【フライパン】いつもの洗い方は間違ってる?
毎日の食事作りに欠かせない道具のフライパン。何かと便利で使用頻度も高くなるフライパンですが、長年使用しているわけじゃないのに、買ったばかりの頃に比べて「すぐに食材がこびりつくようになった」と困った経験はありませんか。
ところでそのフライパン。使い終わった後はどうしていますか?他の食器と同じように洗剤をつけて洗っても汚れや油が落ちた気がしなくてついたわしなどで力を入れてゴシゴシ洗ってしまうと言う人、いませんか。
フライパンが長持ちしないと感じる原因は、使い方だけじゃなくその洗い方にもあるのかも知れません。
【フライパン】正しい洗い方は洗剤を使わない?
フライパンの正しい洗い方を検索してみると、「洗剤を使わない」と言う言葉をよく目にします。洗剤を使わないと節約にもエコにもつながっていい事だらけですが、あんなに汚れがついているのに洗剤を使わない方法で本当に大丈夫なのでしょうか。
洗剤を使わないと言うのは、何もつけない分、たわしなどでゴシゴシと洗って汚れを落とすと言う事なのでしょうか。
【フライパン】正しい洗い方は素材によって変わる
フライパンを購入する際、何を気にして購入しますか?料理に詳しくない人なら「値段」「大きさ」「デザイン」と言ったあたりを基準に選んでいると言う人も多いでしょう。普段、自分が使っているフライパンの素材がわかっていないと言う人もいるのではないでしょうか。
実は、フライパンを正しく洗おうと思ったらこの「素材」が関係してくるのです。フライパンの正しい洗い方も使い方も素材によって変わるので、長持ちさせるためには自分が使っているフライパンの素材を意識しておく必要があります。
【フライパン】正しい使い方も素材によって変わる
使われている素材によって得意な調理法や手入れの方法も違います。普段、「パパッと食べれる物を作る」と言うくらいしか料理に興味がない人にとってフライパンの素材を特に気にする事もないと思いますが、使用頻度が高いだけに、せっかく買ったフライパンが使いづらかったら毎日の料理がストレスになってしまいます。
買い直す手間とお金を省くためにも、せっかく見つけたお気に入りを長持ちさせるためにも、フライパンを購入する際には素材を意識して普段の使い方も素材に合ったものに見直す必要があります。
【フライパン】どんな素材がある?
フライパンに使われている素材には「銅」や「チタン」「ステンレス」「アルミ」「鉄」など様々な種類の物がありますが、普段利用しやすい物として「フッ素樹脂加工のフライパン」や「セラミックコートのフライパン」がよく使われています。
料理好きの人やプロの人にファンの多い鉄製のフライパンは、手入れにコツがいる事からあまり一般的ではありませんでしたが、カフェ風の見栄えでインスタ映えすると鉄製のフライパンの仲間「スキレット」の人気が出てからは広く用いられるようになりました。
【フライパン】素材別の正しい洗い方とお手入れ方法
使っている人も多い人気のフライパンの素材別に正しい洗い方やお手入れ方法を見てみましょう。
【フライパン】素材別の正しい洗い方とお手入れ方法①鉄製フライパン
鉄製のフライパンと言えば、中華料理を作る時に使う中華鍋をイメージする人も多いのではないでしょうか。
「さびやすい」「焦げつきやすい」「重い」など、普段パパッと料理をするだけの人には少し扱いが難しく感じる鉄製のフライパン。料理好きの人やプロの料理かには「丈夫」「使うほどに味が出る」「愛着を持てる」と人気の素材でもあります。
・使用前のお手入れ
鉄製のフライパンは、購入したらまず「油慣らし」をしてから使用します。
【油慣らしの方法】
1.フライパンを強火にかけて表面が青っぽくなるまで熱します。
2.油大さじ2~3を入れて野菜くずなどを軽く炒めます。
3.火を止め、冷めるのを待って野菜くずを捨てたら洗剤を使わずにたわしやスポンジで洗います。
4.空焚きして水気を飛ばします。内側全体に薄く調理用油をひいて伸ばします。
・使用中の注意点
調理の際は、食材を入れる前に中火~強火でしっかりと熱してから油を全体に馴染ませてます。こうする事で食材がこびりつくのを防げます。
