LGBTってご存知ですか?
『Lesbian』の『L』(レズビアン、女性同性愛者)、『Gay』の『G』(ゲイ、男性同性愛者)、『Bisexual』の『B』(バイセクシュアル、両性愛者)、『Transgender』の『T』(トランスジェンダー、出生時に診断された性と自認する性の不一致)の頭文字をとり、セクシュアル・マイノリティー(性的少数者)の人々を指した総称です。昔は『homosexuality』ホモセクシャリティー(同性愛者)という名前で一般化していましたが、意図的に差別用語として使用された為、現在では放送禁止用語にされているとか。本来『homosexuality』の中にレズ・ゲイ・バイが入っているのですが、日本では何故か男性同性愛者を指す言葉として使用されていました。
LGBTはキモイとか性的嗜好(本来は性的指向)だと非難する無知者もいます。しかし、よく考えてください。LGBTは明治時代以前には普通に行われていた事。逆にいえば性的多数者であった事が解っています。例えば織田信長が前田利家や森成利・徳川家康が井伊直政・武田信玄が春日虎綱・上杉謙信が河田長親・伊達政宗が片倉重長であるように衆道(男色)が普通におこなわれていました。また、欧米の調査によるとLGBTは総人口の13%程度存在するというデータもあるほど。日本の総人口1億2667万人にあてはめると1646万人ほど。そう。実は『性的少数者』ではなく『性的多数者』と言っても過言ではないのです。市場規模も『5.9兆円』と驚くほどの規模。
ちなみにLGBTは全ての性的少数者を指す言葉ではないため、『Asexual』の『A』(アセクシュアル、同性にも異性にも性的欲望を持たない人)、『Intersex』の『I』(インターセックス、身体的に男女の区別がつきにくい人)、『Questioning』の『Q』(クエスチョニング、自分の性別や性的指向に確信が持てない人)などの性的少数者を表す単語の頭文字をLGBTにつけることもあります。
ちなみに筆者はバイセクシャルです。さて、そんな筆者の選ぶおススメ映画選をどうぞ!
LGBTのおすすめ映画特選!2018こそ必見のハートフルな名作!【邦画・洋画】愛あり涙ありなドキュメンタリーも! 第6位!
『モーリス 4K』
イギリスの作家エドワード・モーガン・フォースターが最後に執筆した、同性愛が犯罪とされていた、20世紀初頭のイギリス・ケンブリッジを舞台にした凡庸な青年モーリスと知的な青年クライヴとの純粋な恋愛を描いた小説を基制作された不朽の名作(1987年)を4K動画でリバイバルした作品です。鮮明な動画となっており、まるで数年前に撮られたかのような綺麗な作品に仕上がっています。
LGBTのおすすめ映画特選!2018こそ必見のハートフルな名作!【邦画・洋画】愛あり涙ありなドキュメンタリーも! 第5位!
La vie d'Adele ? Chapitres 1 et 2(邦題 アデル、ブルーは熱い色)
女子高校生のアデルと画家を目指しているエマという二人の女性が主人公。Lの世界観を美しく純粋にかつ大胆に描いた問題作です。なぜ問題作なのかと云えば、写実的なセックスシーンが批評家達に衝撃を与えたからです。映画館で上映時にはカットしないといけないのではないか?とまで云われた美しい女性同士恋愛を見事に描き切っています。
LGBTのおすすめ映画特選!2018こそ必見のハートフルな名作!【邦画・洋画】愛あり涙ありなドキュメンタリーも! 閑話
アメリカではLGBTカミングアウトも普通になってきたが・・・
ジョディ・フォスター(女優で監督)やジェーン・リンチ(gleeのスー先生)、ケビン・マイケル・マクヘイル(gleeのアーティ)、クリストファー・ポール・コルファー(gleeのカート)、ジョージ・ホサト・タケイ・アルトマン(スタートレックシリーズのヒカル・スールー)等、アメリカでは最近ゲイをカミングアウトする又はゲイである事を前面に押し出した俳優たちが活躍しています。そういう意味では日本は偏執的だと筆者は感じています。
LGBTのおすすめ映画特選!2018こそ必見のハートフルな名作!【邦画・洋画】愛あり涙ありなドキュメンタリーも! 閑話2
では日本でのLGBTの扱い方は?
