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鋼の錬金術師

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鋼の錬金術師【ラース】の声優情報とアニメ版情報を一挙大公開!

2021.06.22

『鋼の錬金術師』に登場する敵キャラのひとり、ラース。ホムンクルスの中でも飛び抜けて高い身体能力を持ち、戦闘シーンではその能力を活かし圧倒的な強さを見せつけていました。そんなラースの魅力や『鋼の錬金術師』劇中での活躍、演じた声優さんなどについて紹介します。

  1. 『鋼の錬金術師』とは
  2. 『鋼の錬金術師』ラースとは
  3. 『鋼の錬金術師』ラースの外見
  4. 『鋼の錬金術師』ラースの性格
  5. 『鋼の錬金術師』ラースの能力
  6. 『鋼の錬金術師』ラースの仮の姿
  7. 『鋼の錬金術師』ラースの最期
  8. 『鋼の錬金術師』ラースの声優
  9. 『鋼の錬金術師』ラースの実写版キャスト
  10. まとめ
『鋼の錬金術師』は荒川弘さんが『月間少年ガンガン』で連載していたファンタジー漫画で、2003年と2009年の2回にわたりアニメ化されている人気の作品です。2017年には実写映画も公開されています。
禁忌といわれた人体錬成の代償として左足と右腕を失ったエドワード・エルリック(エド)と、その弟で全身を失い魂を鎧に宿されたアルフォンス・エルリック(アル)のふたりが、元の体を取り戻すための旅に出るという壮大な物語で、連載が終了した現在も多くのファンがいる名作です。
『鋼の錬金術師』というタイトルにも含まれる「錬金術」とは、物質の構成を変化させて別のものにする能力で、主人公のエドはもちろん様々な登場人物が使用します。錬金術には、何かを得るには同等の対価を必要とするという「等価交換」の原則というものがあり、作中を通して何度も登場する重要なキーワードとなっています。
ラースは「憤怒」の名を持つホムンクルスです。ホムンクルスとは、錬金術において生み出された人造人間のことです。「傲慢」や「強欲」など、七つの大罪をモチーフとした名前がそれぞれに冠されており、その言葉にまつわるような性格や行動原理が特徴です。「憤怒」の名が冠されるだけあって、普段こそ落ち着き払っているものの、激昂した際の迫力は相当なものです。
オールバックの黒髪と口髭が印象的な、ダンディな雰囲気の男性です。左目は眼帯によって隠されていますが、隠れていない右目から放たれる鋭い眼光からは、歴戦の猛者のオーラを感じます。実は、眼帯の下の左目には、ホムンクルスの証であるウロボロスの紋章が隠されています。
60歳という、『鋼の錬金術師』のキャラの中でもかなり高い年齢であるにも関わらず、若者に勝るとも劣らない屈強な肉体を持っており、これは日々の厳しい鍛錬の賜物です。ラースが戦闘シーンで見せる圧倒的な強さは、ホムンクルスだから、という理由だけで説明できるものではなく、この鍛え上げられた筋肉によるところも大きいのです。
ラースの性格には二面性があります。ひとつはいかにも好々爺といえるような、穏やかな人格者としての顔であり、もうひとつは冷徹な現実主義者としての顔です。ラースは序盤から登場し、エドやアルの前では前者の優しげな雰囲気を醸し出していますが、次第に後者の非情なリアリストとして描かれる場面が多くなってきます。
ホムンクルスのほとんどが人間を蔑んでいるのに対し、ラースは自身がホムンクルスであることを誇りに思ってはいるものの、人間を見下すようなことはありませんでした。むしろ、敵であるはずのエドやマスタング大佐の成長を素直に認め、そのうえで強大な敵として立ち塞がるというスタンスをとっていました。そこには武人としての矜持や強者ゆえの余裕があり、敵でありながらも高潔で懐の深い人物だといえます。
さらにラースは愛妻家でもあります。妻とは恋愛結婚で、戦場では無類の強さを誇るラースも家庭内では妻に実権を握られているという、微笑ましいエピソードもあります。またホムンクルスの一人であるプライドを、「セリム」という名で息子として育てており、実際に血縁はなく親子を演じているにもかかわらず、どこか心を許しているような、親しげな接し方をしています。このような人間味あふれる姿もラースの魅力のひとつです。
