コロンビアコーヒーを知る:コロンビアコーヒーの特徴
コロンビアは、海に面している自然が豊かな丘陵地帯になります。高品質のコーヒーを生産するために必要となのは、「気温差」「降雨量」「日照量」の環境と言われており、まさにコロンビアはその条件に理想的な地域なのです。その土地は朝夜の気温差が大きい山岳地帯の面積が大きく、コーヒーを育てる土壌自体も栄養価の高い火山灰を含んだ土壌です。また、雨季と乾季のバランスがよく、シェード(遮光)栽培等の管理技術で適切な日照時間に調整も出来ます。コロンビアは有名なコーヒーの生産国となるべくしてなった国と言えるでしょう。
コロンビアコーヒーを知る:コロンビアとは
コロンビア(正式名称:コロンビア共和国)とは、南米の北西部に位置する国で、名前の由来はアメリカ大陸発見で歴史的も有名なクリストーバル・コロンブスからきており、「コロン(ブス)の土地」を意味します。コロンビアの人口は2014年時点で4,761万人、2020年には5,000万人を超えることが予想されており、ブラジル、メキシコに続き南米で第3位にあたります。コーヒーのほかにエメラルドやバラの産地としても有名です。
コロンビアコーヒーを知る:コロンビアコーヒーの歴史
コロンビアコーヒーは、1730年頃、東部のタバヘという都市にあるサンタ・テレサキリスト教修道院に植えられたコーヒーの木が起源と言われています。その後コロンビアにあるキリスト教関連の施設に広まり、1800年代中頃には主に内陸部のサンタンデールでコーヒーの栽培を行っていましたがブラジルやラテンアメリカ等のコーヒー生産国には遅れていたようです。
しかしコロンビアは、ブラジルのように安価な豆を大量生産する農策は行わず、高品質の豆の種類を多く生産することを目標に掲げ生産を進めました。結果、1927年に「コロンビア国立コーヒー生産者連合会」が設立され、連合会からアドバイザーを派遣する等、品質を重視したコーヒ政策を行い、コーヒーのレベルは著しくが向上し今ではブランド化されています。
コロンビアコーヒーを知る:コロンビアコーヒーの生産量
現在、コーヒーは世界60カ国以上で生産されていますが、コロンビアはブラジル、ベトナムに次ぐ世界第3位の生産量となっています。近年ではアジア圏でのコーヒー生産が盛んになっており、年々生産量を増加させています。
コロンビアコーヒーを知る:コロンビアコーヒーの種類
栽培品種は、すべてアラビカ種というものになります。そのアラビカ種に属するカトゥーラ(変異種)とバリエダコロンビア(交雑種)がそのほとんどで、ティピカ(在来種)、ブルボン(変異種)は生産が少なくなってきています。バリエダコロンビア種は戻し交配(雑種と親にあたる品種を交配)しアラビカ種により近づけたもので、品質はティピカと比べると低いようですが、収穫出来る量が多く、病気や害虫にも強いというのが特徴です。
コロンビアコーヒーを知る:コロンビアコーヒーのブランド
コロンビアコーヒーの豆は大きさで等級、つまりブランド分けされます。スクリーンと言われる大きさの基準(13-20)があり、17以上(6.75mm)は「スプレモ」と呼ばれ最高ランクとなります。また、14(5.5mm)からは「エキセルソ」と呼ばれ、13(5mm)以下は輸出されず基本的に国内で消費されます。
コロンビアコーヒーを知る:コロンビアコーヒー豆の作り方
コーヒー豆の製造工程として、コーヒーの木の栽培、実の収穫、精製(生豆を取り出す)をコーヒー農園で行われることが多く、等級付けされ消費国に輸出されます。その生豆を焙煎することによりコーヒーの香味をだし、場合によっては複数の焙煎された豆を混ぜたものがブレンドコーヒーと呼ばれます。焙煎された豆を粉上にして水やお湯で抽出され初めてコーヒーが完成します。
コロンビアコーヒーの場合は、完熟したコーヒーの実のみを摘む伝統的な収穫方法を行います。製法はウォッシュド製法で、「果肉の除去」、「水洗浄」、「乾燥」の順で行います。丘陵地帯の為、急な斜面で栽培しているコーヒー農園が多く、天日干しをする所が少ない為、農園の屋根を使用して乾燥を行う農園が多いのも特徴です。