正直な話、LGBT問題に関して言えば日本ではマダマダ開発途上国だと感じています。LGBT=オネェだと勝手に解釈しているTV番組を見ると虫唾がはしりますが、半面、彼らのおかげでLGBTと云うものが表層に出てこれたのだとも考えています。
LGBTのおすすめ映画特選!2018こそ必見のハートフルな名作!【邦画・洋画】愛あり涙ありなドキュメンタリーも! 第4位!
Freeheld
この映画は実話である事が重要だ。レズビアンの警官ローレル・ヘスターと自動車整備士のステイシー・リー・アンドレ実話である同名のドキュメンタリーを下敷きにした映画である。警官ローレルが末期ガンで余命半年を宣告されるが、相方に家屋などの不動産を譲りたい、年金受給者の権利を継がせたいが同性であるが故に却下されてしまう。その自由の権利をLGBT総てに与えて欲しいという闘いとつらい闘病生活を描いている作品だ。
気を付けてほしいのは邦題の『ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気』だ。『Freeheld』にそのような意味はない。『ニュージャージー州法で個が所有する土地財産を自由に処分する事が出来る権限を持った人の事』である。
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Stonewall(ストーンウォール)
引用: https://www.cinemacafe.net/article/img/2016/08/26/42959/238075.html
ニューヨークでのゲイ(LGBT)解放運動を促した1969年に発生したストーンウォールの反乱を下地に描かれた架空のゲイ青年の成長を描いた作品だ。自身もゲイである事を公表しているローランド・エメリッヒ監督作品だ。是非見てほしい!
LGBTのおすすめ映画特選!2018こそ必見のハートフルな名作!【邦画・洋画】愛あり涙ありなドキュメンタリーも! 第2位!
『プリシラ』
これぞ名作!なんとこの作品アメリカ映画ではなくオーストラリア映画であるというところが味噌!シドニーに住む3人のドラァグクイーンが、豪州大陸の中心、砂漠のド真中の街アリススプリングスの某ホテルで開かれるショーに出演する為、入手した中古バス『プリシラ』に乗って旅をし、その途中で起こる色々な出来事をコミカルに又は涙を誘うように描いた作品。
LGBTのおすすめ映画特選!2018こそ必見のハートフルな名作!【邦画・洋画】愛あり涙ありなドキュメンタリーも! 第1位!
『性別が、ない!インターセックス漫画家のクィアな日々』
筆者がおススメする映画第1位は『性別が、ない!インターセックス漫画家のクィアな日々』です。
筆者が尊敬してやまない漫画家で、女性として生まれ育ったものの、性別異和を抱えており、30歳のときにインターセックスと判明し、それ以来は『男でもなく、女でもない別の何か』として、自身の体験をエッセイマンガにしてきた方です。現在は名古屋で専門学校の非常勤講師をされている新井祥氏とうさきこう氏の話です。現代のボーダーレス(境界が無くなる)化する性をリアルに描き出したのがこの作品です!
筆者はこの作品こそ読者諸兄に見てほしいと考えています。非常に解りやすくLGBTAIQの事が語られているのです。
【好評上映中!】
— 映画「性別が、ない!インターセックス漫画家のクィアな日々」 (@seibetsu_movie) August 10, 2018
漫画家・新井祥の内面に迫る、ドキュメンタリー映画「性別が、ない! インターセックス漫画家のクィアな日々」好評上映中です。たくさんのご来場ありがとうございます!全国順次公開予定!!#LGBT #セクマイ #映画 #性別がない #新井祥https://t.co/KPdJG1q57B pic.twitter.com/9HCPbh09K4
大阪シネ・ヌーヴォで9月15 (土) 時間未定 上映終了後 トーク(新井祥・うさきこう)
新井祥氏の漫画も見てみて下さい!
学校では教えてくれない「セクマイ」の話
価格
¥ 1,080
2018/5/10に発売された最新刊です。
総括
色々な作品があったと思います。筆者が選んだのは筆者の独断でありますが、これだけはいわせてください。偏見を持つのは勝手ですが、それを押し付けないでほしいのです。我々は別に押し付けようとしているわけではなく、ただ解ってほしいと云うだけなのです。