・使用後のお手入れ
鉄製のフライパンを洗う時に洗剤は使いません。まだ熱いうちにたわしやスポンジを使って水だけで汚れを洗い流す事で表面の油の膜が洗い流される事を防ぎます。冷めたフライパンを洗う時は、40~50度のお湯で洗う事で洗剤を使わずに油汚れを落とす事ができます。
水分が残っているとさび付きやすくなってしまいます。洗った後には空焚きでしっかりと水気を飛ばし、薄く調理用油を馴染ませておきます。きちんとしたお手入れで長く使い続けるうちにしっかりと油が馴染み焦げ付きもどんどん改善されていきます。
【フライパン】素材別の正しい洗い方とお手入れ方法②セラミックコートのフライパン
真っ白が印象的なセラミックでコーテイングされたフライパンは、表面が硬いため摩擦に強く、金属製のヘラなどを使っても大丈夫なのが特徴です。
・使用中の注意点
焦げ付きを防ぐためには火をつける前に全体に薄く油を塗るのがポイントです。高温には強いのですが、急激な温度変化はコーティングの劣化を招く原因となりますので、フライパンの温度が急激に上がるような空焚きはやめましょう。調理中も、中火以下で調理するのがフライパンを長持ちさせる秘訣です。
・使用後のお手入れ
使用後は、冷ましてからスポンジに食器用洗剤をつけて洗います。落ちにくい場合は洗剤を入れたぬるま湯につけ置きして汚れを緩めてから洗います。
表面は硬いのですがたわしなどで洗うと加工を傷めてしまうので、金たわしやスポンジの硬い面は使わないようにしましょう。
【フライパン】素材別の正しい洗い方とお手入れ方法③フッ素樹脂加工のフライパン
「テフロン加工」「ダイヤモンドコート」「マーブルコート」など様々な加工がありますが、これらすべて「フッ素樹脂加工」の一つです。
安価で手に入るものも多く、「材料がこびりつきにくい」「水や油をはじきやすい」「火加減のコントロールがしやすい」「さびなくてお手入れも簡単」と普段使いに便利なフライパンです。
・使用中の注意点
フッ素樹脂加工の耐熱温度はおよそ250度です。セラミックフライパンと同様、空焚きや強火での調理はフライパンを劣化させる元となります。中火以下での調理を心がける事がフライパンを長持ちさせることになります。
また、金属製の硬い調理器具を使うと表面に傷がつきやすく加工がはがれる原因となりますので使わないようにしましょう。木製やシリコン製の柔らかい素材の調理器具が適しています。
フッ素樹脂加工のフライパンの表面には小さな穴が空いています。そのため、長時間食材を入れっぱなしにすると、水分などがその穴から入り込み加工がはがれやすくなってしまいます。作り終えた料理はできるだけ早く別の容器に移すのもフライパンを長持ちさせる秘訣です。
・使用後のお手入れ
熱いうちの方が汚れが取れやすそうだと、使い終わったフライパンにそのまま水をかけたりしていませんか?実はこれもフッ素樹脂加工がはがれやすくなってしまう行為なのです。
汚れが冷えて固まる前くらいに冷めるのを待ってから汚れをふき取って、洗剤を含ませた柔らかいスポンジでサッと洗うのが最も労力を使わない洗い方でフライパンを長持ちさせる方法にもなります。
金たわしやスポンジの硬い面で洗うとフライパンの加工をはがしてしまう事になりますので、ここでも柔らかいスポンジを使って洗うのが正解です。
まとめ:正しい洗い方と使い方でフライパンを長持ちさせよう
何も意識していないと、洗剤をたっぷりと泡立てて金たわしや硬いスポンジでゴシゴシと洗った方が汚れがしっかりと落ちている気がするフライパンですが、そんなに洗剤や労力を使わなくても汚れは落ちるのですね。
また、「フライパンを洗うのに洗剤はいらない」と言う情報も出ていますが、洗剤が必要ないのは鉄製のフライパンだけで、家庭でよく使われているフッ素樹脂加工のフライパンなど、洗剤を使って優しく洗う方が適しているものもあるようです。
洗い方やお手入れの他にも、強火が得意な鉄製や中火以下の調理でメリットの多いフッ素樹脂加工のフライパンなど、まずは普段よく作る料理に合わせた素材を選ぶことがフライパンを長持ちさせる秘訣になるようですね。