銃弾すらも見切ることができる圧倒的な動体視力がラースには備わっており、その能力は「最強の眼」と呼ばれています。それに加えて屈強な肉体もラースの武器といえます。彼は他のホムンクルスと違って再生能力を持たず、普通に歳も取りますが、厳しいトレーニングにより高齢を補って余りあるほどのフィジカルの強さを得ており、そんな武人としてのストイックさも彼の強みだといえるでしょう。
ラースが主に使用する武器はサーベルで、エドの国家錬金術師試験では、一瞬にして剣を抜きエドが錬成した槍を破壊するなど、スピードとパワーの両面において高い水準を見せつけています。サーベルの他にもナイフを的確に使いこなすなど抜群の戦闘センスがあります。また武器を使用しない肉弾戦においても高い実力を持ち、複数人を前にしても難なく戦えるほどのレベルがあります。
「憤怒」の名を持つホムンクルスのラースとしての名が明らかになったのは物語が進んでからで、彼はそれまでは大総統のキング・ブラッドレイとして登場し、エドやアルに対しても友好的に振る舞っていました。
ラースは元は人間だったものの、その体に賢者の石を埋め込まれホムンクルスとなった存在で、創造主である「お父様」の計画を実現するために大総統となり権力を握ったのでした。軍の最高指導者がホムンクルスであるというのは衝撃的な展開で、多くのファンにインパクトを与えました。一方で、元は人間だったという理由で、ホムンクルスの中でも特に人間を蔑んでいるエンヴィーからは見下されています。
ホムンクルスであることがストーリー上で明らかになってからは、残忍で冷徹な面を描くシーンも増えましたが、卑怯な手段に訴えるような狡猾さはなく、一人の武人としてエドやマスタング達と対峙する姿には独特のかっこよさがありました。また大半の国民はラースがホムンクルスであることは知らず、独裁者でありながら優れた人格を持つ彼を支持していました。
優れた戦闘能力を持つラースでしたが、彼もまた他のホムンクルス達と同様にあっけない最期を迎えてしまいます。作中屈指の強さを誇る傷の男(スカー)との戦闘中のことです。瀕死の状態でありながらも優位に戦いを進めていたラースでしたが、日光が目に入るというアクシデントにより生まれた一瞬の隙が命取りとなり、両腕を破壊されて敗北してしまいます。しかしながら、ただ負けたのではなく、瞬時にサーベルを口に咥えて傷の男(スカー)に重傷を負わせ、最後に一矢報いた後の敗北でした。
ラースが敗北し、息を引き取る場面は『鋼の錬金術師』屈指の名シーンです。力尽きたラースの前に現れたランファンに、残された妻に言いたいことはないかと問われると、「私とあれの間に余計な遺言など要らぬ」と発言しています。ラースと妻はそれほどの信頼関係を築いていたのです。ホムンクルスとして人間離れした力を持ちながらも、人間らしい感情を持ち続けたラースの台詞だからこそ感じられる重みがありますね。
ラースがホムンクルスであったという事実が公表されることはありませんでした。彼が国民に支持されていたからです。その人徳により統治者としても名高かったラースもといキング・ブラッドレイは、偉大な指導者のまま、その生涯を閉じたのでした。
2003年版および2009年版の『鋼の錬金術師』でラースの声優を務めるのは、柴田秀勝さんです。『サムライチャンプルー』の平太郎役、『Ergo Proxy』のフッサール役、『義風堂々!! 兼続と慶次』の下坂左玄役などで知られています。
実写映画『鋼の錬金術師』にはラースは登場しませんでした。もし第2弾があればラースの登場も期待できますし、あの圧倒的な強さがスクリーン上で再現されるとしたら非常に見ごたえがありそうですね。
『鋼の錬金術師』において屈指の強さを誇るラースは、圧倒的な強さを備えているだけでなく独自の美学を持つ武人で、その生き様にはダンディズムが溢れていました。そんなラースの活躍に注目しながら、『鋼の錬金術師』を見直してみるのも面白いかもしれませんね。
サムネイル画像は下記より引用しました。
出典: https://www.instagram.com/p/BcM5wFrH7o_/?tagged=%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%82%B9