方を知っておこう

引用: https://www.instagram.com/p/BdKYeAbD7Bw/?hl=ja&tagged=%E3%83%9C%E3%82%BF%E3%83%B3%E4%BB%98%E3%81%91
2つ穴ボタン、4つ穴ボタン、くるみボタン、スナップボタンなど色々な種類のボタンの縫い方をご紹介しました。頑丈なボタンの縫い方など色々なボタンの縫い方を知っておくと、スーツやシャツ・ズボンなどのボタンが取れた時など、もしもの時に役立ちます。是非、参考にしてみてください。