コロンビアコーヒーを知る:コロンビアコーヒーの味
完熟したコーヒーの実だけを摘み取ったコロンビアコーヒーは、ソフトな甘みと心地の良い酸味でコクがあるのが特徴です。同じコロンビアコーヒーでも産地によって味とブランドが異なりますので、産地別のコロンビアコーヒーを以下にご紹介します。
産地別コロンビアコーヒーの種類とブランド:サンタンデール
サンタンデールはコロンビア北東部に位置し、コロンビアの中でも最も古くからコーヒーを栽培してきた地域のひとつです。また、この土地の特徴は様々な動植物が共存しているという点です。そこで作られたコーヒーの特徴は、甘くフルーティーかつハーブの香りが感じられる味わいです。
産地別コロンビアコーヒーの種類とブランド:ノルテ・デ・サンタンデール
ノルテ・デ・サンタンデールはコロンビアの北部、アンデス地方の北東に位置し、山岳部、砂漠地帯、台地、丘陵などの自然環境と気候帯がある為、コーヒーの生産には非常に適した環境にあります。そこで作られたコーヒーの特徴は、ソフトかつ甘い香りで酸味は強すぎずはっきりとした味わいです。チョコレートに似た香りも感じることが出来るでしょう。
産地別コロンビアコーヒーの種類とブランド:キンディオ
キンディオはコロンビアの西中央部に位置し、熱帯雨林と竹に覆われた山の風景が全体的に広がります。この地域はユネスコに世界遺産としても認定されており、観光名所が多い地域としても有名です。そこで作られたコーヒーの特徴は、甘いフルーティーな香りを持ち、強い酸味の味わいです。
産地別コロンビアコーヒーの種類とブランド:トリマ
トリマはコロンビアの中心部に位置し、年に2回の開花を可能にする暖かい気候と作物にとって良質な土壌があります。2018年3月現在、登録されていない商品や業者がトリマ産コーヒーと名乗って販売することは許可されていない為、品質も確保され、安心してトリマ産のコーヒーを購入することが出来ます。そこで作られたコーヒーの特徴は、甘さとフルーティーさが際立ち、少々強めの酸味の味わいです。柑橘系の香りを感じることが出来るでしょう。
産地別コロンビアコーヒーの種類とブランド:クンディナマルカ
クンディナマルカはコロンビアの中心部に位置し、その土地にはアンデス山脈の中央山系が走っている為、起伏が非常に多い地形です。その為、コーヒーを栽培する為には好都合の気候条件があります。そこで作られたコーヒーの特徴は、大変はっきりとした強い香りを持ちながらもコクや酸味が強すぎないバランスの良い味わいです。
コロンビアコーヒーを知る:日本でよく飲まれているエメラルドマウンテンとは?
コーヒーエメラルドマウンテンは、コロンビアの高級コーヒーブランドです。エメラルドマウンテンの基準を満たすためには、豆の大きさ、味、香り、コク、など全てを満たす必要があります。バランスの良い味を重視したエメラルドマウンテンは、細かい選別と念入りなチェックにより品質保障がつく為、非常に高品質なコーヒーと言えるのです。また、エメラルドマウンテンは海外向けのコーヒーの為、現地のほとんどの人達は飲んだことがなくその存在すら知らない方もいるようです。
コロンビアコーヒーを知る:世界一有名なカフェテロ、フアン・バルデス
カフェテロとは、コロンビアのコーヒー生産者のことで、フアン・バルデスはコロンビアコーヒー生産者のシンボルです。フアン・バルデスは、アメリカでは知らない人がいない広告塔にも掲載することでコロンビアコーヒーブランドの認知度を上げ、世界一有名なカフェテロとして存在しています。2012年にコロンビアの首都ボゴタに第一号店としてオープンしたフアン・バルデスカフェは、今では国内外合わせて約310店舗を持つまでに成長しました。
コロンビアコーヒーを知る:まとめ
コロンビアコーヒーの特徴と言っても、産地によってそのブランドや種類も異なりますね。コロンビアコーヒーを扱うカフェで飲んでみたり、一緒にカフェに行った相手の方にコーヒーソムリエになったかのようにコロンビアコーヒーの豆知識を教えてみたり、カフェに行く前にネットやお店で購入して試してみたり、記念日にプレゼントとしてみたりと、この機会にコロンビアコーヒーを楽しんで頂けたら嬉しいです♪