大分の方言について
大分がある九州エリアの方言といえば、男っぽい、荒々しいなどのイメージが強いと思います。しかし、大分の方言「大分弁」はかわいいと評判です。本記事では、大分弁の特徴から定番の表現、ちょっと面白い方言までたっぷりとご紹介します!
大分の方言の特徴
大分は地理的に山に囲まれているエリアであるため、他の県との交流が盛んではありませんでした。ゆえに、九州地方のなかでも独特な方言が確立していったのです。例えば、「あいた」という大分の方言があるのですが、これは「しまった」「やってしまった」などの意味を持ち、失敗したときに使う言葉です。
他県民からすれば「空いた」「あ、痛っ!」などの言葉と勘違いしてしまいそうですよね。このような独特な表現が一般的に使われているのが、大分弁の特徴です。そのほか、以下のような特徴もあります。
特徴①西のエリアながら標準語と似通った部分がある
大分は西のエリアでありながら、地域によっては標準語にも似た言葉を使います。とくにアクセントは「東京式アクセント」といって、関東地方でも使われているものを用います。ただ、全体的には中国地方や四国地方の方言との共通点が多いです。
特徴②5種類の方言が使われている
大分弁と一括りされていますが、実は大分県内では5つの方言が使われています。1つが、「東北海岸方言」といって姫島村や杵築市を中心に使用されている方言です。後ほど紹介する南部海岸方言とイントネーションなどが似ています。
2つめが「南部海岸方言」といって、久見市南部や豊後水道沿岸部にて使われている方言。語尾を少し伸ばして発音することが特徴です。3つめが、玖珠郡や日田市、中津の一部地域で使われている「西武方言」。「ばい」や「たい」などの語尾を使うことが特徴です。
4つめが、「北部方言」といって別府市から北のエリアで使われている方言。福岡の方言に少し影響されていることが特徴です。そして、5つめが「南部方言」といって、大分市から南のエリアで使われている方言。「ち」が「てぃ」になったり、「つ」が「とぅ」になったりと、発音がかなり特徴的です。
大分の方言は語尾がとくにかわいい!
九州のなかでも異質と言われている大分の方言は、語尾がとてもかわいいです。なかでも、とくにかわいいと感じる語尾をご紹介します。
かわいい語尾①ちゃ
「~ちゃ」は、言葉の意味を強調したいときに使う語尾です。例えば「違うっちゃ!」「そんなこと、やっちょらんっちゃ!」などのように使います。うる星やつらのラムちゃんが使う「~だっちゃ」にも似ていいて、とてもかわいいですよね!
かわいい語尾②っち
「~っち」は、会話の途中で使われる「~って」という意味の方言。例えば、「お母さんが食べていいっちいっちょったよ」などのように使います。響きがかわいらしく、思わず使ってみたくなりますよね!
大分の定番方言(大分弁)①くされ
「くされ」とは、「意地悪」という意味の方言です。一般的に使われる「腐れ縁」とは関係ありません。大分では「あいつはくされっちゃ(あいつは意地悪だった)」、「くされを言うもんじゃねーで(意地悪を言うもんじゃないよ)」などのように使います。
「くされ」は近隣の九州地方でも使われておらず、大分独自の方言です。ただ、どのような会話の流れにしろ、あまり良い意味の言葉ではありません。むやみやたらに使わないようにしましょう。
大分の定番方言(大分弁)②きちい
「きちい」は、「きつい」「つらい」「具合が悪い」などの意味を持つ方言です。「きちい」ではなく、「きてぃ」と発音されることもあります。大分では若者世代がよく使います。会話では「今日の部活きちい」「仕事きちい」などのように使用します。大分弁を知らない他県民にもなんとなく意味が伝わりますし、響きがかわいらしいので使ってみたくなりますよね!
大分の定番方言(大分弁)③できられん
「できられん」とは、「絶対にできない」という意味の方言です。大分弁のなかでは、かなり強い否定表現となります。「体がきちいから勉強できられん」や「練習してもできられん」などのように使います。
大分のかわいい方言(大分弁)①おっちょる
「おっちょる」とは、「いる」という意味の方言。基本的には、そこに人がいるかどうか訪ねたいときに使います。例えば、「○○さん、おっちょる?」「いま、そこにおっちょる?」などのように使用します。大分では、若い世代からシニアまで幅広い年代によく使われるフレーズです。
大分のかわいい方言(大分弁)②しゃっち
「しゃっち」とは、「強いて」「無理に」「わざと」「しょっちゅう」などの意味を持つ方言です。これは福岡からやって来た方言で、日田地方を中心に使われています。1つの単語に複数の意味が含まれているため、会話の前後でどの意味なのか察する必要があります。
大分のかわいい方言(大分弁)③そうやに
「そうやに」とは相槌で使われる方言で、「そうだね」「そうそう」「そのとおり」などの意味を持ちます。会話のなかでよく使われるフレーズです。同じような意味を持つ方言として「そーちゃね」というフレーズもあり、こちらもよ大分ではよく聞かれます。
大分の面白い方言(大分弁)①ちちまわす
「ちちまわす」とは、「喧嘩で相手を打ち負かす」「叩く」「何回も殴る」など物騒な意味を持つ方言です。一見下ネタかと思ってしまいますが、基本的には喧嘩や怒っているときに「ちちまわす」を使います。人気アニメ「あたしんチ」にて「ちちまわすぞ」というセリフが出てきたことで、話題になりました。
「ちちまわす」という響きが面白く、使ってみたくなりますが、大分県民に喧嘩をふっかけることになります。「ちちまわす」というワードは極力使わないようにしましょう。また、大分県民から「ちちまわす」という言葉が出たときは本気で怒っているということ。
大分の面白い方言(大分弁)②おじぃ
「おじぃ」とは、「怖い」という意味の方言です。おじいちゃんやおじさんを指す言葉ではありません。会話では「あのひと、おじぃわ」「ここ、なんかおじぃなぁ」といった風に使います。
大分の面白い方言(大分弁)③がまだす
「がまだす」とは、「がんばれ」という意味の方言。誰かを応援したいときに、使えるフレーズです。大分だけでなく、福岡や佐賀、熊本など北九州エリアにて使われています。
告白の時に使える大分の方言(大分弁)①しんけん好きっちゃ
好きなことを本気で伝えたいときは「しんけん好きっちゃ(本当に好きです)」というフレーズがおすすめ。「しんけん」は言葉の意味を強調する際に使われる方言で、想いをしっかり伝えたいときに最適のフレーズです。癖の強い方言ではありませんので、他県民にも伝わりやすいでしょう。
告白の時に使える大分の方言(大分弁)②付き合っちくれんかなぁ
シンプルに告白したいときには、「付き合っちくれんかなぁ(付き合ってくれない?)」というフレーズがおすすめです!ただし、「~っちくれん」という語尾は年配の方が使う言葉。若者世代はあまり使わないため、やや古臭い印象を与えるかもしれません。
告白の時に使える大分の方言(大分弁)③私が好きなんはあんたやけん
私にはあなただけしかいない、ということを伝えたいのなら「私が好きなんはあんたやけん(私が好きなのはあなただから)」という告白フレーズがおすすめです。とくに女性が使うと可愛らしくみえるかもしれません!上目遣いで想いを伝えれば、男性もキュンとくるはず!
まとめ
九州エリアのなかでも独特な方言が多い大分。「あいた」や「くされ」など大分独自の方言がたくさんあります。知れば知るほど面白くなっていきますので、ぜひ現地で大分弁を聞いてみてください!